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『通い猫アルフィー』シリーズ
『通い猫アルフィー』(レイチェル・ウェルズ著)。猫好きでなくても、読むとほっこりできる作品です。猫を飼っているなら、なおのこと。
第1作『通い猫アルフィーの奇跡』がベストセラーになり、現在は8作目まで発刊されています。
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飼い主のおばあさんが亡くなり、シェルター送りになりそうになったアルフィーは、もといた町を逃げ出し、野良猫生活を経て「エドガーロード」にたどり着きます。
そこでクレアというさびしそうな一人暮らしの女性の飼い猫となりますが、その家だけでなく、「エドガーロード」に住む他の家族にも可愛がられるようになり、「通い猫」生活を始めます。
本屋でたびたび見かけていたけど、「猫と人間の普通の(すみません)交流物語かな」と思って、買わずにいましたが、数年前に自分も猫を飼うようになり、気になる存在に。
1作目を読んで引き込まれ、今、シリーズを読み進めています。
猫と暮らすと「何を考えているのかな。。。」って気になる場面が多々あるのですが、それに答えてくれる物語です。
作品の中でアルフィーは、人間たちの会話をほぼ”完全に”理解し(たまに知らない言葉もあるけれど)、そこで語られる人間たちの問題を次々と解決していきます。
最初の飼い主で、離婚によって傷ついていたクレアは、ジョナサンというパートナーと結婚して子どもが生まれたり、通い先のひとつで赤ちゃんを育てるポリーは産後うつを克服したり、レストランを切り盛りするフランチェスカは夫や息子たちとの問題を解決します。
アルフィーが仲を取りもったり、優しく寄り添って心を癒したりするのです。ときには人間の意見に「にゃ」と可愛く答えて賛同を示したり、「それはダメっ、というときは「にゃあー」と大きな声で異論をとなえます。
猫がどんなときに肉球をなめるのか、猫にとって毛づくろいはとても大切なものなんだ、など読んでいて勉強になることもあります。
このシリーズを読んでから、我が家の猫が何かをしているときや、私に「にゃあ」と呼びかけてくるとき「こんな気持ちなのかな」と考えられるようなり、猫との心の距離が縮まったようでうれしいです。