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【復刻合本版】Bondthon
※この記事は2023年5月に書かれたものの復刻合本版です。
みなさんこんにちは。
Amazon Primeで007シリーズが無料で見れるっぽいので007マラソン、「Bondthon」をやってみようと思います。僕が順番に007を見ていって、その感想を書くだけです。ちなみに僕は原作小説は一切読んだことがありません。なので完全に映画から受け取った印象のみで感想を書きます。あとネタバレガンガンすると思うのでNGな人はブラウザバックでよろです。
Youtubeにレトロゲーとか映画の批評動画を投稿されてるAVGNという方の動画のが字幕付きで某ニ○ニ○動画に上がってて、それ見るのがすごい好きでして。「Bondthon」は彼のゴジラシリーズの批評動画「Godzillathon」にあやかりました。前置きはこのくらいで、本題いきますー。
ドクターノオ
1962年
監督テレンス・ヤング
あらすじ
MI6のジャマイカ支部との通信が突然途絶し、現地諜報員のストラングウェイズが行方不明に。ストラングウェイズはケープカナベラルから打ち上げられるロケットへ、ジャマイカから妨害電波が出されていたことを調べていた。007ことジェームズ・ボンドはCIAのフィリックス・ライターと協力し、ストラングウェイズの行方を追う。
ストラングウェイズが謎の中国人ドクターノオの私有地クラブキー島から持ち帰った鉱石の調査を依頼された地質学者デント教授が、鉱石が放射性物質であるにも関わらずただの石であると嘘をついていたことから、クラブキー島が怪しいと睨んだボンドは助手のクオレルと共に島へ上陸する。そこで二人はハニー・ライダーという女性と出会う。ドクターノオは秘密結社スペクターの一員であり海洋学者でもあったハニーの父親の仇だった。三人は島の警備隊に追われ、クオレルは殺されてしまう。ボンドとハニーはドクターノオの秘密基地へと連行されてしまう。
感想
記念すべき007の第一作ですね。初っ端でボンドがMにベレッタを取り上げられてワルサーPPKを渡されるんですが、ボンド=ワルサーPPKっていうのはこれが原点なんですね。後の作品に比べるとまだ派手さはないんですが、空港でボンドを待ってた送迎係が刺客だったり、細かいスパイ映画っぽい演出が効いててけっこうスリリングなんですよね。あとは総督の秘書ミス・タロ(ゼナ・マーシャル)がエロかったですね。ハニー・ライダー役のウルスラ・アンドレスより全然好みです。(誰も聞いてねえよ)クラブキー島の警備隊のブレンガンのマガジンの向きが前後逆に刺さってたりドクターノオの動機が正直今ひとつピンとこなかったり、たかだか妨害電波を発するための基地にあんな原子炉いるんかいな?とか思ったりしましたが全体としてはバランスとれててなんかいい湯加減の作品でした。
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ミス・タロ。ファムファタル的にボンドを手玉に取ろうとしますが、あっけなく見破られちゃいます。
ロシアより愛をこめて
1963年
監督テレンス・ヤング
あらすじ
MI6は在トルコのソ連暗号班のタチアナ・ロマノヴァがイギリスに亡命を希望していることを知る。その条件はタチアナがソ連の暗号解読機レクターを渡す代わりに、ジェームズ・ボンドを迎えに寄越すというものだった。それはドクターノオの仇であるボンドを殺し、英ソを対立させ、レクターまでも入手するというスペクターの仕組んだ罠だった。罠であることを見破っていたボンドはトルコへ飛び、MI6トルコ支局のケリム・ベイと接触する。ケリムを狙うブルガリア人の殺し屋を撃退し、ボンドは地下水道を辿ってソ連領事館の地下を爆破。レクターとともにタチアナを連れ出す。新婚夫婦に偽装したボンドとタチアナは、鉄道でブルガリアとギリシアを経てイギリスへと脱出を図る。しかしその列車にはスペクターによって殺し屋ドナルド・グラントが送り込まれており、ケリムを殺されてしまう。グラントはボンドと合流するはずだったMI6諜報員も殺害してなりすまし、ボンドに接触する…。
