推し10,000字シリーズ3 三谷かなえ編
どうも、修論提出の時期に可愛い後輩から
「推しキャラを10000字ぴったりで語り尽くしてください!」
と言われ、修論そっちのけで推しへの愛を書き散らしている、M2の景です。
てか、10000字ぴったりってどゆこと???
と脳内がバグりまくっていますが、もうそんなことは気にしません。
愛がすべてを解決しますから!
そんな私が語り尽くすのは、
私が激推しする日常ゆるふわ系アニメ『たまゆら』に登場する
三谷かなえさんです。
まあ、こんなとち狂ったコラムを読んでいるそこのあなたは、当然のごとく『たまゆら』はお分かりだと思います(嘘です)が、
念のため、知らない方向けに説明します。
『たまゆら』とは、佐藤順一監督が手掛けた、
日常系の温かいストーリーが特徴的なオリジナルアニメ作品です。
最初期のOVAのものを引用してきました。
沢渡楓(ぽって)が『たまゆら』の主人公で、加えて、塙かおる、岡崎のりえ、桜田麻音の4人が中心となってストーリーが進んでいきます。
観れば分かりますが、この通りです。
本作は、種や仕掛け(ネタバレ要素)を楽しむアニメではなく、どちらかというと、ほんわかゆるふわ成分を接種して癒やされる系のアニメです。
日常系アニメが好きな人には特におすすめです。
見ていない方は、
とりあえず、沢渡楓が高校を卒業する所まで観ましょう。
ところで、本作はOVA、1期、2期、劇場版(1~4部)の順に、それぞれ2010年、2011年、2013年、2015~2016年の公開となっています。
最初期のOVAだと、もう15年前です。時が経つのは早いですね。
とはいえ、私が初めて観たのはおととし2023年の8月なので、
私としてはあまり古さを感じていません。
ちなみに、私は水のように日常的に視聴し続け、いつの間にか9周目に突入しています。
さて、前置きはこのくらいにしておいて、推しキャラについて語り尽くしていきましょう。
まずは、三谷かなえ(以降かなえ先輩)についての基本的なところから。
1.三谷かなえ(以降かなえ先輩)とは
・基本情報
名前:三谷 かなえ(みたに かなえ)
出身:広島県
在籍校:広島県立竹原南高校
初登場:2期1話
登場時の学年:高校3年生(主人公たちより1つ上の先輩)
CV:茅野愛衣
かなえ先輩は、2期から登場する主要キャラクターです。
なので、ストーリー上はOVAと1期で築いたぽって達の人間関係を拡張するポジションになります。特に2期では、かなえ先輩がいないと語れないくらいには重要。
見た目としては、ふんわりしたセミロングヘアや髪留めのポンポン、スタイルの良さが特徴的ですが、やはり一番は愛用しているカメラ PENTAX Q でしょうか。
あとやっぱかなえ先輩が可愛い。(もう分かっとるがな笑)
・かなえ先輩の性格
次に、かなえ先輩の性格としては、
おっとりしていて、見た目を裏切らないゆるふわ系キャラってのと、
考えすぎちゃって何もできなくなる弱さと、
心の底にある芯の強さがあります。
詳しい話は後で作中のエピソードを使いながら語り尽くすのですが、かなえ先輩のゆるふわレベルは、主人公(ぽって)に匹敵します。
1期のゆるふわキャラは基本ぽってだけですが、2期でかなえ先輩が加わるとぽってとのゆるふわコラボレーションが始まります。
これがまた尊いこと限りなし。何回でも観てられます。
ただ、写真部を結成した頃のぽっては、めちゃわたわたしててハラハラしますが…
それと、かなえ先輩はどちらかというと自分から積極的に行動するタイプではなく、少し控えめで引っ込み思案なんですけれど、2期で写真部に入ってからはぽっての影響を受けて少しずつあぐれっしぶになっていきます。
