ガッたんゴー! なめちゃぁいけねぇぜ意外に怖い? ー旅の栞 飛騨神岡編ー
本日は、神岡を巡ります。
おっと、その前にご連絡を・・
もとい、
あらためて言います、本日は神岡を巡ります!
神岡って、どこよ? という方、
あの「カミオカンデ」がある場所ですよ。
カミオカンデも、ご存じない・・
かぁ・・
気を取り直して
準備はいいか!
ヘルメット越しに、じりじりと照りつける太陽。
ハンドルを握る手に、汗がにじむのは、緊張からなのか、暑さなのか、
駅のホームと同じ高さに造られた、発車場
自転車のペダルに足をかける
いけぇー!
レールに沿って、ホームから一気に坂道を下り、枕木のひかれたレールの上に降りると、
こぉーー!!
かたん
ごぉーー!!
がたん
レールの継ぎ目、衝撃がハンドルを握る手から、体全体に伝わる。
2台の自転車を並列に固定し、レールに乗せただけの代物。少し舐めていた。小学生が楽しむもの、カップルでわいわいきゃぁきゃぁやるもの。
だと思っていた。
隣で、ペダルを漕ぐ妻と顔を見合わせる、
会話をしようにも
ごーー!!
レールと鉄車輪の音で、会話もままならない。
まるで、志村けんと加藤茶のコントみたいになる。
「えっ!」
「あんだって?」
老夫婦の会話を楽しんでいると
うわぁぁぁ
カーブにさしかかると、カントが来る。
説明しよう!(ヤッターマン風に)
電車が高速でカーブを曲がると、電車は遠心力で外側に「コテン」と倒れてしまう。それを防ぐために、外側のレールを高くし、内側に傾けているのだ。レース場や競輪場の路面も同じ。
物理学を習った理系の方なら、テストに出てきたと思う。
時速70km、摩擦係数μ・・・で、カーブを回るとき、車が滑らない角度は何度か?
そうなのだ。電車が想定した(決められた)速度でカーブを走る前提で、レールの高低差(カント)が付けられているのだ。
で、
いま我々は、レールの上を走る人力の自転車。
当然、電車より遅い。
ということで、想定より角度(カント)がキツイのだ。
それで、カーブになるたびに
わわわわ
内側に倒れそうな気がしてくる。
ふぅ・・ 直線に戻った
おおおぉ・・
こんどは、トンネルだ。
暗闇に、幻惑される。
目が慣れてくると暗闇の先、
緑色の木々に彩られた、出口が見えてきた。
トンネルを出る。
線路脇の緑が眩しい
うわーーーぁーーー
ふだんは、大声をあげないオイラだが、ゴーっという車輪の騒音と、周りに人がいない解放感からか、声が大きくなる。
こんどは、カーブの長いトンネル。
出口はカーブの先
真っ暗闇で全く視界がきかない。
しかも、カントがきいている。
平衡感覚がおかしくなりそうだ。
脚に力を入れる。
我々参加者は、100メートル間隔くらいで、順にレール上を走っているのだが、
「特にトンネル内では、追突される危険があるので速度低下に注意してください」
もし、脱線など、やむなく停車する場合は
このペンライトをつけて、後続車に危険を知らせてください。
と、言われていた。
暗闇と騒音で、視界と聴力が塞がれると、恐怖が沸き起こってくる体験であった。
まちなかコース
今更ながら紹介しよう。
本日乗っているのは、レールマウンテンバイク「Gattan Go!!」
廃線となった神岡鉄道の設備を活用した、自転車で軌道を走るアクティビティだ。
全国にある同様の設備の、草分け的存在。
まちなかコースと渓谷コースがあり、本日は、初心者向きのまちなかコースに参加。旧奥飛騨温泉口駅に集合、ここから出発し、3つ先の神岡鉱山前駅で折り返してくる約1時間のコースだ。
鉱山の街
先日紹介した別子は、銅山の街でしたが、ここ神岡は亜鉛採掘で栄えた街。
サイクリングを楽しんだ後は、沿線散歩にでよう。
まずは、腹ごしらえから
なぐツーがおススメするお店は、こちら
オイラは、再び訪れたい店しか紹介しません!
味の濃い、ぎらぎとラーメンに、嫌気のさしている、そこのアナタ! こいつでっせ! 優しく透明感がありながら、重層的な味わいのスープ。コシのあるちぢれ麺。質素な見た目なのに、豊かな気分になる味。オトナのラーメンです。
さぁ、散策だよ!
三次元な街
高原川に削られた両岸に、ひしめき合うように立ち並んだ家屋。かつての活気をしのぶ建物が点在しています。
高台への階段を登ると
階段を降りて歩くと、
昭和なアーケード街
実はこの交差点、6差路。信号なし。カオス(笑)
鉱山の街には、楽しみも必要
4か所水屋があった。
おじゃましまーす。
軒下に、蛇口のついた家も多数あり、
中には、水が出っぱなしになっている家もあった。
キレイで水の豊かな場所、
やはり酒蔵がありました(ウェーイ)
さて、そろそろ駐車場(奥飛騨温泉口駅)に戻ろう
藤波八丁
高原川沿いの小径を歩く
下方から、水遊びをしている声が谷川に響き渡る。
夏ですねぇ。
街中で泳げるなんてうらやましい。
この透き通った高原川は、神通川へ合流し、富山湾に滔々と流れていく。かつての暗い過去が嘘のようだ・・
がおろの道
先ほど、自転車(Gattan Go!!)で走った、線路の脇を歩く。
はーい
奥飛騨温泉口駅に、戻ってきました。
2回に分けて紹介した、北飛騨散策はいかかでしたでしょうか?
次回からは、新シリーズ!
京都の旅をお送りします。どこに現れるんでしょうね~
お楽しみに〜
(おしまい)
飛騨の至宝、天生峠の旅を読んでいない方は