感想
第一作から大幅にスケールアップした第二作。スケールアップした分いろんな組織や人物が出てくるんで鳥頭の自分は、気を抜くとすぐ置いていかれそうになります。最初に出てくるボンドの愛人シルビア(ユーニス・ゲイソン)は前作の冒頭でボンドがカジノでナンパした女だったんですね。彼女が出てくるのはこの作品が最後っぽいです。Qが初登場するのもこの作品からですね。秘密道具もまだ便利カバンどまりでそこまで派手さはないです。ガジェットでいうとAR-7というストックに全てのパーツが収まる珍しいライフルが出てきますね。これはパイロットが不時着したときの護身用に開発されたライフルらしいです。
あとはやっぱりスペクターの目的というか動機みたいなのが相変わらずなんか薄ぼんやりしてて正直よくわからないんですよね…(笑)自分の手を汚さずに英ソを対立させてなにかの利益を得たいってことなんでしょうが、暗号機はNo3のクレッブ大佐がソ連人なんだから、やろうと思えばなんとか持ち出せたんじゃね…?とか思っちゃうんですよね。結婚相手を巡るロマの女同士のキャットファイトも良かったですね~。エロかったですね~。
今作はかなりロマンスに振り切った作品で、映画のラブシーンに1mmの価値も感じない自分としては微妙なんですが、スパイ映画としての演出が前作よりブラッシュアップされててトルコを舞台にした諜報戦の部分はけっこう面白かったです。あと劇中のBGMこれ多分エヴァのテーマの元ネタですよね。
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ディンク。ボンドも心なしかいつもよりニコニコしてる気がする。
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ロマのキャットファイト。こういうのがお好きな方はぜひ。
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タチアナにねっとりと触るクレッブ大佐。怖いおばさんです。
ゴールドフィンガー
1964年
監督ガイ・ハミルトン
あらすじ
ボンドはMからゴールドフィンガーという人物の監視を命じられる。ゴールドフィンガーは金の密輸で金相場を混乱させており、その密輸の方法を調べるのが目的だ。マイアミのリゾートでゴールドフィンガーのカードのイカサマを暴いて鼻を明かしたボンドだったが、背後から隙を突かれ気絶させられた上に、ちゃっかり手を付けたゴールドフィンガーの愛人ジルを全身に金粉を塗られて殺されてしまう。
Qから特注のアストンマーチンを受け取ったボンドは、ゴルフクラブで再びゴールドフィンガーに接触し車に発信機をつけることに成功する。スイスまでゴールドフィンガーを追跡したボンドは、オーリック社の工場にたどり着く。そこが金塊を溶かし車に加工して密輸する拠点だった。ゴールドフィンガーの手下に捕まってしまったボンドはレーザーで真っ二つにされそうになるが、偶然耳にした「グランドスラム作戦」の名を出しハッタリで危機を脱する。
ボンドはゴールドフィンガーの専属パイロットプッシー・ガロアと出会う。彼女は「男嫌い」で女だけの空中サーカス団を率いていた。ボンドは牧場に偽装されたゴールドフィンガーのアジトに監禁されるが、そこで「グランドスラム作戦」の全貌を知る。それは全米の金塊が貯蔵されているフォートノックスに航空機で毒ガスを散布し、無力化したあと金庫内で核爆弾を起爆し金塊を放射能汚染させ西側経済を大混乱に陥れるというものだった。
感想
まずしょっぱなからボンドにオイルを塗ってるディンク(マーガレット・ノーラン)がエロいです。ボンドはよくある後方首チョップで気絶させられるんですけどあれってマジで可能なんですかね。あれ力加減間違えると普通に死ぬと思うんですよね。もう散々言われ尽くしてると思いますが、全身に金粉塗られて皮膚呼吸ができずに死ぬっていうのはさすがに嘘らしいです。Qから装備を受け取ったときの「せめて一度くらいは無傷で返してみろ」、「現場の汗と涙を知らないからそんなことが言えるんだよ」っていうやりとりが良かったですね。