泥棒ローグ
泥棒ローグで昨年末レジェ3位fin、1/2に1位を獲得しました。
今ラダーで最人気のデッキで、序盤の動きに少し癖があるものの楽しくて強いデッキです。
このカードにより他のヒーローに変装している間、ローグのカードは「他のクラスのカード」として扱われるため、マリガン後にカードを引くたびにワイルドポーのノールはコストが下がり、二重スパイはコピーを出すことができます。変装はローグの交換可カードを交換しても解けることなく継続されます。
また、マエストラはローグに変装してしまうバグがありますが、コレクション画面でヒーローを選択、各クラスのお気に入りのヒーロースキンを設定し直すことでそのバグが発生しなくなるようです。
リストの特徴
一番左がベーシックな型。テンウーを2枚目の段取りやジャンディスにしたリストが最もよく使われている。
私はこのリストの中で怪盗紳士と新エドウィンが微妙に感じたので他のリストを模索した。
※1/19追記 両カードともに強く、入れるのがやはり一般的。怪盗紳士は多くのカードとシナジーしてマナカーブを整えられ、たまにゲームを壊すカードを持ってこれる。新エドウィンについては後述。
新エドウィンは影隠れと組み合わせた動きが強力。雄叫び発動後にエドウィンに影隠れすると、そのまま効果が継続されて引いたカードを使うたびに手札のエドウィンがバフされる。
4マナと影隠れ1枚分のテンポを失うが、盤面を取られた返しにスキャブスで全バウンス、手札で育ったエドウィンとスマイトを突撃させてリーサル、というのがこのカードで勝つ黄金パターン。こう書くと強そうだがこれ以外の動きはそこまで強くない。
※1/19追記 展開次第ではあるが、スキャブス後にヒロパ新エドウィン→影隠れとし、残った大量のマナで育てるのが一番強力。影隠れせずに盤面に残す動きもトップ次第では強力。
中央はバーン特化型で、シャーマンに盤面を凍らされても手札から勝てることがあるのが強みだが、今一番多いミラーで弱いのでおすすめしない。
一番右は2枚目の段取りと隠蔽の帳を2枚入れたドロー特化型。
ベーシックな型と比べてミニオンが3枚少なく、帳のテンポロスはノールを引ければ簡単に帳消しできる。初動を帳にすると引いてきたローグミニオンの枚数分ノールのコストが下がった後にマエストラの変身が解除される。隠れ身付与効果はゲーム後半に強く、ノールや二重スパイなどに隠れ身が付くと攻撃面で優秀。
このリストにはカザカスを入れることができるが、最初の2ターンや初動の帳で引いてしまった時にノールのコストが下がらないデメリットが大きいため、中立カードを増やすのはあまりおすすめしない。
武器メタ&交換可枠として採用されることがあるクサリヘビも帳のノイズになるのでこの型においては微妙。
※1/19追記 帳を1枚だけ入れるのは現時点でも構築の選択肢としてアリ。
プレイング
どの型も27枚は共通しているので、プレイングはほぼ同じである。
どの型にも適用できるガイドを書くつもりだが、筆者は怪盗紳士なしのリストを直近で50戦近く回しているため、それによるバイアスがかかっている可能性はある。
このデッキの主力となるミニオンは以下の2種。
カードパワーは100点満点で左が130点、右が80点。
マリガンおよび最序盤で意識するのは、
①この2種のミニオンを早く活用できるようにすること
②できるだけマナを無駄にしないこと
の2つ。
そのため、この2種は全マッチでキープする。ノールは2枚キープ可能で、スパイは1枚のみキープする。
第1ターンは先後ともに交換可を使用できるのが理想である。
コストを下げられるカトラスはもちろん、SI:7もカトラスが引けていなければキープしたい。何枚までキープするかは難しい所で、カトラスはマナ損しにくいので2枚キープしたいが、SI:7はしない方がいい。また、カトラスとSI:7の両キープも、カトラス交換でSI:7のマナが下がると若干損なので微妙。
また、1ターン目から秘密の通路を使うことでノールのマナを一気に0まで下げられる(スマイトを引かなければ)。そのため、通路で引き当てればそのままプレイでき、通路前に持っていたノールは次のターンにコスト0で出すことができる。このプレイは正しいだろうか?
