ゼロ磁場で祈る 意賀美神社 ィイ・ヤシロ・チ vol.54
何年も前から、意賀美(オカミ)神社に参りたいと願っていた。オカミとは、タカオカミ、クラオカミという尾根や谷に棲む龍神のこと。
わたくしが参拝熱望する意賀美神社とは、河内エリアの水豊かな禊ぎの社である。
この水の恵みの御力あらたかな社に心惹かれるわたくしであるけれど、アクセスや同行者が現れないことなどで、ずっとお預けのイヤシロチである。そんなわたくしに詣でメンバーから「意賀美神社のゼロ磁場で平穏を祈る」話が舞い込んできたのは、まだ酷暑が残る9月だったろうか?
「?彼処に、ゼロ磁場などあったっけ?」そもそも「ゼロ磁場」と祈りは関係するのだろうか?など、いろいろと疑問が浮かんでくる。
まずは「ゼロ磁場」なるものについて、リサーチしてみよう。日本で有名なゼロ磁場は、分杭峠という場所らしく、そこの解説をみつけた。
祈り効果はともかく、心身に大変良さそうだということは理解できた。そのことだけでも訪れる値打ちがあるようだ。各所のイヤシロチの効能は、磁場のなせる業かもしれぬ。
ただ、よくよく聞いてみると、その場所は、わたくしが憧れているイヤシロチとは別の意賀美神社であった。
そして、いよいよきな臭くなっている、世界、そして日本の状況のもと、平和や災害消除を心から祈りたいのであれば、ゼロ磁場が良いというのが、彼女が教えてくれた情報の内容であった。その適所が枚方(ひらかた)市の意賀美神社であり、最も効果的なのが其処のゼロ磁場なるスポットだという。
その話の大まかな仕組みは、以下のようなことのようだ。(文系一般人の大変ザックリした理解であり、正確性にも欠けるであろうなので、話半分で受けとっていただけば、幸いです)↓
人の仔から発せられる思念の波動が、宇宙に拡がり現実を変えていくことは物理学の中でも取り上げられているとか。思念のエネルギーが拡散しやすいのがゼロ磁場であるとも。なので、この社のゼロ磁場ポイントで、世界の平和と国土の鎮護を私心なく祈ることは、祈念が天により通じやすくなることだと。
ここで言う「天」という概念については、ちょうど最近アップされた、ミルクティ飲みたいさんの動画に参考にできるものがあった。東洋思想の世界観の「天」と、その仕組みを丁寧に解説されている。13分頃に天と人間の関係もまとめられている。
東洋思想で読み解く宇宙の中に、この度出会ったゼロ磁場の効果が発動されるのならば、どこかの誰かの利益誘導でもない、普段のわたくしの祈りのままに、機会があれば参りたい、と認識したところだ。
そうした考えが神縁を手繰り寄せたのだろうか、参拝のチャンスが降って湧いたように、直ぐやってきた。
急遽、知人のお見舞いに大阪に出向くことになり、その用事を済ませてなんの気なしに、意賀美神の最寄り駅に此処からどれくらいだろう?とググれば、30分で枚方市駅に行けるよと教えてくれた。
その日は十月十日、何だか日付も面白く、気持ちの良い晴天だったのでお参り日和だわと一人参拝決行、と相成った。
久しぶり利用の京阪電車なので、なかなか要領を得ないまま、見慣れない車窓からの風景や変わった駅名に興味を引かれながらのキョロキョロなショートトリップ。
無事到着した枚方市駅から、綺麗に舗装された道を10分ほど歩き、この辺り?というところで、向こう側から歩いてくる女性に行き合った。
「こんにちは。意賀美神社に行きたいのですが、この道で良いですか?」とお声がけさせて頂くと、同じ年頃の優しそうなその方は「はい、ここをまっすぐ進んで、坂道にであったら、そこを登って梅園などのある側から神社に行けますよ。私も今お参りしてきたところです。」とにこやかに教えてくださった。
お礼を伝えて、お参り仲間さんに教わったとおりに歩くとすぐに素敵な雰囲気の場所に辿り着いた。
展望広場への坂道からのアクセスで、眺めを楽しみながら、社に向かうと、難なく到着。
綺麗な手水舎で清めてから、拝殿に進む。平日の午後、チラホラと参拝者が訪れる穏やかな境内。まずはお参りとご挨拶。
強そうなコマさんに軽く会釈して拝殿に進み、いつになく真剣に龍神祝詞をあげて、更に祈らせていただく。「トホカミエミタメ 大難を中難に中難を小難に小難を無難に」
祈りを捧げてから、横から本殿を望む。なぜだかすっかりゼロ磁場のことを忘れ果てていた。居心地が良いので、ゆっくりと境内を巡って御神気浴を満喫。
すっかりと満足して、社務所に立ち寄り、御朱印とおみくじを授けていただくと、ゼロ磁場の場所の掲示がなされてやっと思い出した。(汗)
社務所に示されたゼロ磁場スポットを確認し、改めて拝殿の階段を振り返ると、ナントそこだけが偶然にも日が当たっているので、あまりのタイミングの良さに驚かされた。なんだか特別にお招きいただいたようで、嬉しい心持ちだ。そして、高龗を祀る社に天への通路があるという話は、まるで龍神が願いを運んでくれる取り継ぎ所だとふと思ったことだ。
帰りは急ぎの用もないので、枚方市駅で一人直会として、ちょうどひと席だけ空いていたエキナカカフェでお茶とロールケーキをおいしくいただいた。これで帰路のエネルギーもチャージ完了。ホッコリとひと息つくと、よしなしごとが頭に浮かんでくる。
個人的にはいろいろと課題はあれども、心身軟弱なわたくしが自分はさておき、利他の祈りの言霊を発する機会に恵まれる巡り合わせは、幸せこの上ない境遇に置かれている証だ。
たとえちっぽけであっても、嘘も衒いもなく、この世の平穏を願う真摯な心なら龍神は厭わず天に運んでくれるのではないか。人の仔たちの数多の祈りが天に向かって発せられる今、ゼロ磁場で祈る利他の願いの波動が時空を超えて、真っ先に天に届き発動されますように。そのように祈る人の仔が、この国には普通の暮らしを営みながら、きっと数多く居るに違いないのだから。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。和風慶雲。