第二十四回A.M.I.コラム 魔法少女編
二回目の担当となりました@satoです。第五回のアニソン編で、好き勝手にやらかしたのですが、みんな口調が丁寧だったのでそれに合わせる事にしました。空気読みって、大事。
というわけで、今回は魔法少女編。といっても、いくつか魔法少女作品を並べる、というわけではありません。
既に、これまでのコラムシリーズの中でプリキュア編やラノベ編などでちょくちょく魔法少女が出ていたと思うのですが、今回自分が語り尽くそうと思っているのは一作のみです。
魔法少女育成計画
少し前にアニメ化もされ、原作小説は六十万部以上の売り上げとなっている本作。
魔法少女と銘打った作品は数あれど、これほど残酷な作品はごく例外を除き、ほとんど見あたらないと思います。(某オブ・ジ・エンドや某サイト)
遠藤浅蜊氏が書き上げていく本作、通称まほいくは、端的に言うと魔法少女達が、様々な事情により仲良くなり、時折争い、時折死闘を繰り広げる作品です。
と、いい感じにオブラートに包みましたが、実際の内容を風の噂で聞いたことのある人もちょくちょくいるのではないのでしょうか。
さて、ここから先は少しだけ作品の本題に進みます。ネタバレは極力避けますが、多少踏み込まないと作品の魅力を語りきれない為、ここまでの説明で興味を持った方はアニメをぜひ見てみてください。
少しばかりネタバレを踏んでも構わない、という方はこのまま下へどうぞ。
さて、ここから本質について語っていきたいと思います。
まず、この作品、基本的にそれぞれの魔法少女の目的による、殺し合いがメインになります。
生き延びたい、誰かの助けになりたい、各々が抱える目的の為に、時に手を組み、時に裏切り、魔法少女なんてメルヘンな言葉で済ませていいのか、という醜い戦いが、混ぜ込まれてます。
この作品における魔法少女とは、才能を持つ者が『魔法の国』から力を授かり、超人的な能力を得た存在のことを指します。
魔法少女に変身している間は、基本的な身体能力は普通の人間よりも高くなり、それぞれが固有の魔法を使えるようになります。
目の前の相手になんでも命令できる、という物から、とても美味しい料理がつくれる、という物まで幅広く、現実ではあり得ない物が沢山存在しています。
ですが、変身しているとはいえ、同じ人間。
いくら強化されているとはいえ、魔法や、同じ魔法少女の力で攻撃を受ければ、腕もちぎれますし、首も取れます。淡々とした語り口で繰り広げられる、生死をかけた、泥臭く、血生臭い戦闘は、どこまでも引き込まれます。無情、あぁ無情。だが、熱い。
そして、この作品の一番の心を抉り取っていく所は、各々のキャラクターがどこまでも魅力的な点です。
基本的にどの魔法少女も作品の中でそれまでの人生が語られます。これまで、どんな人生を歩んできて、どんなことを感じて、どうしてここに立っているのか。魔法少女になって、幸せになった人もいれば、現実での生活が魔法少女としての活動によって立ちゆかなくなり、不幸になった人もいます。
そして、どんな重圧なバックグラウンドを持っていても、どんな活躍を繰り広げられていても、容赦なく命を失う事があるのが、この作品。
自分も、この魔法少女本気で頑張って欲しいな、と思った瞬間に死んだ事があります。数えてみると、登場から死亡まで四十ページもありませんでした。なんで……
文章も、各々の一人称視点を移し替えながら書かれている為、大事な情報が、命を失った事によって明かされなかったり、その視点の人物の思い違いにより、読んでいるこちらが勘違いしてしまったり、と一度読み終わると、もう何周か読み返して、ここの描写そういうことだったのか、と把握することができます。そして、推しの死に際をもう一度見ることになります本当につらいどうして……
さて、このシリーズは、現在完結している所だけを抜き出すと、
アニメ化された、サバイバルレース編こと、無印編。
死のリスクを孕むゲームに囚われる、restart編。
一日の間張られた結界の中で、それぞれの思惑が交差するlimited編。
そして、これまでの争いの決着を付ける、Jokers,Aces,Queens編。
それぞれのシリーズで時間も、登場人物も、場所も異なり、共通するのは魔法少女という存在と、それぞれの話で生き残った数人のキャラクターのみ。
そして、間々に挟まるepisodesという短編集では、これまでに死んだキャラクターの過去編や、生きている人の後日談などが描かれています。正直、これを読むと心が病みます。でも止められない。
この魔法少女育成計画シリーズ。現在、amazon等でかなり品薄です。巻によってはプレミアがついています。
ですが、なんと、宝島社のホームページから買えば確実に入手できます!
送料も、全巻一気に買えばゼロ円です! 買え! 今すぐ読め!
え? さすがにバイトが今なくてお金が無い?
なら、A.M.I.にアソビに来て貰えれば貸せます。今日、ようやくプレミアついていたやつが入手できて全巻揃いましたので。
というわけで以上、今日の担当になっている事を忘れていて、三十分ほどで慌てて書き上げた@satoでした! 次はもっと落ち着いて書きたい!!