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個展「写真小説」を終えて

初めての個展「写真小説」が終わりました。
585人の方々にご来場いただきました。
お越しいただいた皆様、気にかけてくださった皆様、本当にありがとうございました。
終わったらもっと感極まって泣いたりするのかな…?と思ったのですが、集まってくれた写真学校の同期と淡々と撤収し、大量の額とともに帰宅しました。

初日。個展をやりたい、楽しんでいただきたいという気持ちから、お客様にどう受け止められるのか?という不安な気持ちが襲って来ました。グループ展はただただ楽しかったのに、、、SNSでいいねを貰えたらただただ嬉しかったのに・・・。
個展とは丸裸の状態なのだと気づきました。
ひとつ前のnoteにも書きましたが、燃え殻さんが言うように、腹をくくる必要があるのだと思いました。
吉川邦夫さん、山中夏歩さんをはじめ、たくさんの方々に支えていただいた個展。
経験の浅さは仕方がなくても、プロのイベンターとしての26年間を自信に変えようと思いました。

6日間で、懐かしい人もたくさん来てくれました。
アメリカでの語学研修で出会った27年ぶりの友。
転勤族で各地を回っていたころに出会った友。
前職の先輩、後輩。舞台でご一緒した俳優の方々。
映画制作で共に頑張った若きクリエイター。
ポートレート写真展を日頃見ないであろう、初めてルデコにいらっしゃったような方々にあずりな展も含めてご覧いただけたことは、大きな意味があったように思います。
ポートレートの世界は、仲間内で終わらせるにはもったいない。
そして、そういう方々に楽しんでいただけるものにすべきであるとも。

季節は春。最終日は、ルデコ1階にある写真学校の卒業式でした。
同期と受付をしていたら、校長先生や担任の先生、卒業したばかりの後輩がたくさん来てくれました。
1年プロコースで学んだ同期も、少しずつ道が分かれて、写真活動をしている人もずいぶん減りました。1年前の自分たちの姿を重ねて、コツコツ続けていくことの難しさ、大切さを感じました。プロフェッショナルとはそういうものなのだと気づきました。

写真小説「忘れえぬ人」より

「写真小説」という表現を気に入ってくださった方の多さも大きな喜びになりました。「自分の大切な人を想って、泣きそうになった」と言われ、本当に嬉しかったです。
今回の6つの写真小説に込めた思いは、大切な人と心を通わせることの儚さ、いじらしさ、尊さです。平面的な写真に時間軸を与えて、その行間を感じていただきたいという思いです。展示スペースの都合上、すべてを表現できなかったものは、写真集やスライドショーで補完できるようにしたのですが、たくさんの方が足を止め、じっくりご覧いただけたことも嬉しかったです。

最後に。なぜ感極まらなかったか?それは個展が私にとって、写真家・フォトグラファーとしての一歩目であり、写真とともに生きていく覚悟を決めた個展であったからです。
「これからも楽しみにしています」というたくさんの言葉、嬉しかったです。これからも皆さんと皆さんの大切な方に贈る、写真小説を表現していきたいと思っています。

次は、5月17日からの代官山 蔦屋書店様での「写真小説展」(展示販売)です。個展の作品に加え、新作も発表します。
楽しみにしていてくださったら嬉しいです。

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