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ブドウ栽培の値段とワインの価格

#サークル記事

ワイナリーの内側から見た場合の、価格の安いワインとコストパフォーマンスの高いワインの位置づけについて書いた記事を公開しました。

安ワインとコスパワイン | 造り手の視点から

こちらの記事では使っているブドウの由来 (収穫された畑) に焦点を合わせていますが、内容的には比較的大括りです。

そこでこちらではもっと具体的な栽培コストの差を見ながら内容に踏み込んでいきたいと思います。

使う資料は以前、別の記事で紹介した、ガイゼンハイム大学で行われているコスト分析プロジェクトのものです。

ワインのコスト構造と利益の実態を知る

使用するデータの詳細

上記のプロジェクトはドイツ国内から550を越えるワイナリーが参加して進められています。一方で、これらの参加者から提供されたデータは公開できないため、プロジェクトの中間発表では公的なワイナリー (有名なところではヘッセン州の州立ワイナリーであるKloster Eberbach: クロースター・エーバーバッハ など) から提供されたデータを用いた資料が使われています。

この記事でプロジェクトの結果として引用する数字もこの一般公開用データです。

なおこのデータは3年間継続して収集されたデータを平均したものです。

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