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【アクトレップの顔として勝ちたい】ダイヤモンドトレイルランチャンピオンシップ2020

2020/11/7 32K D+2,400
3:45:27 1位

ダイヤモンドトレイルは大阪・奈良・和歌山にまたがる二上山・葛城山・金剛山などの山々を巡る縦走路である。奈良出身の私としては身近なトレイルコースである。

アクトレップ主催のダイトレは過去2回出ており、初めて出た時は4:40ほどで、その時のトップが橋本さんという人で3:40分台。1時間も違うなんて凄い人間が世の中にはいるもんだと驚きだった。

今回の目標はその記録超え。そして優勝。アクトレップ主催大会のチャンピオンシップという名目であり、総合優勝にはスポーツゼビオで使えるギフトカード30,000円が贈呈される。アクトレップ主催大会では、3年前に出場したダイヤモンドトレイルの3位以来、京都一周春(2連覇)神戸六甲トレイル(2連覇)、ジオパーク(3連覇)、仰木棚田トレイル、比良トレイル…と負けていない。自分でいうのもなんだがアクトレップの顔である笑。そんなアクトレップの顔として勝ちたい。

しかし、このダイヤモンドトレイルは勝った事がない。むしろ絶対王者3連覇中の橋本さんが君臨している。当然出てくるだろうし、アクトレップの他地域大会のチャンピオンが招待されるため、簡単には勝てないだろう。

当日朝、アクトレップの社長と挨拶を交わす。おはよう!調子はどう?おはようございます!ぼちぼちですかねと。いつものやりとり。今日誰が出るんですか?と聞いてみる。すると残念やけど橋本くん都合つかなかったんだよと。ら、ら、らっきーー!幸せ。と内心喜びながら、あ、それは残念ですねぇと返答する。これは貰ったかと思いきや、名前の知ってる速いランナー(OSJ小海100マイルで前半2位につけていた実力者)がいた。初めてお目にかかるが、出立もいかにも速そうである。序盤リードされるだろうなと思い、後半勝負後半勝負と自分を奮い立たせる。

スタートして二上山に登っていくが、最初の登りで割とすぐバラけるものであるが、さすがチャンピオンシップ。数人にピタッと付けられる。その中に前述の注目の人物もいる。少し先行されるが、急な登りになるとすぐ追いつく。あれ、そんな飛ばさないのかなと思っていたところ、もう一人のランナーが大きなストライドで登りを勢いよく登っていく。ザックも背負っていないように見え、身軽な感じ。この人速いけど、あの走り方はすぐバテる走り方だよなと。二上山の頂上へはその身軽なランナーが先着。20秒差くらいか。後ろは誰も見えなくなっていた。

そして二上山を下り、葛城山方面へ。この下りで一旦その身軽ランナーをパスする。下りはイマイチなのかなと思ったが、全然そんな事無かった。葛城山へは、登り基調で途中に天国へも登れそうな階段が数回ある。先行して走るもピタッとすぐ後ろに付かれる。あの走り方でなぜここまで持つんだ?そろそろバテるはずと思っても全然バテない。この人化け物かと思った。ピタッと付かれるとプレッシャーを受けている感じに思えるので、この化け物を振り払わないと、という思いになり序盤から無駄に力んでしまった。葛城山手前の急登でようやく少し距離を開ける事ができた。

葛城山頂上を通り過ぎ、金剛山との谷間にあたる水越峠まで下り、エイドがあるが、すぐ後ろに来ている事は分かったので水だけ補充して足早に通過。この日の最高点である金剛山に登っていくのだが、ここで序盤の頑張りが来て、金剛山の激登りで歩いてしまった。ここは苦しかった。だがこの登りでも身軽なランナーとの距離をさらに開ける事ができたと思われた。金剛山の頂上付近に辿りつき、ちはや園地という普段なら登山客で賑わう広場に設置されたエイドに到着。ここでも水を補充するのみ。

金剛山がこの日の最高点であり、ここからゴールの紀見峠までは下り基調である。気持ち的には楽だが、侮ってはいけないのがダイヤモンドトレイル。高低差マップにはほとんど見えない登りが何度も何度も訪れる。また天国への階段も一か所残っている。気を引き締めるが、下り気味の岩場を走っているその時、足が引っかかってしまい岩場に激しく転倒。手足腰を激しく強打。久しぶりにダメな転け方をしてしまった。空中姿勢で全くリカバリーも効かず、あぁ死んだみたいな事を感じながら岩にひれ伏した。腰がめちゃくちゃ痛い。うぅとうずくまる。しかし、すぐ立ち上がらないと。3万円を獲得しないと何のために限界まで頑張ってるのか分からない。痛みが消えないままゆっくり走り出す。手元足元を見たら結構な量の出血が。これはまぁまぁなケガである。

痛みを堪えながら、なるべくペースを落とさずに走り、最終エイド行者杉というポイントへ到達。スタッフの人に治療していきましょうと言われるが、いや大丈夫ですと言い足早に出発。ここから下りだけかと思いきや、ひつこいくらいに細かな登り返しが繰り返される。ここで心が折れた。優勝は十分可能かもと思ってきているものの、狙っていたタイムは無理だろうと思い、優勝できたらもういいかと。この終盤のアップダウンは過去出場したレースの中でも指折りのキツさを感じた。

そして、登り箇所を終え、下りを経て和歌山県の紀見峠に到達。あとはロードを走ってこの日のゴール地点へ辿り着き、先頭のゴールテープを切った。いつも思うが、誰よりも早くゴールテープを切り、人がいないゴール地点はいつ味わっても快感である。ゴール後は救護係の方に強打した各部位を治療してもらった。

表彰式。念願のスポーツゼビオ3万円ギフトカードを手に入れる事が出来た。これで何買おうと考えるのが今の楽しみである。

来年もこのダイトレでチャンピオンシップが開催される見込みなので、来年はより速いタイムでダイトレを駆け抜けたいと思った。

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