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【仕事の話】私が経験した船の仕事を分かりやすく、まとめてみた#1
前回、「未経験で飛び込んだ船の仕事の話」を投稿させて頂きました。
今回も「🛥️と🤿の人」らしく、船の仕事の話。
私が未経験で飛び込んだ船の仕事がどんな仕事内容なのかの投稿です✍️
『船の管理』
「何の仕事をしているの?」と、聞かれた時に「船の仕事をしている」と言うと、業界を知らない人は「漁師?」と、聞いてくる。
「漁師ではないですよ!オーナーがいるパーティーで使う船や趣味で釣りなどに使っている船の管理などをしています。」と、言うと、ここでやっと話が通じてくる。
私もこの業界に飛び込むまでは、全く知らない仕事内容でしたし、そういう仕事がある事も知らなかったのです。
少しでも、こういう仕事がある事を伝えていくのも、「海」を伝えていく上で大切だと思っております。
私が経験した「船の仕事」の話。
■なぜ、管理が必要なのか
まずは、船を管理する場所から説明させて下さい。
全国各所に、マリーナやボートパーク、フィッシャリーナ等、船を保管する場所があります。
住んでいる場所、船舶のサイズ、利用目的などに応じて、選択する事ができるのです。
小型船舶の停泊・保管を目的とした施設を「マリーナ」と呼び、船を係留するための桟橋や防波堤や消波堤といった静水域を確保するための設備が完備されています。
また、漁港内などに設置された簡易的なマリーナといえる「フィッシャリーナ」や「ボートパーク」といった施設もあり、比較的リーズナブルな料金でボートを置くことができます。
保管方法は、海上、架台、陸上げなどがあり、それぞれメリットとデメリットがあります。
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なるべく専門用語を少なめで、想像できるように説明していきたいと思います!
船の知識があり、趣味でボートを所有している方だったら、管理をお願いする必要はないと思っております。
しかし、船舶所有者の方の中には、小型船舶操縦士の資格を持っていない方、船を購入しただけの方、福利厚生などで使いたい方がいらっしゃいます。
船舶所有には、個人や法人、団体など、さまざま。
そして、船舶はすぐに海に出れる場所に保管している。
そうなると、車のように、すぐに船の様子を見る事ができないのです。
もう一つ、車は陸置きなのですが、船は海が近い分トラブルがとても多く、
天候や海の状態に左右される事が多いのです。
他にも理由はありますが、この3点だけでも、船舶の管理が必要になってきます。
マリーナ近くに会社を構え、船舶の知識があり、船をすぐに見に行ける状況であり、トラブルになる前に対策を練って、常に船の状態を把握する事ができる。
私は、マリーナ担当として、船舶運行管理会社で仕事をしておりました。
■主な業務内容
船舶管理には大きく分けて、業務内容は3つあります。
・機関機器点検
・船体洗浄
・負荷運転点検
こうやって、並べると難しそうに見えますね(笑)
私が携わった船は、多い時は12艇。
船の種類、サイズ、エンジンの種類、機能など、全く同じ船はありませんでした。
1ヶ月で12艇を管理する業務は、12通りの船の操作から船の状況やトラブルなど把握する必要がありました。
契約によるのですが、だいたい月1業務なので、1ヶ月のうちに12艇分の管理内容をこなさなければいけない。
今考えると、海が好きで、船が好きで、機器やエンジンが好きじゃなきゃ、続ける事はできなかったなと思います。
「また、やりたいか」と言われれば、「やりたい」と答えます。
それは、今は知識と経験がある。
どこを見れば、船の状態を把握する事ができるか知っているからです。
■機関機器点検の内容
船ごとに作成した点検表をもとに、点検をしていく作業です。
船の状態を一番把握する上で大事な作業であり、いち早く問題箇所やトラブルを見つける事ができる作業です。
未経験の時は、マリーナの中に入り、大きな船を見て、テンションが上がり、いざ点検となった時は、「???」状態でした(笑)
専門用語が並んでいる表を見ながら、上から点検していくのかと思ったら、そういうわけでもない。
先輩が点検に入り、私は点検表のチェックから始まりました。
これは会社ごとに違うのかもしれませんが、私の点検の順番です。
(簡単にまとめていますが、専門用語も多く、流し読み程度で見ていただけると幸いです)
【点検前準備】
・ツナギ
・キャップ
・手元工具用点検バッグ
・うえす
・ゴム手袋
・点検表とペン
【乗船する前】
船体の状態→係留状態→陸電
【エンジン関係】
各バッテリー(電圧、バッテリー液、緑青など)
↓
主機(Vベルト、冷却水、船底弁、フィルタ、オイル等)
↓
補機(だいたい、主機と同じ)
↓
その他安全装置、機器
【航海機器】
陸電OFFから、メインスイッチON
↓
エンジン始動(排水確認→回転数、計器類、クラッチ、スロットル等)
↓
航海機器(航海灯、ナビゲーションアクセサリ類など)
↓
エンジン停止
【生活関連機器】
船内ライト
↓
トイレ(ポンプと排水確認)
↓
エアコン(ポンプと排水確認)
↓
生活機器(冷蔵庫、電子レンジなど)
↓
船外ライト
【退船する前】
すべて動かしたスイッチ等を乗船前の状態に戻す
↓
しっかり最後まで見渡して、漏れがないように!
↓
退船→陸電→係留状態→船体の状態
簡単にまとめましたが、このような内容を船ごとに合わせて、作業しておりました。
車と同じような内容ではありますが、船の違うところ分かりやすくあげると、海水を取り込むと生活関連機器、補機がある所ではないでしょうか。
これは、船の大きさや設備によって、異なるのですが、海上保管だった場合は、海の上での作業になります。
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■思ったより長くなったので、次回に持ち越し
機関機器点検だけで、思ったより長くなってしまいました(笑)
専門的な部分を分かりやすくをモットーにしてはいるのですが、それを文章にするのは非常に難しい。
私は機関機器点検が好きな作業だったのですが、慣れて覚えるまでがすごく大変だったのです。
メモを残すも作業内容によっては書いていられない事も多く、「現場100回」とは言ったものですが、現場で覚える事がほとんどでした。
次回は、他の作業を細かく分かりやすく執筆していきます!
Nagiko
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