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選ばれるクラシック音楽演奏家になるためのセルフマーケティング講座 第3回「セルフマーケティングを始めるための3つのステップ」

こんばんは。名古屋クラシック音楽堂(@nagoyaclassicca)です。

新しく始めた連載シリーズ「選ばれるクラシック音楽家になるためのセルフマーケティング講座」の第3回目です。前回までにこんなことを書きました。

第0回:クラシック音楽の演奏家は、数百年前の音楽を現代に伝えるインフルエンサーでありアンバサダーだと思う。
第1回:ブランディングとは?マーケティングとは?PRとは?広告とは?
第2回:ブランディングの前にマーケティングをすべき理由

今回第3回のテーマは、「セルフマーケティングを始めるためのチェックリスト」です。

セルフマーケティングとは?

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セルフマーケティングという言葉の定義は、「①自分自身もしくは提供できる価値を分析して、②その価値を届けたいお客様について理解し、③お客様が価値を実感できる『選ばれる理由・状況』を作っていく」です。

前回の記事「ブランディングの前にマーケティングをすべき理由」でも書きましたが、これをクラシック音楽の演奏家の皆様の立場での「セルフマーケティング」とはどんなものかというと、

①あなたの演奏はどんな価値を持つのか?
②その演奏価値を欲しているのはどんな人(ペルソナ)か?
③ペルソナに選ばれる理由・状況を作っていく

ということを継続的に考えて実行していくことになります。今日のnoteでは、この3つのステップを順番に解説していこうと思います。

もし、この記事をお読みのクラシック音楽演奏家の方がいらっしゃいましたら、各ステップの問いに自分なりの答えを考えてみてください。

すぐに答えがでなくても大丈夫です。各ステップの問いの真意を理解して、まず自分なりの答えを出そうとすることが重要ですので。

あなたの演奏はどんな価値を持つのか?

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最初のステップは、自分自身もしくは提供できる価値を分析するステップとなります。言い換えるとあなたは演奏を通じて何を届けたいのか?とも言えます。

このステップは、実はセルフブランディングについて考えて実行する段階です。このステップの最終目標は、「○○といえば、あの人だよね」と世の中に認識されること。

この○○に当てはまる、あなた自身が持つ価値を見つけるのが最初のステップです。例えば「あの人のラ・カンパネラを聴くと泣けてくるよね」とか、「あの人のツィゴイネルワイゼンは最高!」とか、「あのフルーティストの演奏してる姿って踊り姫みたいで聴いてて飽きないよね」とか、「あの人がコンサートのMCで紹介してくれるクラシック音楽の歴史話がすごくわかりやすい♪」とかとか。

ここで気を付けなければいけないのがピアニストであれば、「ピアノの演奏技術が高さ」というのは価値になりにくいということです。

もちろんお金を頂いて演奏するわけですから、最低限の技術は必要なわけですが「私の演奏技術の高さは価値がある」というのはかなり無理があります。

なぜなら、あなたが例えばショパン国際ピアノコンクールで優勝するほどの演奏技術をお持ちであれば、きっとこの記事は読んでいないでしょう。既に大手音楽事務所に所属して大忙しなはずです。

演奏技術は相対評価であるうえに、「あの人のピアノうまいよね!」が有料の演奏会の来場へのきっかけにはならないのです。

あなたが演奏活動をするうえで「選ばれる価値」とはなんなのか、振り返って考えてみてはいかがでしょうか。

②その演奏価値を欲しているのはどんな人(ペルソナ)か?

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そして、第2のステップ。あなたがご自分の演奏活動の価値を考えたところで、今度はその価値をどんなお客様に受け取っていただくか考えてみましょう。

あなたの演奏活動の価値を受け取り、対価を払ってご来場くださるようなお客様像ペルソナといいます。

マーケティングだと、よく「ターゲット層」という言葉を聞きますか?例えば「独身の20~30代女性」「シニア世代の男性」というような超ザックリした顧客設定は、現代のマーケティング業界ではよほどのことがない限りされていないと思いますが…。

ペルソナはもっと突っ込んだお客様像を設定します。例えば、以下のような項目に沿って、自分がお迎えしたいお客様が、どんな人物で、どんな生活をしているか。またどんな時に幸福感や満足感を得ているかをヴァーチャルに設定します。

・名前(仮名を付けます)
・年齢
・性別
・在住地
・家族構成

・趣味
・買い物する場所(スーパー名や、ECサイト名 etc...)
・普段接している情報源(雑誌名、ウェブサイト名、使用しているSNSetc...)
・どんな価値基準に沿って行動するか

この作業は結構最初は難しいですが、まるで身近に実際に存在する友達くらいの解像度でこのペルソナ設定をすると、例えば何かの判断で迷った時に、このペルソナ像に設定した人物(ヴァーチャルですが…)ならどちらがいいかという判断基準を得ることができ、ブランディング的にもブレが少なくなります。

③ペルソナに選ばれる理由・状況を作っていく

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そして第3ステップです。前ステップで設定したペルソナ(理想的なお客様像)は、あなたの演奏会に足を運ぶでしょうか?もしくはコロナ禍の状況下で、Youtubeのライブ配信や、有料のストリーミングコンサートに課金してくれるでしょうか?

このステップでは、①あなたの演奏家としての価値②あなたがお客様だと思うペルソナ像をもとに、いよいよ「選ばれる理由や状況」を作っていきます。

あなたのペルソナ像だと思われる「潜在顧客」との接点を持つためには、

・Twitter、note、Youtubeなどでの日頃からの発信

・演奏会情報など自分が届けたい情報を拡散するインフルエンサーや、コンサート情報ポータルサイト、プレスリリース先、クラシック音楽専門メディアとの接点づくり

・ファンクラブやオンラインサロンなど有料会員づくり

など地道なアクションが必要となってきます。

重要なのは「潜在顧客の囲い込み」ではありません。

現代のSNS社会において最も重要なのは 「UGC(ユーザー ジェネレイテッド コンテンツ)」をいかに発生させるかです。

ものすごくざっくり言うと、コアなファンや友達が、あなたのことや演奏会情報をSNSやブログに書き込んでくれたコンテンツのことを指します。

このコアなファンや友達が発生させたアウトプットを起点に、拡散されたり、二次情報として取材を受けるきっかけにもなります。

SNS社会では、タイムライン上に乗らないキーワードやニュースや、googleの検索結果に表示されない事項というのは、「この世の中に存在しないに等しい」のです。

なので、この第3ステップでは、いかに自分の名前や、演奏会の情報がSNSやgoogleの検索結果に上がってくるかに注力します。

もちろん、コアなファンや友達が自然にアウトプットしてくれるのを待つわけじゃありませんよ?

次回からはこの3つのステップをさらに深堀して、具体的なアクションとして何をすればいいのか解説していきたいと思います。

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