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見えない水を扱うテクノロジーと見えてる水の奪い合う政治

世界では水不足が深刻な問題

世界では安全な飲み水をすぐに手に入れる事ができない人が21億人以上いると言われています。
また人や家畜の糞便や工場排水で汚染された水を飲んで命を落とす子供たちが年間150万人いるとも言われています。

日本は自然が豊かで綺麗な水が豊富にあります。
だからあまり私たちにはピンと来ませんが、世界では上記のように水不足が深刻な問題となっています。

見えない水を扱うテクノロジー

そんな綺麗な水を飲むことができない人のために、イタリアの建築家Arturo Vittori氏は安心して水を飲めるように空気中の水蒸気を集めて水を利用できるようにwarka waterという給水塔をエチオピアでデザインしました。

空気中には地球温暖化のすべての河川の8倍もの水がふくまれていると言われています。
この目に見えないたくさんの水を集めて水を飲むことができない人たちに水を供給するのがコンセプトとなります。

warka waterの特徴

warka waterはナイロンやポリプロピレンなどの繊維でできたあみで水滴をくっつけて集めます。
重力、凝縮、蒸発などの自然現象のみを利用し、電力は使用しないのも特徴です。
1日に100リットル程度の水を集める事ができます。

さらに個人的に良いなと思うのは制作コストがあまり高くない事です。
製作コストは1つ作るのにUSD550程度です。
しかも、4人で作れば1週間程度で終わり、素材も現地調達が可能なんだそうです。

何かテクノロジーをデザインするのに、高度な技術を扱うことも大切ですが、手軽さや必要な地域で調達可能な素材を利用できるという部分はとても素敵だと思いましたし、この部分はデザイナーさんも意図的に考えられたのかなと思います。

warka waterのwebsiteはこちらになります。


目に見える水の政治的な奪い合い

水不足に深刻なのはエチオピアだけではありません。
お隣の中国でも地形的な問題から水を都市部にうまく供給する事ができず、近年水不足が深刻な問題となっています。

そんな中国ですが、チベット高原に目をつけました。
このエリアの地下には豊富な水源があります。
この水はメコン川やブラマプトラ川に続いて行くのですが、これらの川の水を利用しているのは中国だけではなく、インドや東南アジアの国々も利用しているのです。

しかし、中国はこれらの河川の上流にダムをいくつか作り、自分たちの国に水がいくように画策をしています。
こうして自国で水を独占しようとしているのです。
そうすると、周りの国々で利用できる水が無くなってしまいますので、周りの国と衝突をし、水の奪い合いになります。
水戦争が起こってしまうのではということ見方もあるようです。

安全な水を飲める様にとテクノロジーを駆使する一方、自分達だけで水を利用しようとする政治的な動きがすごく対比的だなと感じます。
見えてる水、見えない水も対比的ですよね。
個人的には独占ではなく、Shareが大切なのだと思います。
みんなにとって大切な物ですから、みんなでシェアができる政治や技術が大切なのだと感じました。

まとめ

・Warka waterは安全な水を飲むことができない人たちに向けて、大気中の水蒸気から水を集めるテクノロジーを開発
・一方で中国や東南アジアでは河川の水の奪い合いを政治的にしている。
・独占をするのではなく、シェアという概念が今後大切になってくる。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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