ラダー上位者でも意見が分かれそうだが、私は基本的には正しくないと思う。ノールを引ける確率は、山に2枚で約30%、1枚なら16%。段取りペテンをセットで引くのも当たりに入るが、基本的に3回に2回は山札のノールのコストを下げただけで通路を失う結果となる。また、変身が解除されてしまい、二重スパイも出しにくくなる。
後手でコインを使用すれば、浮いた1マナでワンド泥棒や交換をして1枚分カードを得られる可能性が高いが、これもコインというカードを失っていることを考えると微妙である。
例外として、ノールを2枚引けている場合は、次のターンに0マナで2枚出すために通路を打ってもいいかもしれない。ただ、ミラーマッチにおいてはノールを空の盤面に先出しするよりも、後半に通路を使ってリソース補充した方が強いことが多い。
2ターン目。1ターン目に交換できていてスマイトを引かなければ3コスト、それができなければ2コストノールが安くなっているターン。
先手の場合、①偵察を使用②交換可を使用③通路④ヒロパ(⑤怪盗紳士&ワンド職人)などが候補。
①はノールのコストが1か2の状態で変身が解けるが、二重スパイを次のターンに使用できるならベストに近い選択肢。
②も安定択で、変身状態を保ったままノールのコストを0にし、次のターンの二重スパイにもつなげられる。カトラスでスペルのコストを下げられるなら優先度が高まる。
③は1ターン目の通路に比べればマシで、ノールが引けなくてもカード1枚と交換できる可能性が高い。しかし、ワンド泥棒(or怪盗紳士)を引けなかった場合、二重スパイの効果が発動しなくなるので手札に二重スパイがあるならこの択は選びたくない。
④はウォーロックなら②よりも優先したい。それ以外は交換可がない時に行う消極択。
⑤は怪盗紳士入りのリストでのみ発生する択でこれもベストに近い選択肢。
後手の場合、先手の択に加え、⑥コイン二重スパイ、⑦コインペテン、(⑧コイン隠蔽の帳)が候補になる。
⑥が①や⑤よりも優れたベストな選択肢になることが多い。⑥はノールのコストが下がりきらないまま変身が解けるのが短所だが、偵察やワンド泥棒を引けているなら安心して二重スパイを場に出せる。そうでなくても、二重スパイを早出しできるメリットは大きく、急襲を持ちサイズも大きいノールを出すターンは少し遅れても問題にならないことが多い。
⑦は手札に二重スパイがなく浮いた1マナが使えるなら候補に入る。段取りでなくコインから入ることで、ドローした2枚分もノールのマナを下げることができる。変身が解けるため二重スパイにつなげにくくなるが今手札にないのなら仕方ない。
⑧も⑦と同様。ノールが引けた場合、うまくいけば0コストで隠れ身を付けながらそのまま出せる。これらの択はコインを使わない択よりも優れていることが多い。
③通路は、コインから使用することで2マナ浮かすことも可能で偵察やペテンが有効札になる。仕方なく通路を使う場合はコインから入ってもいいかもしれない。
3ターン目以降。変身が解け、ノールやスパイで暴れていくターン。
このデッキが強い時間帯は3~5ターン目あたりで、リソースが有限なので適度にフェイスに行く度胸が求められる。次のターンのリーサルを見越してカトラスを装備して殴る、影隠れをスマイト用に温存する、等のプレイが有効なこともある。次の自分のターンにリーサルを取るためにできるプレイがないか常に考えること。
マリガン
ほぼプレイングで書いた内容のまとめ。
やりたい動きをするデッキなので、マッチアップで変わることはあまりない。()内はキープしていい枚数。
マストキープ:ノール(2枚)、スパイ(1枚)、カトラス(2枚)
カトラスがない時:SI:7(1枚)
先手で交換可がある:偵察(1枚)
通路は1ターン目にプレイしたいカードではないのでよほど初手が強くない限りキープしない。