特に、2期9話で、ぽっての写真に難癖をつけたぽってのお父さんの友人(夏目望)に、釈然と思いを伝えるシーンがあるのですが、このときのかなえ先輩は芯がしっかりしてて、とてもかっこいいです。
あと、誰かに質問されたり意見聞かれたりして、何か熟考する時に、
「えっとえっと、だからだから、そっかそっか、でもでも…」
って呟いている姿がとても可愛いです。
2.象徴的なエピソードまとめ
・前置き
先述の通りかなえ先輩は2期からの登場キャラなので、1期からの主要キャラ(沢渡楓(ぽって)、塙かおる、岡崎のりえ、桜田麻音)の輪に加わる形で関わっていきます。
まず、ぽって達が1期12話で「私たち展」を開いたことで、ぽってが「写真を通してもっといろんな人と関わっていきたい」と思うようになり、
高校2年生になって「写真部」を作ります。
一方で、他の3人はそれぞれの好きなものがある(塙かおる:アロマなど、岡崎のりえ:スイーツ、桜田麻音:いろいろ)ので、それを差し置いてまでは写真部に入部することはしません。
その代わり、他の3人は自称「ぽって部」を創設することで、ぽっての側に居続けます。
そしてかなえ先輩は、ぽってが作った「写真部」に入部する形で、物語に参加します。
最初は「部の活動」としてぽって達と交流しますが、徐々に写真部の活動だけでなく、友達としても関わっていきます。
それでは、主要な話数をピックアップして、深堀りしていきます。
※以降かなえ先輩目線に合わせて記述するため、ぽっては「ぽって部長」と表記します。
・2期3話『写真部、本格始動、なので』
かなえ先輩が勇気を出して写真部の扉を開くシーン、ここからかなえ先輩の物語が始まります。
かなえ先輩の初登場シーン自体は2期1話ですが、この時点ではまだ写真部の存在を知っているだけで、実際に入ろうと決めていたわけではありません。
そこから少し時が経って、実際に勇気を出して写真部に入ろうとするのが、この2期3話です。
かなえ先輩は、元々1年生の時に写真部を作ろうとしたのですが、勇気が出なくて断念しています。
そんな中で、自分が撮った「カメラ少女」に写っていた女の子(ぽって部長)が、「私たち展」で写真の展示をしているのを見て、その子とお話ししてみたいと思うようになります。
そしてかなえ先輩が3年生に進級したとき、その子(ぽって部長)がかなえ先輩の通っている高校で写真部を作ったことを知ります。
年で見たらかなえ先輩のほうが上だけど、勇気を出して写真部を作ったぽって部長をとても尊敬し、写真部に入部することに。
一方で、ぽって部長目線では、作ったばかりの写真部、なのに体育館でやった部活紹介は全くうまくいかなくて、落ち込んでいるぽって部長。
そんな中、引っ込み思案だけど優しい先輩が勇気を出してやってきた。
という流れでかなえ先輩と出会います。
なんという組み合わせ。もはや最高のシチュエーションですね!
てえてえ。
先述してはいますが、この引っ込み思案な性格がかなえ先輩の大きな魅力の一つで、ここからかなえ先輩が少しずつあぐれっしぶになっていくのが、後の成長との対比になります。
…そういえば「CP(カップリング)は推しキャラの紹介の範疇にとどめよ」とのお達しを受けてますが、かなえ先輩の魅力を語る上でぽって部長は絶対に外せない存在なので、許してくれ線!(堂郷ギャグ)
・2期4話『特別な場所、特別な想い、なので』
ぽって部長とかなえ先輩が、写真部の課題として桜まつりのパフォーマンスに取り組むのですが、このときの顔が結構面白いです。
円盤の告知にも同じシーンが使われてます。
以上!
