12/8 ある意味異世界転生チート小説の先駆け!? 艦隊シリーズ【本の紹介】
1990年代。まだスレイヤーズとかオーフェンがラノベの主流だった時代。ある意味先進的に過ぎた異世界転生チート架空戦記小説が存在した。
荒唐無稽な物語でありながら、高度なエンターテイメント性を持ったそのシリーズは。後の架空戦記ブームの発端となり、今も燦然と輝いている。
その名は――艦隊シリーズ。紺碧の艦隊。旭日の艦隊。後に続編。
『艦隊シリーズ』(かんたいシリーズ)は、荒巻義雄の架空戦記小説、『紺碧の艦隊』『旭日の艦隊』『新・紺碧の艦隊』『新・旭日の艦隊』及び、その派生作品の総称である。
あらすじ
昭和18年4月18日、ブーゲンビル島上空で戦死した日本帝国海軍連合艦隊司令長官山本五十六は、38年前の後世世界に、若き海軍少尉候補生・高野五十六として生まれ変わる。
もとの「前世」とは微妙に異なる「後世」にて、前世と同じ悲劇を繰り返さないため、高野は前世の日本より転生したものたちを集め、紺碧会を結成する。同じく、前世より転生した日本帝国陸軍中将・大高弥三郎率いる青風会とともにクーデターを起こすものの、戦争への流れは変わらず"照和"16年12月8日午前零時、運命の開戦を迎えてしまう。
上記は引用。ただし長い。三行にする。
死んだはずの山本五十六が
平行世界に逆行転生して
記憶を武器に、仲間達と太平洋戦争に挑む。
以上。はい。異世界転生チート小説ですね。で、なにがチートかってーと。
科学知識が前世記憶のせいでメチャメチャヤバいことになって、核融合エンジン潜水艦が生まれます。
後何故か新兵器祭りで日本の生産力がおかしいです。アジアの資源を使わせて貰うにしてもヤバいと思う。後半になると奇想兵器が増えるし。
いや、特に初期に顕著だけど、『夢を詰め込んだ!』という意味では凄いしめっちゃくちゃ素晴らしいんですけどね。
特に2巻。『帝都初空襲にやって来た前世におけるB29』を、『震電をモデルにした超防空機』で殲滅する展開!
ある意味架空戦記史上において最も爽快なシーンと言えるかもしれません。だって醍醐味じゃん。
B29:太平洋戦争末期に日本を空襲でズタズタにした爆撃機。原爆を持って来たのもコレ。
震電:太平洋戦争末期に日本が作っていた防空用戦闘機。試験飛行までで終戦。どっかの艦これでは初期以来未だ配布のみ(だったはず)。
ともかく。架空戦記には夢がある。「もしも」とは、人を突き動かし得る材料である。
さあ皆ももしもに夢馳せて。馳せてなお現実も見て。更に突き進んで欲しい。
真珠湾攻撃の日に。少しだけ、夢をプレゼンする。大戦の御霊に、合掌。
終われ。
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