MRデバイス普及のカギ その2
電脳コイルへまた一歩。その2
nreal lightにみるMRデバイスのありうる方向
女性のVRデバイスへの3大忌避理由!
VRの展示会や体験会など、ヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)装着現場最前線で、インストラクト担当の皆様は既に体験済みとは思われるが、HMDを避ける女性が一定数いる。
わざわざVR展示会に来たにもかかわらずだ。
これが展覧会、博覧会など一般の方々が多数訪れる会場となると無視できない数となる。
その、女性のVRデバイスへの忌避ワースト3Kは
1:化粧:時間をかけて念入りに行なった化粧が無慈悲なことになる!
2:髪型:せっかく整えた髪型が無残なことになる!
3:カバー(目隠し):(一人で行って)視界、耳が完全に塞がれちゃうのは怖いかも!
また、他人の使ったものを(ニンジャマスクがあっても)肌に密着させるのはやだな~な人も、一定数いらっしゃるので実は4Kかもしれない。
他にも、ダサイ、重い、(引き回すケーブルが)煩わしいなど散々である。
ガジェット好きにとっては、この装備装着感がたまらないのであるが、
御嫌なものは仕方がない。
ここにきて、まさに電脳コイルにまた一歩近づくデバイスが登場してきた。
中国のスタートアップ企業Nrealが開発したARグラスがnreal lightである。
このデバイスはVR用ではなくAR/MR用であるが。
AR/MRは現実世界にバーチャルをかぶせるコンテンツなので閉塞感はない。そして何より画期的なのは見ての通り、メガネ/サングラスを着けるのと
同等の厄介さのみで、AR/MRを楽しめるということである。
まさに上記の3大忌避理由を軽々と飛び越えてしまったのだ。
nreal lightは視野角は52度でHoloLens2とほぼ同等、全部で4つのカメラや
センサーだけで、6DoF、平面検知、トラッキング、などの機能を持ち
重さはわずか88g、今のところハイエンドなスマートフォンとの組み合わせ
が必要(有線ワイヤー接続)そうであるが、それと使用しその場で動き回れ
るということだ。(ただし奥行き感はホロレンズ2ほどではないらしい)
価格も1本499ドルという低価格、サングラスのようなカジュアルなデザインでファッションにあわせて、カスタマイズできるということである。
これは感覚/感情的敷居をだいぶ低くしてくれたはずだ。
そして一般ユーザー的に重要なのは傍目である。
やはりここでも、カッコいいは正義!
この製品が実用面でどこまでブレークスルーするモノか。他のメーカーが
どこまで突貫してくるか楽しみではあるが、ユーザーのため息交じりの
諦めに、応えるところが先鞭をつけることになるだろう。最終的な形が想像共有できて初めて開発は進み易くもなる。
(ただしこの製品が電脳コイルのバイザーの様な超性能を、まだ持っている訳ではないので念のため。)
そんなおりVR方面でも、2020年1月パナソニックがCES 2020発表した有機ELパネル搭載VRグラス。VRの性格上目の周りは密着させる仕様ではあるが、それ以外の忌避される原因はほぼ解消されているデザインではある。他社が目周りの化粧品対策の素材も開発しているようなので、それも取り込んでもらえればVRもデザイン的にこちらの方向へ行く可能性は大きいだろう。あとは緒元性能が及第点をどれ位越えるかだ。
最終的に本能的恐れや煩わしさの克服させるのは、抑えきれない快楽衝動のみ!
ヒトは多少の困難など、その先にある快楽を得るためなら、面倒を厭わず
犠牲を顧みず、背に腹は変えられず、獲得してしまうモノ。
外見も大事だが、いかに「出来ることが自分の衝動(やりたいこと)に密接している」かではないかと思う。
そう。いま多くの人類を隷従させているスマホのように!
電脳コイルの明日はどっちだ!^^
続く…
「NReal Light」体験レポート
https://game.watch.impress.co.jp/docs/kikaku/1228803.html
「有機EL搭載VRグラス」をパナソニックが披露。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1227404.html