思い出の地、南魚沼へ
息子の夏休みが終わり、再び夫婦でのお出かけを楽しむことができます。
やれやれだよだなんて冷たい親ですよね。
だってねえ、「今日は出かけるの?」「お昼ごはんは? 夕ごはんは?」って夏休み期間中、逐一息子の予定を確認して生活していましたもの。
「自由だー!」って両手を空に掲げて万歳しましたわよ、てへぺろ(←死語)。
「久しぶりに遠出したいね」と夫。
うんうん、同感ですな。
「ロープウェイに乗りたい」ってお子ちゃまみたいな夫。
なんか、ロープウェイ好きなんですよね。
結婚する前から、結婚してからも数えきれないほど乗りましたが、八海山ロープウェイはまだ乗ったことがないのでそこに決定。
南魚沼は二人の思い出の地なので楽しみです。
八海山ロープウェイ乗り場駐車場に到着。
9月最終日ですが、気温は30度。
夏のように暑いです。
券売所で「県民割引が適用されますよ」と教えていただき、免許証提示してお安く購入できました。ヾ(*´∀`*)ノ
このコロナ禍ですものね。
県境をまたぐ移動は避けて、地元で楽しみたいです。
10月2日からきのこ汁&新米おにぎりまつりですとー!
ぽてちん、一足早かった。(´;ω;`)
ご都合のつく方、うちらの分まで食べてきてください。
うわ~!
山が下に見える!
八海山は標高1,778m。
八海山ロープウェイは八海山の4合目にあり標高1,147mだそうです。
魚野川や関越道、魚沼盆地がはっきり見えます。
紅葉のころ、眺めは最高なんだろうな。
消防のサイレンが聞こえる。
火事かな?
展望台からの眺めも最高でしたが、この天空のテラス席は魚沼盆地を独り占めできます。
20代前半に住んでいたこの魚沼盆地を、夫はテラス席からジッと見降ろしていました(見出し画像参照)。
感傷的になっているのかなと、その後ろ姿を見て私もほろり。
私を振り返った夫が真剣な顔で一言「ソフトクリームが食べたい」。
ズコー。_(:3」∠)_
売店でコシヒカリソフトクリームと緑茶とわさびかりんとうを購入しました。
***
駐車場に消防と警察車両が停まっている。
さっきのサイレンはこれかな?
山頂付近を見上げると、ヘリがホバリングしている。
遭難者が出たんだ、きっと。
「助かっていればいいけど」
八海山は遭難事案がとても多く、今年の春先に消防隊員の方が訓練中に滑落して亡くなった。
夫は以前山岳レンジャー部隊に所属していて、八海山には何度かヘリで出動しました。
「家族のもとに帰りましょう」
返事の返ってこないご遺体にそう声をかけるそうです。
夫自身も山の脅威と戦っているわけで「家に帰ろう」そう自分に言い聞かせる意味でもあるそうです。
夫の口からポロポロと思い出話がこぼれてきます。
***
もう一つの目的地、岩の湯です。
当直明けに夫が度々立ち寄ったという湯沢町の共同浴場です。
今年の6月、湯沢に遊びに来た時には残念ながら休館日で入れず涙を呑みましたが、今回はしっかりリサーチしてきました。
私は数回程度しか岩の湯で入浴していなかったみたいです。
脱衣場も浴場も全然覚えていなかった。
30年以上経った古い建物だけれども、清潔に保たれているし湯加減も丁度よかった。
町の共同浴場らしく、顔なじみ同士の方々がおしゃべりを楽しみながら湯に浸かっている。
よそ者の私はちと寂しいわい。
「おやすみなさい」
脱衣場を出る時、みながそう声を交わしていく。
知り合いではないんだろうな、という人たちにもそうあいさつをして帰っていく。
私、よそ者で帰っちゃいかん!
地元民のふりして、私もすました顔して「おやすなさい」。
脱衣場にいた人たちがあいさつを返してくれました。
マスクの下はニヤニヤが止まりません。
こうして新たな南魚沼の思い出が上書きされていきます。
~2021.9.30~