吹奏楽コンクール課題曲V考
吹奏楽コンクール課題曲Vが次年度から廃止されます。
連盟の発表(2021.7.15)によると「連盟創立70周年を記念して、若手邦人作曲家の発掘を目的に、課題曲Vの公募がなされてきましたが、近年では邦人作品が多くなっただけでなく、吹奏楽コンクール等で演奏される機会が増えてきました。そして、当初の目的は十分に達成できたと考えられることから、課題曲Vを廃止することといたしました。」とのことです。
この作曲コンクールは2008年に公募が開始され(2009年が創立70周年)、2020年3月応募締め切りの第13回で取りやめとなりました。
なお、この作曲コンクールの目的に「若手邦人作曲家の発掘」とありましたが、第1位受賞作品の作曲者の中には既に著名であった方が複数いらっしゃって、連盟が示す応募基準が曖昧であったように思われます。受賞時の年齢をみてもおそらく5人(江原大介、鹿野草平、川合清裕、日景貴文、尾方凛斗 各氏)が20代で、他の8人は既に他の作曲賞を受賞する等の実績もお持ちの方々でした。
また、「開発を意図した現代的な傾向のもの」という規定やオーボエ・バスーン各2パート、アルトクラリネット等が示された楽器編成規定があるため、小編成化が進む日本の多くの団体が演奏困難な作品群となっています。
(あくまで私見です)
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