ゴールドフィンガーが牧場のアジトで全米から集められたマフィアにグランドスラム計画のプレゼンをするんですが、これって悪の組織のアジトあるあるで、スイッチを押すと壁が動いて地図が出てきたり、テーブルが回転して銀行の模型が出てきたり、この仕掛全部この日のために頑張って作ったんかなぁ…って思うとなんか悪役のくせにちょっと健気だなってなるんですが、こういう見方ってなんか映画を斜に構えて見てるようであんま好きじゃないんですけどついやっちゃうんですよね。あと書いてて思ったんですが、わざわざ金庫の中まで核爆弾を運び込まなくても、プッシー・ガロアの輸送機かなんかでフォートノックスに直接核攻撃すれば、どのみち中で爆破しようが金塊は爆風と熱で爆裂四散するわけですから、その方が悪の組織的には合理的だったのでは…?と思わなくもない。
女だけの空中サーカス隊員も全員美人でピッタピタのスーツ着ててめっちゃエロいんですよ。プッシー・ガロアっていう名前がもう既にヤバイだろって思うんですが「男嫌い」のガロアを「メス落ち」させるボンドって一体何者なんでしょうかね。しかもその一回の関係だけでガロアは自分のボスが精魂込めて練りに練った計画をポシャらせる裏切りをやってますから、まあ、なんでしょう、もうこれ以上は言わずにおきましょうか。あとオーリック社から逃走するボンドにMP40を腰だめでフルオートで撃ってたババアが怖かったです。
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プッシー・ガロア。名前の意味は…皆まで言うまい。
サンダーボール作戦
1965年
監督テレンス・ヤング
あらすじ
NATOの保養所で過ごしていたボンドは、同じ保養所に宿泊していたリッペ伯爵とアンジェロの身元に不審な点を見つける。フランス空軍のダーバル少佐は秘書のフィオナとスペクターの手下に殺され、整形手術を受けたアンジェロがダーバルの替え玉としてNATO軍に潜入した。アンジェロは原爆二発を搭載したバルカン爆撃機に乗り込み、酸素供給器に毒ガスを流して乗組員を殺したあと海上に胴体着水させる。海底にバルカンと共に沈んだアンジェロはやってきたスペクターNo2ラルゴによって用済みとして殺される。これは原爆でNATOを脅迫し、2億8千万ドルをゆすりとろうというNo2が立案した作戦だった。
イギリスでは全ダブルオー要員が集結し原爆奪還作戦「サンダーボール作戦」が発令された。ボンドは保養所でダーバル本人が変死しているのを見つけその妹ドミノと接触するためナッソーへと飛ぶ。ドミノはなにも知らずラルゴの愛人になっていた。ドミノと接触したボンドはCIAのフィリックスと、現地の諜報員ポーラとチームを組むがポーラがスペクターに拉致されてしまう。ボンドはポーラを救うため総督に頼んで島を停電にし、ラルゴの屋敷に潜入するがポーラは尋問の末毒をあおって自決したあとだった。
ボンドはフィリックスと協力し海底のバルカン爆撃機を発見し、ダーバル少佐の認識票と腕時計を回収。それをドミノに見せることでラルゴは兄の仇であることを知らせる。米軍の水中工作部隊が空挺降下しボンドと共にラルゴの部隊と水中対決にもつれこむ。
感想
これまでなんか薄ぼんやりしてなにしてるのかいまいちピンと来なかったスペクターなんですが、劇中序盤で「収支報告会」をやってるんですね。こいつらは全世界で恐喝やら密輸やらで金を稼いでるんだぞ!ってことがすんごいわかりやすく描かれてるんですね。(笑)しかも目標売上額に届かなかった幹部は容赦なく電気椅子で処刑されます。これ007あるあるなんですけど、上司に責められてる部下が二人いたら、だいたい処刑されるのは平気そうな顔してる方なんですよね。(笑)あとスペクターにせよゴールドフィンガーにせよ、007の悪役は全然末端の従業員を大事にしません。(笑)ラルゴはボンド殺しに失敗した部下をサメプールに突き落として殺してますし、ゴールドフィンガーに至っては、核爆弾のタイマーが作動した金庫に逃げ遅れた味方を残したまま金庫の扉を閉めたりします。まあ悪党ですからね。こんぐらいのことをしてくれないとやっつけ甲斐がないってことですね。今作はフィオナ(ルチアナ・パルッツィ)がエロいんですが、(毎作エロい女が出てくるから仕方ないじゃないですか!)
