人間BBQ~カッパが伝える、ヘソおしっこの話~
むかし・むかし。
炎天下「人間BBQ(熱中症)」になると、倒れた人を木陰で休ませて衣服を脱がせ、皆でおへそにおしっこをかけました。
#すごいBBQ
ウソのようなホントの話。実は、東洋医学的な熱中症対策の秘訣がかくされています。
【木陰でおしっこのヒミツ】
強い陽射しで身体の表面に熱がこもると、発汗が追いつかなくなり、どんどん体表が熱くなります。一方で夏バテした身体は、ふだんよりも体温が低い状態です。この、身体の表面と内面に温度差がひらいていく程に、熱中症になるリスクが高まります。
●木陰で身体の表面を冷まして、
●おへそに皆で温かいおしっこをかける
お腹が温まることで意識が戻り、内臓の働きが高まることで体温調整ができるようになります。昔のひとはこうして、熱中症の回復をうながしたわけですね。
【カッパをみならえ!:熱中症対策のススメ】
●アタマの皿の水を乾かすな!:暑さをしのぎ、疲れないコツ
むやみに汗をかくと、体力をどんどん消耗します。体温調整はそもそも、体力で行うもの。昔のひとはキャベツの皮をかぶって頭の熱を冷ましたり、スイカの水気で顔や身体をぬぐい、知らず知らず体表を冷まし保湿したようです。
気がついたときにぬれタオルで頭や顔・腕全体をぬぐうなんてことは、今のかたにも実践しやすいカタチですね。化粧水などで、保湿の工夫を加えることができたらなおよし!
●キュウリを常にかじってろ!:じっくり常に水分補給
暑いとついつい、冷たいジュースや麦茶をガブ飲みしてしまいます。BBQ会場で、大人のかたが冷たいビールをゴクゴク飲んでいるところも、よくみかけます。
冷たい水分が一気に胃袋に収まると、内臓の体温が急激に下がり体温調整するための体力を消耗します。昔のひとは、
・スイカ・きゅうり・瓜などの水気をたくさん含む野菜
・豆腐・ところてんなどの水分を閉じ込めてある食材
をゆっくり食べ続けることで、水分補給をしていました。
水気を含んだ食材は、いったん胃袋に収まってから、時間をかけて水分を身体にしみこませていきます。
●尻子玉(しりこだま)をぬかれるな!:腰が曲がったら木陰で休むべし
カッパは川で泳いでいる人をおぼれさせて「尻子玉」をぬいたといわれています。なんでも水の神様(竜王)に捧げるためにしていた悪事だったとか。万が一「尻子玉」をぬかれると、ひとは「腑ぬけ(ふぬけ)」になってしまったそうです。
昔話に残っているこうしたお話は、暑い日に川遊びをして身体を冷やし、体温調整ができなくなった熱中症のひとのことを指していたのかもしれません。疲れて腰がぬけたひとを、カッパに尻子玉をぬかれたとみて、「木陰でヘソおしっこ」を実践。こうして体表を冷まし体内を温めることで、熱中症の回復をうながしたのかも。
さて、現代。まさか公共の場で「ヘソおしっこ」ができるはずもありません。夏場のBBQで「尻子玉」をぬかれ、
○腰が抜けたような姿勢
○足腰に力が入らない
○立ちくらみがする
ときなどは、まず木陰で休んで頭を冷やし、涼しい風にあたりましょう。腰から下を毛布にくるんで休むと、なおよいですね。
頭寒足熱はさすがにカッパはしなかったでしょうが、足ヒレのない人間は下半身を温めることで、早めに暑さ負け対策ができたりします。
※よりくわしい「熱中症対策」や「夏バテのお灸」ツボの動画解説などを、有料版note「せんねん灸のススメ」にて配信しました。よろしければこちらもあわせて、ご覧ください。