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虎の威を借る狐にも、良し悪しはある

虎の威を借る狐とは「権力者の威光を盾に威張る小物」を表す諺だが、この狐には有能なものがいるのはご存知だろうか?
虎が最大限の効果を発揮できるように下準備ができる狐である。すなわち、映画監督に対するプロデューサー、タレントにとってのマネージャーや芸能事務所だ。
狐の人種はそれ自体では何も生み出せない。しかし優れた狐は虎の不安の種を除き、才能を余すとこなく引き出せる。自らそれができる虎は希少種である。
しかし、自らが虎の威を借る狐であることを忘れてしまう狐は多い。挙げ句の果てには虎を飼い猫と間違える狐がどれだけいることか。
つまりレプロエンターテイメントが能年玲奈さんの名前を使わせないようにしたり(のんさんはこのことに対してあまりにも楽観的だ。戦わなければならない!)、メリー氏が気に入らないことがあればメディアを恐喝したりしたことだ。ジャニー氏がJrを「捕食」したことは言うに及ばない。今表に出ているジャニタレは「そんなことは知らなかった」と言うが、果たしてジャニー氏は北斗の拳のユダみたいに自分が本当に惚れた人には手を出さない男だったのだろうか?
ジャニーズ事務所問題とは、畢竟、事務所が本来の領分を超えて威張っている問題に過ぎない。タレント活動をするならジャニーズというタイタニック号からは抜け出すしか無いと思われるが、第二第三のジャニーズの様な権力を振りかざす芸能事務所を作りかねない。
そろそろ、日本の芸能界は在り姿に戻るべきである。要はタレントという虎がいなければ自分はか弱い狐であると謙虚に思い直し、タレントが物事に集中できるようにする黒子に徹することだ。規模や企業文化の問題でハリウッドのエージェンシーの様な分業はできないだろうが、タレント本位のマネジメントが根付いてほしいものである。
我々がタレントを語るときに事務所を気にしない、そんな日本になってほしいものである。


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