なんといってもドミノ役のクローディーヌ・オージェの美しさが最高ですね。ホント美しいです。ボンドはQから居場所を検知するための「体に無害な放射能カプセル」(そんなんある?)を渡されるんですが、そもそも放射能ってレーダーみたいに発信源を検知できるものなんですかね。受信機で感知できるレベルの放射性物質を体内に…ボンドの体がその後なんともないことを祈りたいです。珍しいバルカン爆撃機の飛行シーンが見れたり、個人用のジェットバックパックとか水中銃とかロケットランチャー付きバイクとかガジェットも盛りだくさんで、今作は今までで一番スペクタクルでアクションに振った作品になってると思いました。某ゲームで有名なフルトン回収装置も出てきますよ。
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クローディーヌ・オージェ。美しくもあり、可愛くもある。
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フィオナ。美女が二人。一粒で二度おいしい映画。
007は二度死ぬ
1967年
監督ルイス・ギルバート
あらすじ
アメリカの有人衛星が突如現れた謎の宇宙船によって拿捕され消息を絶つ。
米ソの対立を防ぐためボンドは日本周辺での情報収集を命じられ、捜査協力者ヘンダーソンに接触するが、ヘンダーソンは何者かが送り込んだ殺し屋によって殺されてしまう。殺し屋を返り討ちにして、敵の本拠地である大里化学工業のビルに潜入するが発見されてしまい、間一髪のところで謎の美女アキによって難を逃れ、日本の情報機関のボス田中と合流する。背後にスペクターがいると睨んだボンドは、ビジネスマンに身分を偽り大里に接触。手がかりを求め大里が船主である貨物船ニンポーが停泊する神戸へ赴いたボンドは、そこでロケットの燃料となる液体酸素を見つける。大里の手下に捕まったボンドは大里の秘書でありスペクターのNo11であるヘルガの尋問を受ける。ボンドはヘルガが操縦する飛行機に載せられ、墜落死させらそうになるが難を逃れる。その頃ソ連も有人衛星を打ち上げるがアメリカと同様に謎の宇宙船によって消息を絶つ。これらの作戦は「第三国」が米ソ対立を煽るために仕組んだスペクターに依頼し実行されたものだった。ヘルガはボンドを始末できなかった責任を問われ処刑される。
海女と偽装結婚し、整形して日本人になりすましたボンドは火山の中にある秘密基地に潜入し捕まっていた米ソの宇宙飛行士たちを解放するが、スペクターのボスブロフェルドに捕まってしまう。米ソ戦争を確実なものにするため、宇宙船を搭載したロケットがカルデラ湖に偽装した秘密基地から打ち上げられる。再び謎の宇宙船の接近を感知した米軍は警戒態勢に移行する。田中率いる忍者部隊が秘密基地に潜入し第三次世界大戦勃発を防ぐためボンドと共にスペクターと戦う。
感想
あらすじ書いてて頭抱えそうになりました。いくらなんでもめちゃくちゃすぎだろ。冒頭でボンドは死を偽装してそれがタイトルの二度死ぬってことなんですが、そもそもこの作戦ボンドの死を偽装する必要あった…?なんか見落としてた…?しかも死んだの一回じゃね…?あと本作の舞台である日本の描写ですね。ご安心ください。ちゃんとめちゃくちゃです。一応日本でロケはしてあるんですがなんて言えばいいんでしょうかね、いわゆるトンデモ日本なんですけど、欧米人がイメージする日本人の珍奇な部分だけを抽出した感じって言えばいいんでしょうか。ボンドはずっとビキニの日本人女性から至れり尽くせりのサービスを受けます。我らが丹波哲郎演じる田中は「日本では何でも男が最初で女はその後だ」と堂々と言い放つんですが、まあ67年当時の道徳観ならそういう人がいてもおかしくないかもしれません。(今でもそういうオッサンいそうですが)今のご時世では完全にアウトです。でもビキニの美女たちが寄ってたかって背中を流してくれる文化って日本にありましたっけ…?ちなみにそれに対するボンドの返答は「日本に住みたいヨ」でした。コメディとして見れるかもギリ怪しいラインです。
