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「スクールバンドの指導と運営」
秋山紀夫*1氏は、、1959年(昭和34)に「スクールバンドの指導と運営」を出版しました。この本は現在絶版ですが、初版後20年に渡り増刷されてきた書籍*2ですので、未確認ですがこの表は改訂されていったと思われます。
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秋山紀夫氏が考える最小編成はクラリネット・コルネットをそれぞれ二部に分けて1本ずつ担当し、バリトンの1本はバス譜を受け持つという11人編成で、それに少しずつ楽器を増やしていき編成を充実させていくことを提案しています。その11人に最初に新たに加えるのは低音のE♭バス或は高音のピッコロです。そして、サックス・フルートと編成を充実させB♭バス・E♭クラの導入で30名編成の完成です。
ピッコロの導入はフルートに、アルトサックスはテナーサックスに、コルネットはトランペットに先駆けて導入します。ホルンの導入は想定せず「アルトまたはメロホン」が使用されます。
これが1959年(昭和34)当時のスクールバンド発展期当初の現状に合わせた提案であったと思われます。
*1 秋山紀夫(あきやま としお1929- )は、吹奏楽指導者・吹奏楽史研究家
*2 1959年(昭和34) 第1刷発行480円、1965年(昭和40)第5刷 750円、1974年(昭和49)第9刷、確認できる最後の増刷は1979年(昭和54) です。
writer Hiraide Hisashi