…という終わり方も面白いのですが、
実はこの話には続きがあります。
この桜まつりのパフォーマンスでは、音頭の替え歌を歌いながら写真の展示パネルを回していくのですが、1番を歌う時と2番を歌う時で顔の表情が変わります。
この変化は、
最初は緊張で目が回っているけれど、いざ本番のステージに立って慣れてくると、徐々に本来の自分を取り戻し、実力を出せるようになっている
という演出なのだと、つい最近になって気付きました。
・2期5話『明日のためにレッツフォト、なので』
桜コンテストに応募する写真を撮りに行くのですが、その過程で、かなえ先輩が失敗写真をすぐに消してしまうというシーンが登場します。
かなえ先輩のカメラはデジタルカメラなので簡単にデータを消せますが、
一方でぽって部長のカメラはフィルムカメラ。
一度撮ったら消すことができないのに、ためらいもなくどんどん近づいて写真を撮るぽって部長。
一方でかなえ先輩は、夏休みの自由研究で初めた写真がたまたま褒められたから続けているけれど、いざ人物の写真を撮ろうと思うとどうしても緊張してしまって、ほとんど撮れませんでした。
自分は全然撮れないのに、
ぽって部長はプロのカメラマンに写真を送るし、写真部を作るし。
こんな所でも、かなえ先輩の自信のなさが現れてしまうのですが、
ぽって達はかなえ先輩を励まします。
ぽって部長とは対照的に、いろいろ考えてじっくり撮るかなえ先輩。
だからこそ、コンテストに入賞するほどの作品を撮れるのだと。
それに、かなえ先輩も勇気を出して写真部に入ったのだと。
…こうして、悩みを乗り越えた先に現れた宿根の大桜。
樹齢ざっと250年、県下3位の江戸彼岸。
とてもご立派です。
・2期9話『心に灯す竹あかり、なので』
単刀直入に申しますと、神回です。
普段は全然怒らないかなえ先輩ですが、アニメ全編を通して一度だけ怒るシーンがあります。
2期9話で、ぽってのお父さんのお友達「夏目望」がぽっての写真に難癖つけてたのを、勇気を出して反論するのですが、これがまたギャップ萌えするのです!
なにせ、ぽってへの愛が溢れて爆発するんです!
怒髪天モード発動!
怒るかなえ先輩も、めちゃかわいい…()
普段はゆるふわなおっとりキャラなのに、いざとなったら愛が暴走して必死にぽってを庇おうとするその姿が、とても愛おしいのです。
・2期10話『いつかくるその日まで、なので』
卒業が近づいている中、目標がないことに悩んでいるかなえ先輩。
そんな中、いつもの5人で大崎下島に撮影旅行に行こうと誘います。
この旅行を通してかなえ先輩は、ぽって達の目指す方向やきっかけについて尋ねます。
それぞれ、目指す方向やそのきっかけを教えてくれるのですが、一方で、自分は目指す方向もきっかけも何もないことに悩みます。
そこで、麻音の両親に悩みを相談します。
ここで、「潮待ち島」と呼ばれる大崎下島にちなんだお話を聞きます。
娘の麻音も、潮の流れを感じたから竹原に行くことになった。
それは、誰でも同じで、
いつ潮が来るかは分からないけど、いつか必ずやってくると。
今の麻音も、今はやりたいことが決まらず、潮待ちの時期だけれど、いつかまた漕ぎ出すと。
だから、潮待ちの時間も出発の時間も、みんな違っていいし、そういうものなんだと。
『たまゆら』は、こういう人生の処方箋みたいな何かがちょこちょこ散りばめられてるのが、またいいところです。
・2期11話『今年もありがとう、なので』
私の一番大好きな回です。
2期11話最後の初日の出のシーン、とにかくここが最高なのです!
