【融資編 第6話】区分マンション投資で繰り上げ返済はするべきか

おはようございます。ついに昨日藤井七段が最年少タイトルを獲得し、藤井”棋聖”となりましたね。会見では4,5月の対局のない期間に研究できたことが大きかったとおっしゃられていました。どれほどの時間を費やしたのかはもはや想像できませんが、栄光は裏には計り知れない努力があるのでしょうね。

さて、昨日はフルローンで高額物件を購入している人が失敗している傾向にあるというとある大家さんの話を取り上げましたが、反対に繰り上げ返済は成功への近道となるのでしょうか。

主に区分マンションでは早くローンを完済し純粋な収入源とすることで、2件目3件目と投資の規模を拡大していく際に繰り上げ返済が使われると聞きます。反対に家賃収入をすべて次の物件に入れるために繰り上げ返済してはいけないという意見もありますが。。

では1つの物件を運用していこうと考えている人には縁のない話なのでしょうか。なるべく早く返していく方がいい気がしますが、繰り上げ返済にもリスクがあるのでしょうか。その点を調べていこうと思います。


「区分マンション 繰り上げ返済」「不動産投資 繰り上げ返済 メリット」と検索してみると、”マンション投資はどんどん繰り上げ返済していくべき”というタイトルと”繰り上げ返済なんてするべきではない”というタイトルが半々くらいでヒットしました。

しかしどのタイトルでも内容は繰り上げ返済のメリットやデメリットを解説しているものがほとんどでした。繰り上げ返済について分かったことをまとめようと思います。


繰り上げ返済には2つの返済方法がある

繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類の返済方法があります。それぞれ見てみようと思います。


期間短縮型

期間短縮型とは、毎回の返済額を変えずに返済期間を短くする返済方法です。返済期間が短くなることで、その分の利息が減り、総返済額が小さくなるという特徴があります。

この利息の軽減効果が大きいため、期間短縮型の方が多く選ばれているといわれているそうです。


返済額軽減型

返済額軽減型とは、返済期間はそのままで毎月の返済額を減らす返済方法のことです。返済期間は変化しないため利息の軽減効果は期間短縮型よりも小さいですが、キャッシュが手元に残るため突発的な修繕費など急な出費に対応できるという特徴があります。


繰り上げ返済のいいところは少しわかりました。ここで繰り上げ返済の気を付けるべき点も含めてメリット・デメリットを確認したいと思います。


繰り上げ返済のメリット・デメリット

メリット

1.返済総額を少なくすることができる

⇒繰り上げ返済の場合、返済するのはすべて元本の返済に割り当てることができるため、その分の利息を減らすことができ、ローンの総返済額が小さくなります。

2.精神的な負担を軽減できる

⇒返済期間を短くすることによって、ローンの返済を考える精神的負担を計減することができます。考えることがたくさんある不動産投資では、不安の種を減らしていくことは大きなメリットになると思われます。

3.頭金よりも自己資金の調整がきく

⇒金利を含めた総支払額を減らす手段として、購入時の頭金を多くして借入金を少なくするという方法があります。総返済額を減らせるのは魅力的ですが、自己資金をすべてつぎ込んでしまうと、予期せぬリスクに対応できないという問題が発生します。

そこで繰り上げ返済ではまとまった自己資金を自分に余裕のあるタイミングで投入することができるので、リスクマネジメントをしつつ返済していくことができます。


デメリット

1.手元資金が減少する

⇒メリットでも出てきたように、手元に残る資金が少なくなることで急な出費に対応できないというリスクがあります。不動産は運用していると修繕費など様々な持ち出しが発生するものなので、繰り上げ返済を行う場合はある程度の資金を手元に残しておくことが大切です。

2.金融機関の評価は現金を持っている方が高い

⇒金融機関への評価の影響もデメリットの一つです。次の投資のために新しい融資を受ける場合、手元に現金を持っている方が評価が高くなるそうです。

そのため次の融資を受ける場合には、その手前での繰り上げ返済をやめて自己資金として保有しておくほうがいいと思われます。

3.低金利だと繰り上げ返済の効果が小さい

⇒低金利のローンだと当然繰り上げ返済のメリットである利息の軽減効果も小さくなります。その場合は無理に繰り上げ返済に充てるよりも、資金を手元に残しておいた方が良いかもしれません。

4.繰り上げ返済に手数料が発生する場合がある

⇒繰り上げ返済を行う際に手数料が発生するローンプランがあります。返済都度数千円、数%と余計な費用が掛かる場合があるため、現在組んでいるローン、またはこれからローンを組む場合にも確認が必要です。


調べてみると、2件目3件目と増やしていく場合にはむしろ繰り上げ返済はしない方がいいのではないかと思いました。

それでもやはり余裕を持ちながら繰り上げ返済していく方が安心できるし魅力的であるとも思えます。

自分が今後どういう投資を行っていきたいかをよく考えて選択する必要がありそうです。


参考




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