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メローモーブ色(12月10日火)
バドミントンの練習で着るウエア、半袖では寒くなってきたので、薄手の長袖が欲しいなと、ショッピングモールに行く。去年まで来ていたものは、もうよれよれです。消耗品と諦めて、新しいのをぱりっと着よう。
どれにしようかと、ハンガーに吊るされたウエアを手に取って鏡に映していたら、同じようにハンガーを手にしたおばさまに「今から買うんやったら、やっぱり長袖よね」と声をかけられた。
そこから会話が始まって「何のスポーツされてるんですか」
「これから探すの」
70代ぐらいに見える方、既に何かをされていると思い込んでいたものだから、これにはびっくりした。
「まずはウォーキングかなあ。骨折して、この前まで入院してたんよ」とおっしゃる。尊敬の念に変わってきた。
お互い、たくさん並んでいるウエアをチェック。私が一着のウエアを胸にあてたとき、「それ、いい色やね」とおっしゃった。私は、もうひとつかなと思ったんだけど、いい色と言われて、もう一回鏡を見てみたら、そんなに悪くもないかなと思えてきたた。
いろいろ迷うのも疲れてきたので、よし、思い切ってこれにしようと、買い物かごに入れた。
おばさまは、お店のスタッフさんのところに行って、「これに合わせるパンツはどれがいいかなあ」と、まだうろうろとチェック中で、熱心に相談されていた。お元気で、尊敬の念しかない。
家に帰って商品札を見たら、カラーのところに「メローモーブ」と書いてある。初めて見聞きした色の名称。
メローは「豊かでやわらかなさま」「円熟したさま」と辞書に載っている。例として「メローな味わいのワイン」。モーブは「薄紫色」。だから、メローモーブは、薄紫をやわらかく円熟させたような色。
私が持っているウエアは、ほとんど紺か黒なので、こういう色も1着ぐらいあっていいかな。「いい色」と言ってくれたおばさまに背中を押された。