挿入歌「風色のフィルム」と初日の出を重ねるのは、もはや反則。
感極まるかなえ先輩が可愛すぎて、涙が出てしまいます。
この時点のかなえ先輩は、すぐ目の前に大学受験を控える重要な時期にさしかかっています。
昨年は受験勉強しながらも写真部の活動を楽しんでいましたが、今年に入ったら写真は一旦やめて受験に専念すると決めていました。
今年の初めに大学を受験し、合格したら来年度からは大学生。
写真自体は、大学生になったらいくらでも撮ることができますが、この時点ではもう、写真部という居場所は、かなえ先輩にとって一番の宝物と言っていいくらい、大切なものになっています。
もちろん「写真」は好きなのですが、それ以上に「写真部」が大好きなのです。
写真部で過ごした大切な思い出の日々が、初日の出を見たことで、もう「昨年」のものになってしまった。
初日の出を見たことで、写真部から離れなければならない。
そして、高校の卒業とともに、写真部での思い出が「過去」のものになってしまう。
今までの楽しかった日々が失われてしまう。
そんな不安な気持ちが湧き上がり、涙が溢れてしまったのでしょう。
…ところで話は変わりますが、受験直前の12月末まで写真部の活動を続けているかなえ先輩は凄すぎです。
私も大学受験は経験していますが、部活動は6月まででした。それからは受験勉強まっしぐら。それ以外のことに取り組む余裕はほとんどありませんでした。
でも、かなえ先輩は12月末まで部活動やっているのにも関わらず、志望校に現役合格しています。
作中でも勉強できる感じの素振りを見せていましたが、さすがです!
・2期12話『そして…旅立ちの季節、なので』
元旦から一気に飛んで、3月になります。
ちょうどひな祭りの時期で、受験の終わったかなえ先輩がぽって達に会いに来ます。
見てる側からすると、あっという間に志望校に合格してしまうんですけれど、かなえ先輩はこの間に受験勉強を頑張っていたのです。
そんなこんなもあり、特に印象的なのはこの構図。
志望校に受かったことで、思いっきりハジけちゃってます。
この頃にはもう、ぽって部長の影響をがっつり受けまくってますね。
・映画第一部 ~芽~
大学生になったかなえ先輩。写真部OBとして登場します。
塙かおるの姉、さよみお姉さんと同じ大学(学部は違う)に通うことになり、成り行き(?)でプチ秘境探検部に入ってしまいます。
大学生になってあぐれっしぶになったはいいものの、ちょっと変な道へ進むことに…?
映画の主題はぽって達の進路なので、2期と比べると少し影が薄くなりますが、可愛らしさは相変わらずです。
・映画第二部 ~響~
映画だと少し影が薄いかなえ先輩ですが、しれっと大活躍するのが、この回です。
第二部は前半と後半の二部構成になっていますが、今回語るのは前半。
ここでは、岡崎のりえが突然「スイーツ断ち」を宣言する所から話が始まります。
小さい頃からスイーツ作るのが大好きで、暇さえあればスイーツのことを考えてしまう、あの「岡崎のりえ」がですよ。
それがいきなり「スイーツ断ち」ですから、まあおかしいに決まってますよね。
お菓子だけに?
って、堂郷か!?
これまで何度ものりえスイーツを食べてきたぽって達3人は、もちろんのりえのスイーツ愛についても知っています。
だからこそ、この状況を助けたいという気持ちはあるのですが、私たちにできることが思いつかず、
「誰か救世主みたいな人が現れて、パパーンと解決してくれたらいいのに…」
とボヤいたその時…
救世主きたー!!!
