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【この人に聞く!】 ドーナツ屋のファミリー層獲得するコンサル・前野 三雪 氏

学生・企業にナゲモノ提案

[羽ノ宮女子大学経済学部 助教授]
[レクリエーション研究家]
前野 三雪 氏

若者に向け、投擲レクリエーションの普及を目指す

   女子大学でダーツ、ボウリングなどの投擲競技のほか、新たなレクリエーションについて教鞭を執っています。

 前野「20代で起業し、ダーツバー8店舗を経営していました。その経験を活かし、2012年から出身校である同大学で、将来企業を目指す学生に向けた教育に注力。翌年大手外資企業に自社を譲渡しました。現在は、若年層のニーズをヒアリングしながら、研究家として企業のコンサルタントも務めています。」

運営していたダーツバー《DATSUBA》

   大学ではどのようなカリキュラムを教えていますか。

 前野「私自身の経験に基づいた内容になります。学生がレクリエーションやエンタメ系の企業に就職・起業した際の企画開発などが中心です。コンセプト設計、マーケティング、多店舗展開などの手法をレクチャー。ゼミでは学生自身の自由な発想で、今後レクリエーションにどのような需要があるのかを話し合い、プレゼンする場も設けています。」

羽ノ宮女子大学経済学部でゼミなど授業を受け持つ

 前野「例えば、最近プームにもなっているキャンプ場で犬を飼い、一緒にフリスビーで遊ぶことのできるプランを用意するなど。アニマルセラピーも兼ねて訪れる顧客が増えれば、ヘルスケアの可能性があるのではないかと。まったくの他業界とコラボする事業計画は経営者時代の私になかったので、こういった発想には驚きがあります。」

ドーナツチェーンの企画コンサルを手がける

   ドーナツ専門店「クレイジーハニー」の投げドーナツ企画は前野さんが発案したとか。

 前野「コンサルのクライアント先です。女子高生や若年層に人気がありますが、今後ファミリー層も獲得していくための施策を企画部と考えました。
当企画は、投げ輪から着想しています。500円のワンコインでドーナツを10個投げて、棒に入った数だけ注文できるというものです。もちろん、食べ物は投げてはいけないので(笑)、ドーナツ型の専用投げ輪を使用してもらいます。」

サービス開始当初の昨年比で利用数127%まで増加

イベント開始当初の様子

 前野「通常販売単価は1個当たり150円なので、成功率が高ければお得になります。親子参加がメインのため、主なプレイヤーは子ども。コツを掴むまで時間がかかることを想定し、成功が3個以下の場合は5個まで注文可能です。最近は、リピーターが多く、サービス開始当初の昨年比で利用数127%のほか、成功率も平均4〜5個となっています。」

様々な分野で投擲エンタメを後押し

   ナゲモノの可能性については。

 前野「ビジネスチャンスはまだまだあります。若い発想を加えることでこれまでにない事業を展開できるでしょう。今後も、そういったバックアップをしていきたいです。」

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