「1522のマスクをください」 その一言で「長年の性的暴行」から少女は救われた
「1522のマスク」は実際には存在しない──。イタリアで「1522」はドメスティック・ヴァイオレンス(DV)など女性に対する暴力を抑止するヘルプラインの番号である。
新型コロナウイルスのロックダウンで外出制限の規制に伴って増加した被害の通報手段として、暴力を阻止する活動団体などの間で考案され、2020年5月から導入されていた。
今回、薬局を訪れたのは二人の少女。カウンター越しに対応した薬剤師は直ちにその言葉の意味を理解し、二人を店の奥に連れて行って話を聞いた。少女は家族の知人でもある60代の男性から、12歳のころから暴行を受けていた。その行為に対して男性は小さな贈り物や脅しで口止めを強いてきたが、少女はついにその事実を友人に打ち明け、薬局に助けを求めに入ったのだ。
薬剤師は警察に通報し、入念な捜査が行われた結果、男は未成年者に対する性的暴行の容疑で逮捕された。