(これが言いたかった笑)
岡崎のりえが居ない理由を知ったかなえ先輩が放つ、
「私は、もう一度のりえちゃんが作ったあのたけのこパイが食べたいです!」
という一言で、みんなのスイッチが入り、
「のりえスイーツをもう一度食べたい!」
と動き出すのです。神回確定ですね。
・映画第四部 ~朝~ エピローグ
最後の方に、しれっと「プチ秘境探検部」の後日談が挿入されてるのですが、
創設者のさよみお姉さんが弱音を吐くほどの秘境を探検するあたり、一度ハマると沼を突き進むタイプなのかもしれません…
3.総合的な考察
改めて見てみると、2期5話までのかなえ先輩は「写真部の部員」としてぽって達と関わることが多いですが、
2期5話の、宿根の大桜をみんなで一緒に見に行ったあたりから、
「写真部の部員だから」じゃなくて
「友達だから」
に変化していきます。
第8話では、ぽっての幼馴染「三次ちひろ」と出会い、
第9話では、ぽってのお父さんの同級生「夏目望」と対峙し、
第10話では、桜田麻音の両親と人生相談をします。
第11話でぽってに泣きつく頃には、もはや一生の友達です。
ところで、2期11話の「私たち展」(2回目)にて、マエストロがかなえ先輩とぽって部長に「お互いがお互いに影響しあっている」と伝えるシーンがあるのですが、せっかくなのでこれを考察してみたいと思います。
結論としては、
ぽって部長は写真を「今後の進路」として捉えている一方で、
かなえ先輩は写真を「人生の大切な楽しみ」として捉えていて、
それがお互いに影響している
と考えています。
ぽって部長の場合は、
小さい時にお父さんと一緒にカメラを触ってみたらハマった一方で、お父さんが亡くなってからはそのトラウマで触らなくなり、けれどもそのトラウマを乗り越えて新しい自分になるために竹原に引っ越した
という背景があるので、ぽって部長にとってのカメラって、割とぽって自身の「人生」と大きく関わってるんですよね。
そういう意味では、ぽって部長は「ガチ勢」なんです。
ぽって部長本人としては、「撮りたいものを撮っているだけなので、技術は素人」だと思ってるんですけど、写真に対する情熱は誰にも負けていません。
もちろん、きっかけは「写真を撮るのが楽しい」から始まり、OVAやアニメ1期では純粋に写真を楽しんでる「エンジョイ勢」なんですけれど、
写真を撮り続けて、「私たち展」や写真部の活動を経験し、師匠の「志保美りほ」さんと関わっていく中で、写真が徐々に「人生の生きがい」に変わり、その後の進路にも大きく影響していきます。
なので、作中でも「写真」に関して深く悩んだり迷ったりします。
写真部を作ることや、「志保美りほ」さんを追いかけるために東京の学校に進学することを考えてたら、ぽって部のみんなに心配されるくらいぼーっとしていた、なんていうこともあるんです。
一方でかなえ先輩の場合は、「学校の自由研究の課題で写真を撮ってみたら意外と楽しくて、それが趣味として続いている」という背景があるので、カメラを始めるきっかけはぽって部長と似てるんですけれど、
かなえ先輩は「エンジョイ勢」なんです。
コンテストに応募して入選するくらいには写真撮るのが上手で、写真部を作ろうと思ったくらいには熱中しているけれども、
ぽって部長ほどの勇気がなく、「あぐれっしぶ」ではなく、考えすぎちゃって何もできなくなる弱さがあって、故に写真に人生を捧げるほどの勇気はないんです。
その証拠に、作中では「写真部に入りたいけど勇気が出ない」というシーンはあるものの、「写真との関わり方」について深く悩んだり迷ったりはしません。
でも、その代わりに、ぽって達と関わっていく中で、徐々に「写真」がただの趣味ではなくなり、「人生に彩りを与えてくれる必要不可欠な要素」に昇華していくのです。
これは、ただ「写真を撮ること」が好きというだけではなく、「写真をきっかけに出会えたぽって達との思い出が、とてもかけがえのないものである」ということです。
その証拠として、2期10話に、かなえ先輩が目標について迷うシーンがありますが、
麻音のような「音楽家にもお話書く人にも旅館の女将にもなりたい」という選択肢の迷いではなく、
かといってぽって部長のように「写真を極めたいけどそれが本当に仕事になるのか心配」という迷いでもなく、
「どういう自分になりたいのか分からない」というもっと抽象的な迷いです。
ここに「写真」という選択肢がないのが、「写真はあくまで趣味」というのを裏付けていると思います。
一方で、2期11話のラストシーンでは、かなえ先輩が初日の出を見て、「いつまでもぽって達との楽しい日常を過ごしたい」という思いと、「卒業と同時に写真部と離れないといけない」という現実に直面して、感極まって涙を流します。
それだけ、かなえ先輩にとって写真部がかけがえのない思い出になったという証拠でしょう。
もし、逆にかなえ先輩が最初から写真ガチ勢だったとしたら、ぽってとの関係はスポ根的な切磋琢磨しあうものになっていたと思いますが、どう考えても『たまゆら』の作風には合いません。
なので、このような対照的な関係がベストだったのでしょう。
「他者との関わりを通して、自分にとって何気ないものだったことが、徐々に人生の大切な要素に変わっていく」というのは、まさに日常系アニメの醍醐味だと思います。
4.かなえ先輩の愛用機「PENTAX Q」について
ところで、かなえ先輩の愛用機「PENTAX Q」は実在するモデルのカメラでありまして、
推しへの愛が抑えきれなくなって(?)買ってしまいました!
