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パーシー・フレッチャー
パーシー・フレッチャー(Percy Eastman Fletcher 1879–1932)はイギリスのダービー生まれの作曲家です。現在ではブラスバンドと吹奏楽の作曲家として知られています。また、ヒズ・マジェスティーズ・シアター*1 の音楽監督として、1915年から亡くなるまで上演作品のオーケストレーションや指揮、そして自作の上演もしました。
偉大な10人
フレッチャーはフォーバースレスト・ドット・コム(4barsrest.com)が選ぶ「ブラスバンドの最も偉大な作曲家 10 人」の中の1人です。*2
ブラスバンド・リザルツによるとブラスバンド・コンテストでただ1回の審査員を「労働と愛」が課題曲となった全英選手権(National Championship of Great Britain)で務めました。なお、今日までに開催されたコンテストで演奏されたフレッチャーの曲は3曲です。
労働と愛(Labour and Love)
1913年開催の全英選手権で主要なコンテスト初のブラスバンド・オリジナル課題曲となり、その後2019年グラウビュンデン州音楽祭コンテストまで87大会で課題曲として演奏され、自由曲としては1926年から2022年までの間に133大会で220団体により262回演奏されています。
そのフルスコアにはフリューゲルホーンと打楽器が記されていませんし、テナーホーンが4パートで、その配列順は現在のものと一部異なりトロンボーンパートがバスパートの下に記されています。また、1st,2nd トロンボーンはハ音記号で記されています。
1913年全英選手権では使用が許されていませんでしたがパート譜には、打楽器(小太鼓と大太鼓)が用意されています。また、フリューゲルホーンのパート譜は用意されていなくリピアノ・コルネット譜と共用で、時にフリューゲル単独での演奏が指示されています。
テナーホーンを見ると、7小節目には2nd-B,3rd-A♭,Solo-F,1st-D音が記されるなど、しっかり4パートに分けて作曲されています。
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エピック・シンフォニー(An Epic Symphony)
1926年開催の全英選手権の課題曲として作曲され、その後2017年開催のフラレンチ・オープン・コンテストまで27大会で課題曲として演奏され、自由曲としては1939年から2019年までの間に82大会で72団体により88回演奏されています。
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ウッドランド・ピクチャーズ(Woodland Pictures)
オーケストラのために書かれた曲を1910年に自身の編曲した吹奏楽版がホークス&ソンから出版されています。
ナイジェル・ホール編曲のブラスバンド版が2015年に2大会で課題曲に取り上げられています。
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労働と愛(Labour and Love)の指揮譜第1ページ
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1857 年ロンドンで創業のR. Smith & Co. が出版しました。
スコア1ページには「ライプツィヒでオスカー・ブランドシュテッターによって彫られ、印刷された。」こととR. Smith & Co. が出版したことと整理番号「734a」が記されています。
R.S. & Co. 734a
Engraved & Printed at Leipzig by Oscar Brandstetter.
*1 ヒズ・マジェスティーズ・シアターは1897年建設の劇場、現在は1216席のミュージカルが上演される劇場です。「オペラ座の怪人」は、1986年10月9日にヒズ・マジェスティーズ・シアターで初演されました。現在も上演されています。パーシー・フレッチャーはそこで指揮もしていたのですが亡くなったのが1932年なので「オペラ座の怪人」には巡り合っていません。
*2 偉大な10人(1)ギルバート・ヴィンター、(2)エリック・ボール、(3)ジョン・マッケイブ、(4)エルガー・ハワース、(5)フィリップ・ウィルビー、(6)フィリップ・スパーク、(7)エドワード・グレッグソン、(8)ハーバート・ハウエルズ、(10)ロバート・シンプソン
writer Hiraide Hisashi