カード別TIPS
プレイングであまり触れられなかったカードについて記述。
6ターン目スマイト影隠れ、7ターン目スマイトテンウースマイトで18点与えて2ターンリーサルがまれに狙える。もしくは、スマイトテンウースマイト影隠れテンウースマイトで10マナ18点を出せる。スキャブス変身後ならもう1枚の影隠れや邪道刺しと合わせてさらにダメージを狙える。スマイト時には景品横取り野郎を手札から出しても2点追加できるのをお忘れなく。
このようにバーストカードとして運用できるが、盤面を取るのが難しい展開ならノールや横取り野郎等に使ってもよい。二重スパイを戻す場合、効果の不発に注意。
メイジに変身中はこのカードを引いてもノールのコストが下がらない。このカードで発見できる頭を冷やせや幻影ポーションは変身解除後はクラス外カードとして扱われない。直接火力になる呪文が有力で、スキャブス後ならドローカードも強い。対武器ローグはクトゥーンの仮面が引ければ隠れ身を貫通してリーサルを取れるので影隠れを使ってでも狙う価値あり。ミラーにおいては相手のスキャブスの隠れ身ミニオンを止めるために氷風(ランク呪文)や退化の矢をあらかじめ用意しておくのも有効。
プレイングにも書いた通り最序盤でのプレイはできれば避けたい。することがなくなった4~7ターン目に使うか、我慢できそうならスキャブスをサーチするためにとっておく。通路で引いた交換可カードを交換すると引いたカードは終了時にハンドに残るが、通路時にドローを重ねて元の交換可カードを引き直した場合、その交換可カードは山札に戻ってしまう。
2マナの使い道でペテンと迷ったらそのターン中にデッキから引かなければならないカードがない限りこちらを使いたい。
この辺のカードがミラーマッチで強い当たり。盤面取れてるなら灰枝も強力。ナジャク・ヘクセンは相手のノールを奪ってぶつけたり、相手の強力な断末魔ミニオンをパクった後に影隠れして「感謝します」。
ローグを除くと67枚中14枚が挑発ミニオンなので、ライフが危ない時に狙うのもあり。変身中に使用するとローグの断末魔ミニオンが発見の択に出てくることがある。ノールのコストは下がる(はず)だが、二重スパイの条件は満たせなくなるので注意。
影隠れと同様バーストにも使えるが、必要なら盤面を取るために使用してよい。ノールを戻した場合、ノールは0マナになる。
やむを得ない場合を除きバースト要員。影隠れやテンウーと違って除去に使ってもそこまでテンポが取れない。ランク3まで温存することが多いが、通路で引いたりマナの都合で途中で使うこともある。
ナーフ筆頭候補その2。変身するとヒロパで武器が装備できなくなるのでヒロパ武器を温存したくなるが、このデッキは顔に1点でも多く与えることが重要でカトラスも入っているため、ヒロパ武器は盤面に振らなそうなら積極的に顔に殴ろう。変身したターンからヒロパを使えるので忘れずに。
ミラーマッチにおいて隠れ身4/2×2はとても強力。そのため、後打ち有利に思えなくもないが、相手がスキャブスを持っていなければほぼ勝ちになるし、先打ちした側が先に大量のマナを使って攻めに転じられるので、引けたら使ってよい。
ミラーマッチ補足
序盤戦はノールに加えて横取り野郎も強力(キープはしない)。
二重スパイは先出ししていいがノールを空の盤面に置くべきかは常に考える。空の盤面において除去の的になるよりも1ターン待って使いまわしながら相手のミニオンを倒した方が盤面が取れることもある。
ファティーグにはならず、先にバーストを決められた方がだいたい勝つ。
試合展開にもよるが変身後は特にバーストが出やすいので盤面を取れていても油断せずライフを高めに保つか早急に詰め切るかする。
以上、質問・ご指摘があればTwitter(@nagon1609)にお願いします。