扁桃腺摘出入院報告書ーエピソード3ーはじめての…大興奮♡


前回の記事から、随分と経ってしまいました…。
もう、書き始めてから4ヶ月…。
だからッ、時間ッ、かかり過ぎですねッ!!!


待ってるかどうかは兎も角、
皆様、お待ちかねの手術当日。

ヤット、本編、始まります。



朝焼ける空…快適な個室で朝5時半にスッキリと目が覚めた私は、最後の水分補給をしました。


10時から手術の為、6時からはお水も禁止
手術前に「喉が乾いたァ…。」なんてならない様に、しっかり、飲んでおいてください!

諸々の朝の検診を済ませて、いよいよ9時頃。

手術用の下着「T字帯」をつけます。
とてもしっかりとした布製で、構造は赤ちゃんのオムツ。

そうか…手術中になんかあったら…これ取られるのね…その時は…優しく…お願いします。

という気持ちで付けました。

このつけ心地の悪いT字帯で「身体を人に委ねる」という事を実感しました。



自分でヘアキャップを装着、そして渡された自分用の酸素マスクを持って移動。
「え、酸素マスクって自分で持っていくの?
事前に渡されるものなの?この子付けるの?」
と、変に愛着が湧いてしまいました。


そして、10時前、看護師さんと一緒に手術室に向かいます。
そこで突然「アッ!」と看護師さんが声を出しました。何かと思うと…、

「南雲さんっ!ピアスっ!!」

私、ピアスつけたままだった。

うっかりちゃっかり。

きちんとアクセサリー類は確認しましょう!
外したピアスを看護師さんがお部屋に置いてきてくれました。申し訳ないです。ありがとうございました。



オペ室に行くにはいくつものドアを通ります。
長い廊下、ドラマで誰か頭を抱えて座ってそうな長いソファ。
最後のドアが開き、天井の高い、明るく真っ白な世界、広い部屋に大きなTVモニターが二つ、見た事のないチューブが沢山ついた機械、真ん中にポツンとある手術台。



そして、電子音と静寂。
手術器具を弄るカチャカチャとした金属音。

ここで初めて、「ああ、手術、受けるんだ…」とちょっぴり緊張しました。

手術時間は2時間、戦いが始まります。

寝心地の悪い手術台に寝転がり、両腕を広げて身体を預けて、「緊張してる?リラックスしてくださいね」の執刀医の声を聞き、


いよいよこの時ッ!


麻酔が注入されます!!!
初めての全身麻酔!!!


マスクが繋がれて、点滴に何か注射を打たれているのを見ていました。



すると…

ブワァーーーッ…ブワァーッと飲み込まれていくような、瞼を閉じずにはいられない感覚。
眠くなるというよりも、全てがぼやけて意識が飲み込まれるという感覚。
自分の全てがぼやけて溶けて飲み込まれる感覚…。

私、大興奮ッ!!!

凄い、凄いんですッ。何これ初めてッ!!!!

余りにも感動してしまって、意識がなくなる瞬間まで大興奮!


「すごい、すごい!すごい!!」…スッ…

すごい!の連呼後、ここで意識がなくなった事をはっきりと覚えています。体感は1分も無いくらい…薬の力はやはり凄い。

今思えば、なんて恥ずかしい最後の言葉……。



誰かに名前を呼ばれて目を覚ますと、さっき見たばかりの天井でした。
意識ははっきりしているけれども、ちょっと身体がフワフワしている。
「南雲さーん、わかりますかー?これ、取れたやつですよー。」
小瓶に入れられた私の一部であった扁桃二人組。
検体にまわすため、お持ち帰りは出来ず、これが最後のお別れになりました。

「南雲さーん、終わりましたよー。病室帰りますねー。」

ゴロゴロゴロゴロとベッドが動かされていきます。

病室に帰ると、30分ほどお休みを取って、歩行のテストをします。
ちょっとフラつくけれども、全然問題ナシッ!

「お疲れ様でした!今は大丈夫だと思うんですけど、麻酔が切れてきたら痛いと思うので、その時はナースコール押してくださいね!」


なんだァ、こんなにあっさり終わっちゃうんだな。全然大丈夫だった!!


こうして『手術』はとても無事に終わったのでした。


私はまだ、この数時間後に来る地獄を…ペロペロに……舐めていたのです……。



今回はここまで!
ここまで読んでくださった方、ありがとうございましたッ。


次回ッ、地獄の痛みの始まり…。


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