田中は「忍者軍団」も養成していて、またこれも頭抱えたくなるんですが極めつけはボンドがちょちょいとメイクアップして、黒髪のカツラかぶせて日本人に変装するくだりですね。一発でバレるに決まってんだろ!あとカルデラ湖からスペクターのロケットが打ち上げられるんですが、あんな田舎の漁村から2回もロケットが打ち上がってたら日本中で大ニュースになるわ!……すいません取り乱してしまいました。CIAとMI6は揃って仲良く居眠りでもしてたんでしょう。でもこういうのって今となってはいうか、今でこそですけど、別に珍品として鑑賞する分にはまあアリだと思うんですよね。むしろ当時の欧米人が日本にどういうイメージを抱いていたか、どういうイメージを期待していたのかっていう「映画史的・歴史的資料」と捉えれば、多くの007の作品群の中にもこんな一本があってもいいのかなと思ったりしました。東京五輪が1964年なので、その3年後ですら日本って欧米人にとっては珍奇な風習を持ったアジアの国として映っていたのかもしれません。
唯一良かった点はヘルガ役のカリン・ドールですね。エロすぎる。おれも尋問してほしい。残念なのはあまり見せ場もなくあっさりピラニアの餌になってしまったことでした…。悲しすぎんか。あとスペクターに作戦を依頼した「第三国」ですが見た目的にも当時の世界情勢的にもまあ9割中国でしょう。
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カリン・ドール。エロ過ぎる。ボンドそこ代われ。
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ボンド、ソープ以外で日本にこんな文化はないぞ。
女王陛下の007
1969年
監督ピーター・ハント
あらすじ
ボンドは浜辺で入水自殺しようとする女性テレサを救う。ホテルのカジノでテレサと再会するが、ボンドは謎の男たちにホテルから拉致されてしまう。連れ去られた先で待っていたのはドラコ建設の社長ドラコだった。ドラコはテレサの父親であり、合法なビジネスを営む傍ら犯罪組織ユニオン・コルスのボスでもあった。テレサは早くに母親をなくし、愛に飢えるがゆえに大胆で強情だが情緒不安定な娘になっていた。そんなテレサにはより強い夫が必要だと考えたドラコはボンドにテレサと結婚するよう迫る。
二年間ブロフェルドの行方をつかめずにいたボンドは、その手がかりをドラコに要求する。テレサは自分が所詮取引の材料にすぎないことに憤慨しボンドが欲する情報を教えるようドラコに。上辺は強気を装っているテレサの涙をみたボンドはやがてテレサに本気で惹かれるようになる。
手がかりをつかんだボンドは、スイスにいるグンボルトという男のオフィスからブロフェルド宛の手紙のコピーを盗み出す。ブロフェルドは伯爵の爵位を欲しており、ボンドは紋章院のヒラリー准男爵になりすまし、面談のためと称してブロフェルドがいるスイスの山頂にあるアレルギー研究所へ赴く。そこではアレルギー治療と称した洗脳が行われており、「患者」たちは穀物と家畜の繁殖力を奪うウイルスを拡散する工作員として世界中に派遣されていく。ボンドはスキーで研究所を脱出し麓の村でテレサと再会し、追ってを撒いたボンドは007を辞める決心をしテレサに結婚を申し込む。二人はスキーで山を降りるが、ブロフェルドの手下に追跡されテレサをさらわれてしまう。ブロフェルドは国連にウイルスをネタに脅迫し、恩赦と爵位を要求する。ボンドはMに静観を命じられるが命令を無視。ドラコとともにブロフェルドの基地へテレサを救い洗脳指令の発信を阻止すべく殴り込みをかける。
感想
今作でボンドは代替わりして主演を努めたのはジョージ・レーゼンビーです。本作が彼の最初で最後のボンド映画になるのですが、理由はどうやらレーゼンビーの素行不良にあったらしいです。それはともかく、かなり久々に見返したんですが、記憶に残ってた印象よりもだいぶいい映画だなって思いました。テレサは語弊があるかわかりませんが、ちょっと地雷女っぽいんですよね。強情だけどちょっと儚げなところが、演じたダイアナ・リグの雰囲気と合ってていいんですよ。それがレーゼンビー演じるまだ初々しい感じのボンドと合ってて、お似合いのカップルじゃんって感じで珍しく素直に応援したくなりました。それまでチクチクしてたテレサが、ボンドと行動をともにするようになるとだんだん柔らかな性格になって、笑ったり冗談を言うシーンが増えていくんですよね。これがショーン・コネリーやロジャー・ムーアだとこうはいかなかったんじゃないかと思います。あの毎回女をとっかえひっかえしてるボンドが007を辞めてまで愛した女性、そしてあのラスト…。007の中では色んな意味で異色作なんですけど僕は今回見返して結構好きだなって思いました。関係ないんですけど、ブロフェルドの手下たちが使うアサルトライフルがSIG SG510で映画に出てくるの珍しいなぁって思いながら見てました。
