マーチングについてのあれこれ
2017(平成29)年9月26日配布の文章
遠軽中学校吹奏楽部は、社団法人全日本吹奏楽連盟と朝日新聞社が主催する全日本マーチングコンテスト(ぜんにほんマーチングコンテスト、All Japan Marching Contest)に、5年連続8回目の出場権を獲得しました。とても凄いことです。
遠軽中学校吹奏楽部がマーチングに取り組み始めたのは、平成元年(1989)のことです。それは、この年(北見地区第2回)から大会会場が遠軽町総合体育館となったことに深く関わっています。
その頃、全日本吹奏楽連盟では、「見て・聞いて・楽しい吹奏楽活動」を広めることを目指して「演奏しながら様々な動きを見せる」マーチング活動の普及に力を入れ、全国大会(1988年)を初開催しました。北海道吹奏楽連盟でもその普及の動きに応え、道内各地での活動活発化の働きかけを強めました。それに最も積極的な取組みを見せたのが「北見地区吹奏楽連盟」です。その中で遠軽中・遠軽南中・上湧別中・湧別中・遠軽高がマーチング活動を開始し、その活性化に協力することになりました。
中心的な活動をした指導者は、その頃の吹奏楽連盟役員を務められていた方々で、美幌中の牛島義蔵先生、常呂中の八木裕幸先生、遠軽中の河合健哉先生、小清水中の古川幸宏先生、遠軽高の今井成実先生、北見緑陵高の小原義史先生などです。
今年度、北海道大会に出場した中学校団体は、遠軽中・北見北中・網走第2中の3校だけという寂しい状況でした。以前は、旭川・釧路・苫小牧・函館地区等からも複数団体の参加があったのですが、高校の部が毎年少しずつ参加団体を増しているのにも関わらず、残念なことに中学校部門は参加団体数を減らし続けています。
このことは、コンテストに出場するレベルでのマーチング活動には、極めて困難な点が多いということと深く関わっています。
楽器初心者が多い中学生バンドが動きながら演奏することは、容易ではない。
歩き専用の打楽器や管楽器が必要である。
練習する場所を確保するのが困難である。演奏演技には、30m×30mの広さの場所が必要である。(遠軽中体育館にはその広さがありません)
演奏演技には、コンテと呼ぶ曲と演技・動きの計画書が必ず必要だが、それを作るのには知識と経験が必要である。
ドラムメジャー(先頭に立つ指揮者)の動作・動きには、訓練と知識・経験が必要である。
時には、専用の衣装や靴が必要である。
時には、専門的な知識を持ったコーチが必要である。
人数が少ないと演奏演技に迫力が欠ける傾向がある。
北見地区吹奏楽連盟加盟団体で現在コンテストには参加していない団体がありますが再度の参加が望まれます。
これまでマーチングに取り組んだ学校
遠軽高校 (全日本 回出場)
遠軽中 (全日本 回出場)
北見北中 (全日本 回出場)
北見緑陵高(全日本 回出場)
美幌中 (全日本6回出場)
小清水中 (全日本3回出場)
常呂中 (全日本3回出場)
遠軽南中 (全日本3回出場)
北見東陵中 (全日本1回出場)
斜里高 (全日本2回出場)
北見柏陽高 (全日本5回出場)
上湧別中
湧別中
網走第一中
網走第二中
女満別中
佐呂間中
網走桂陽高
端野中
6年後に思うこと
2017年(平成29)年9月26日に配布した文章は、子どもたちの活動の背景を吹奏楽に関わっていない職員にも知っていただくためのものでした。
さて、遠軽中学校吹奏楽部はその後も引き続き全国大会に参加し、昨年度の大会で10回連続13回目(大会中止を挟んで)の全国大会出場となりました。
減り続けています
様々な要因で北海道でマーチングに取り組んでいる団体は減り続けていて、昨年度のマーチング北海道大会に参加した中学校は、北見地区代表校の遠軽中・端野中・網走ニ中の3校のみでした。これで6大会連続でマーチング北海道大会には北見地区代表以外の参加がなかったことになります。
なお、昨年度の高校以上の部の参加団体は、帯広南商業・函館西高・遠軽高の3校のみで、マーチング北海道大会は中高合わせて6団体の演技、1時間かからずに大会は終了しています。 北海道吹奏楽連盟のマーチング大会は、かろうじて継続開催ができているという状況です。
なお、当日は25団体が出場する小学校バンドフェスティバルが先立って開催されていて、10時に開演し14時半に終演、30分後に同一会場でマーチング北海道大会が開催されるという日程でした。
北見地区の高校
吹奏楽連盟のマーチング大会に出場しているのは遠軽高校のみになってしまいました。マーチングの楽器などが揃っている北見緑陵高、北見柏陽高などが再びマーチングに取り組む日はあるのでしょうか。
遠軽中学校
今年度の遠軽中学校は全校生徒数 192名の中学校です。これからも座奏はA編成で北海道大会出場、マーチングで全国大会出場を目標の一つに部活動が取り組まれていくのだと思われます。
writer Hiraide Hisashi