414 じゃあ、どうしたら良かったのだろう
南雲さんは子どもの頃。割と自分と他人の違いを把握していた記憶がある。おぼろげだけど、そういう子どもだった。
少なくとも、架空戦記にハマった頃には『違い』を認識していたはずだ。
南雲はそこで、「趣味や意志を伏せる」という生き方を選択した。だって、そのほうが楽だったし。説明の手間も省ける。世間体に沿って生きられる。
そういう生き方を、当時の俺は当時のスペックでそう判断した。でも結局は……まあいろいろあった。
俺が真面目の皮を被ったクズだったのもある。トロかったのもある。
人間関係の機微に無頓着だったのも大きい。今でも細やかな配慮は、無理に思える。
我慢でしのごうとした。世間体で生きていた。原因として、大きいと思える。
今思えば、ド阿呆極まりない。
でも、じゃあどうしたら良かったのかなんて考えても。これが浮かばないんだよね。
この延長線上で。これからリアルに打って出ても。この先生きのこれる気がしないんだ。
本当に、どうしたら良かったんだろうね。
おわれ
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