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テレサ。最初はツンケンしてました。
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映画の恋愛シーンに全く興味が無いので、スキップするか基本さっさと別れろと思いながら見てますが、この二人だけは素直に応援してしまいました。
ダイヤモンドは永遠に
1971年
監督ガイ・ハミルトン
あらすじ
ダイヤ密輸組織の調査を命じられたボンドは、ピーター・フランクスという運び屋に身分を偽装しアムステルダムへ飛ぶ。密輸仲介人ティファニー・ケイスと接触し、ダイヤを本物のピーター・フランクスの死体に詰めてロサンゼルスに密輸。葬儀場で密輸業者にダイヤを引き渡すが、ダイヤはフィリックスの手によって偽物にすり替えられていた。ティファニーはボンドに二人で本物のダイヤを山分けして高跳びしようと提案し、ボンドはフィリックスにティファニーを監視させる。ぬいぐるみにつめられたダイヤを手にしたティファニーはボンドを裏切り逃走。
ティファニーの家で待ち構えていたボンドは、ダイヤの密輸に関わった人間が次々消されていることを告げ、ティファニーから黒幕を聞き出そうとする。コインロッカーに隠されていたダイヤ入りのぬいぐるみは、ホテルのペントハウスに引きこもっている大富豪ウィーラード・ホワイトの右腕バート・サックスビーの運転する車に積み込まれる。隙をついて車のバックシートに乗り込んだボンドはそのまま砂漠の中にある研究施設へ潜入する。密輸されたダイヤはメッツ教授の研究室に集められていた。
正体が露呈したボンドは研究所から逃走し、追手を振り切ってホワイトのホテルに宿泊する。ボンドは専用リフトをつたってペントハウスに忍び込む。そこで待ち構えていたのはブロフェルドだった。ガスで眠らされパイプラインに生き埋めにされたボンドだったが、修理用ハッチから脱出しQが開発した変声期でブロフェルドに電話をかけ本物のホワイトの居場所を聞き出す。ホワイトを救出したボンドだったが、ブロフェルドにティファニーを拉致されてしまう。ブロフェルドはダイヤモンドのレーザー兵器を搭載した人工衛星を打ち上げアメリカの核ミサイル、ソ連の原潜、中国のミサイル基地をレーザーで破壊する。カリフォルニア沖の石油掘削基地が拠点と睨んだボンドは米軍のヘリ部隊とともに強襲をかける。
感想
これが一応ショーン・コネリーの演じる007の最後の作品ということになります。(厳密にはもう一作ネバーセイ・ネバーアゲインがあります)あらすじ書いてて思ったんですけど、ところどころ説明不足で筋書きがわかりにくい気がしました。一応メモしながら視聴してたんですが、それでも辻褄が合わない場面があって、その箇所だけもう一回見返しました。(私はなにをやってるんでしょうか)さすがにサンダーボール作戦の頃のようなキレは見られません。渋みが増したと言えなくもないですが、正直ボンドガールもパッとしないなと思いました。ただ二人組の殺し屋、ウィントとキッドはキャラが立ってて面白かったです。仕事(殺し)を終えたあとにいちいち気の利いた一言を行ってから去っていくんですよね。
最後はソムリエに変装したウィントが、ボンドに嘘を見抜かれて返り討ちにあうところが一番ジェームズ・ボンドっぽかったかもしれません。葬儀屋がシンジケートの中継地になってたり、棺に閉じ込められたボンドが危うく火葬されそうになったり、所々面白いシーンはあったんですけどやっぱり全体としては他の作品よりワンランク下がるかなぁという感想を持ちました。冒頭で殺したと思ったブロフェルドが替え玉だった…っていうのもあんまり本筋に絡んでこないので必要だったのかな、とか思ったりもします。というかあの替え玉役が浸かっていた謎の茶色いウンコみたいな液体ってなんだったですかね。誰か教えてほしいです。
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今回はあまりボンドガールもパッとしないせいか、個性派悪役の方が光ってました。