2020は悪い年でもなかった #2(大江千里 感涙編)
遅ればせながら大江千里さんに夢中になった、コロナ禍真っ只中の2020年。
時を戻すことはできないけれど、貪(むさぼ)るようにSenri Jazz&Popを聴いています。
なくした時間を取り返すように。
入門編として購入したのは「Sloppy Joe Ⅰ&Ⅱ」と「SENRI VIDEO CLIPS」。
ビデオクリップスは絶対に外せない。
日本でシンガーソングライターとして活躍されていた期間の45曲が、映像とともに収録されています。
リビングのテレビの前に正座をして堪能させていただきました。
「きみと生きたい」
ビデオクリップスでは、画面いっぱいに千里さんがまっすぐな目をして歌っています。
シンプルだけど美しく力のある映像に涙がボロボロこぼれました。
何度観ても喉の奥がギュッとつまるほど涙が出ます。
あの力強い瞳に完敗して、今も泣いています。
たまに泣きたい時、家族が寝静まった真夜中に部屋を暗くしてテレビにかぶりついて観ています。
やはり「きみと生きたい」は涙腺を崩壊させるパワーがあります。
泣きたいといっても、つらいとか悲しいとかではありません。
なんせ私は千里さんに恋しているんですもの。
はい、自分に酔ってます。
とっても気持ちいいです。
「フレンド」
夕食作りの台所は、恰好の一人リサイタル会場となります。
私が気持ちよく曲に合わせて「フレンド」を歌っていたら、男子高生の息子が鼻歌まじりで台所に登場。
お互いにアイコンタクトをとりながらデュエットになだれ込むという不思議な時間が流れました。
あれはあれで誰かと一緒に歌うのって気持ちがいいなと感じました。
それからなんでか、「フレンド」を歌うと気持ちが高揚してボロボロ泣いてしまいます。
はい、これも自分に酔ってます。
とっても気持ちいいです。
「Senri Premium Ⅱ My GLORY DAYS 1989-1992」
入門編の次はこれを購入。
ドライブのお供によく聴いています。
「大江『君』のCD持った?」って、出かける前に必ず夫が私に確認します。
「大江君だって(笑)。友だちかよ」と、こっそり心でつっこむ私。
親しみを込めて、夫は千里さんを「大江君」と呼んでいます。
夫の中では大江千里さんといえば、この頃のイメージなんだと思います。
「My GLORY DAYS 1983-1988」
千里君、かわいいったらありゃしない。
キュン死必至です。
悶え死にしている姿は、とてもじゃないけど家族には見せられません。
「Senri Premium My GLORY DAYS 1983-1988」
左上からリリースした順番に並べようとしたら「AVEC」と「乳房」が逆でした。
が、不正解をあえてそのまま載せちゃいます。
Senri Oe Jazz
こちらも「Collective Scribble」と「Spooky Hotel」の順番が逆ですね。
世界にたったひとつしかないCD。
これは私の宝物です。
私が死んだら、棺桶に入れてもらいます。
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デビューした22歳から現在60歳までの大江千里さんを見つめてきた半年間。
駆け足で千里さんを追いかけてきました。
出会う曲すべてが私にとって新曲でありニューアルバムなのです。
そして私の中で、あらゆる年代の千里さんが混在しています。
激しさをうちに秘めた少年期の千里くん。
内省的で美しい青年期を迎えた千里さん。
哀愁とセクシーさを持ち合わせた千里さん。
ダンディーなのにおちゃめで愛らしい千里さん。
過去の人ではありません。
今、私は様々な年代の大江千里さんの息吹きを感じています。
この記事には、まだ見ぬ70代から100歳の千里さんが登場してきます。
節くれだった指としわくちゃの顔で不思議そうにしている君は、さすがにもう20歳の君ではない。しかし「鼈甲(べっこう)のめがね」だけはあの頃のままの君なのだ。 <Newsweek 2020年11月17日号より引用>
100歳の千里さんを20歳の千里君が見つめる姿を想像してしまって、嗚咽をもらしてしまいました。
やっと見つけた、夢中になれる人が年をとる様を語るのがちょっとだけ悲しかった。
時は無情に流れるのか。
涙腺がもろくなったのは年のせいなのかな。
2020年は千里さんを想い、いろんな味の涙を流しました。
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