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Geometric Sizingの応用
こんにちは、フオルです。
今回はGeometric Sizing、特に2eに関するnoteです。
考えてみれば当たり前の小話程度なので、気楽に読んでもらえると助かります。
(全編無料ですが良いと思ったらお布施をいただけたら嬉しいです)
はじめに
「当たり前の小話」ならなぜわざわざ書くのかという話ですが、最近周囲の人間と話していて
「これ当たり前だけど意外と気付いてない人いるんじゃね?」
という発見があったからです。既に理解している人はそっ閉じして部屋で腹筋しててください。
Geometric Sizingとは
Geometric Sizingの概念については近年ポーカーに触れている人であれば理解があるかと思います。
見出しまで作りましたが説明する気は全然ありません。
Amuさんに押し付けます。
私はライブキャッシュ用に14個のSPRとそれに対応するGeometric Sizeを暗記して使っています。
当然ぴったり暗記しているSPRになることはほとんどないので間を取ったりしてちょうどよく調整する形にはなります。
Geometric Sizeを使いたい方は少し時間を取って暗記してみましょう。
それではGeometric Sizingについては理解してもらえていると信じて本題の「2つの応用」の話に入ります。
① 2e Raise
Geometric Sizingを使いこなしている人であればFlop CBから2eのトリプルバレルといった使い方には馴染みがあるかと思います。
ではRaiseからのAll-inを2eにすることは可能なのか?
結論、できます。
できるのですが、Pot% Raiseの計算を理解している必要があります。
100% Raise (Pot Raise)であればPLO経験者の方などはすぐに答えられるかと思いますが、75% Raiseではどうでしょうか?
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Pot% Raiseの計算
簡単に3ステップで説明します。
(わかる方は次の見出しまで読み飛ばしてください)
(1) 相手のBetにCallしたと仮定してPot Sizeを計算
(2) 1のPotに対して任意のPot%を計算
(3) 2の額を相手のBetに乗せる
ここまで大丈夫でしょうか?
大前提ですが、Pot X% RaiseはPot X% Betと同じPot Oddsを相手に与えます。
つまり75% Raiseをした時、相手は75% Betに直面している時と同じPot Oddsを与えられるということです。
これを踏まえて2e Raiseの話に入ります。
2e Raiseの計算
先ほどの3ステップに手順を追加します。
(1) 相手のBetにCallしたと仮定してPot Sizeを計算
(1A) 1のPotとCall後のEffective StackでSPRを計算
(1B) SPRから2eを導出
(2) 1のPotに対して任意のPot%を計算
(3) 2の額を相手のBetに乗せる
実際に例を見てみます。
TurnでEffective Stackは$2340です。
相手は$200のPotに$100のBetをしてきました。
2e Raiseはいくらでしょうか?
正解は$600です。
ステップに当てはめてみましょう。
(1) 相手のBetにCallしたと仮定してPot Sizeを計算
Pot = $200 + $100 + $100 = $400
(1A) 1のPotとCall後のEffective StackでSPRを計算
SPR = ($2340 - $100) / $400 = 5.6
(1B) SPRから2eを導出
2e(SPR5.6) = 125%
(2) 1のPotに対して任意のPot%を計算
$400 × 1.25 = $500
(3) 2の額を相手のBetに乗せる
$100 + $500 = $600
確認してみます。
Turn (Pot 200)
P1 x/r600(125%)
P2 b100/c
River (Pot 1400)
P1 All-in1740(124%)
綺麗に2eで入りましたね。
(125%に対応するSPRは実際には5.625なので多少誤差は出ます)
暗記が必要になりますが覚えておいて損はありません。
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② Raise All-inへのOdds Call
今度はこちらがBet側の時の話です。
SPRの低いスポットでよくある状況として
「DrawでBetをしたら相手からAll-inが返ってきて、Odds Callできるかを計算することになった」
というものがあるかと思います。
このような状況でEQを焼却されるのを嫌って均衡解では中程度のEQを持ったDrawをCheckで保持し、否定されるEQが元々少ない弱Drawと適当なOvercard類でBetをする傾向があります。
またEQが極端に高く、Betした後でRaise All-inにもOdds Callできる強DrawもBetに採用されます。
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② 弱Draw
③ Overcard
④ 強Draw
EQが否定されることが予測できる場合にはBetするHandを慎重に選ぶ必要があることがわかります。
2eに対するRaise All-in
ではTurnで2eを選択して相手からAll-inが返ってきた時、相手のAll-inはPot何%のRaiseでしょうか?
当然ですがこれは自分が選択した2eのPot%と同じです。
つまり2eで打ち出した時はわざわざOdds計算をせずとも自身のDrawがRaise All-inに耐えられるかどうかがわかるということになります。
一応確認してみましょう。
Pot: $200
Effective Stack: $800
SPR: 4.0 (2e = 100%)
Turn (Pot 200)
P1 b200(100%)
P2 All-in800(100%)
打ち出した2eと同じPot%のAll-inになりましたね。
すなわちこのスポットでは
「100% Raiseに耐えられるEQを持ったDrawであれば2eで打ち出した後にAll-inにOdds Callができる」
ということが予めわかった上でアクションを選択できます。
2e以外に対するRaise All-in
2e以外のSizeを選択する場合もありますが、その場合も2eを把握しておくことで無駄な計算をスキップできます。
例えば2eが100%である時に75%を選択したとします。
この時相手のRaise All-inが100%より大きいSizeになることは確定しているので、100% Raiseに耐えられないDrawはスナップでFoldできます。
逆にHypergeometric Sizeを選択した場合も同様に考えることができます。
このようにどのスポットでもとりあえずGeometric Sizeを把握しておくことでアクションの決定に必要な思考過程を省略できることがあります。
最後に
今回のnoteは以上です。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
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