実物を見た感想としては、
「ちっっさ!」
ズーム機能付きレンズが本体に見えるくらいには、小さいです。
ちなみに、発売日は2011年8月31日で、アニメ1期の放映が2011年10~12月なので、まさにドンピシャです。
発売当初のお値段も、最近のデジタル一眼レフカメラと比べるとお手頃で(調べてみたら2~3万くらい?)、かなえ先輩が趣味で触るにはちょうどいいサイズ・お値段でしょう。
最近の一眼レフカメラと比べると、もちろん性能や機能性は劣りますが、Qもなんやかんやで一眼レフカメラなので、愛(と露出調整など)で補正すればそれなりにいい画は撮れます。
ただ、画素数は1250万画素なので、最近のスマホに搭載されてるカメラと互角ですが…
ちなみに、中古だと本当は数千円足すと後発の上位機種買えるんですけど、
そんなの関係ねぇ!!
愛があればすべてヨシ!!!
ところで、いくつか撮ってみた感想としては、暗闇と逆光じゃなければ結構いい画が撮れるという印象です。
私が使ってるスマホ、Pixel6aだと、撮った写真を自動で補正してくれるので逆光にはかなり強いのですが、逆に彩度の表現が弱いです。
一方でQだと彩度を上げて撮るオプションが豊富なので、露出を正しく調整すればいい感じになります。特に夕日の色味は気に入っています。
ただ、ISO感度の限界が6400なので、真っ暗な夜はさすがにキツイですが。
ちなみに、アニメの作画では単焦点レンズも使われています。
作中では2期5話でかなえ先輩が「ついズームをつかって撮ってしまう」と発言していますが、これは下のズーム機能付きレンズを使っていますね。
ズーム付きだと、上の画のようにレンズがかなり出っ張ります。
一方で、単焦点レンズだとこの出っ張りはなくなるので、見た目はかっこよくなります。
こうやって見てみると、やはり単焦点レンズも欲しくなるなぁ...
(ちなみに、単焦点レンズだけで1~1.5万します。カメラが趣味の人からすると安いのでしょうが…)
5.さいごに
これだけかなえ先輩について好き放題語っておいて今更ではありますが、『たまゆら』に登場するキャラはみんな大好きです。
作品のゆるふわな雰囲気も、ゆるふわな雰囲気を演出する背景作画の手描き感も、それぞれのキャラの個性や絡みも、聖地の雰囲気も全部大好きです。
ここまで激推し・肩入れする作品というのも、人生を通してもそうそう出会えるものではないと思います。
この出会いに感謝、なので。
…というわけで、3番は無事に出塁できましたので、前回に引き続き4番のハードルを上げていこうかと思います。
4番なら、もちろん満塁ホームランいけますよね!!?