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【エッセイ】周りと温度差が違う学校祭、でもいいんだ【日記傑作選】

学際準備


【2024/6/28(金)】

学祭の準備なんて、やってられるかよー!

僕は学祭を楽しめない人間です。

これは人間失格ですか?

どうでしょーね。



【2024/7/2(火)】

ゲームって怖いな、と思った。

ついに学祭の準備が本格化してきました。なので放課後まで残って作業をするんですが、僕はどちらかと言ったらサボらない人なんです。

やる気なんて一ミリもないけど、責任感はあって、やらなきゃいけないことはやるようにしているんです。

ところが、空いた時間にゲームをやってしまった途端、全然作業に集中できなくなってしまった。頭の9割はゲームに持っていかれる。

それは断然ゲームのほうが面白いからで、作業がつまらなく感じてしまうのだ。だから作業よりもゲームを優先してしまうのだ。



学祭当日


【2024/7/5(金)】

今日から学祭が始まりました。

えー、特に書くことが無いので、おやすみ。

7時間睡眠、できそうです。



【2024/7/6(土)】

今日は学祭2日目。

彼女が来てくれた。これが僕の学祭のピークになりそうです。



【2024/7/8(月)】

今日は学祭最終日。


体育祭があり、後夜祭があり……そんな中、僕はみんなに付いていけずにいました。


みなさんもあると思います。周りが盛り上がっているのに、自分はその盛り上がりに付いていけない感覚。周りと自分の温度差が違うんですよね。

声が出ない。動きがぎこちない。笑っているだけで精一杯。周りの目が気になる。

頭ごちゃごちゃ。

でも、僕とは正反対に、みんなと盛り上がれる人はいるんです。

その人と僕は、何が違うんだろう。


結論、何も変わらないんですよね。

盛り上がりに付いていける人は、本当にその場が好きで、楽しんでいるし、ただ自然体でいるだけ。

僕みたいな人は、ただその場が好きじゃないだけ。

逆に僕だって、好きな場所では盛り上がれるし、楽しくなる。友達といるときだったり、ライブに行ったとき、ダンスをしているとき。

だから、別に好きな場所じゃなかったら、無理に周りと合わせる必要なんてないよなあ。

「学祭は楽しむべきだ!」みたいな価値観とか押し付けないでください。みんなよろしくね。

楽しそうな人がいなくてもその人のことはほっといてね。ただ好きじゃないだけだから。


でもこういうのって小中学校のときは楽しめていたんだけどなあ。なんか、つまらない成長の仕方しちゃったなという罪悪感があります。

まあ、自分の好きを貫いて生きたいですね。



後夜祭で、花火が上がるカウントダウンが始まった。けれどそのとき、僕はトイレに行っていた。普通に漏れそうで。

校内は暗くて、なんだかそれが新鮮で冒険しているようでワクワクした。そんなとき、みんなは花火にワクワクしていた。

僕だって、花火は見たいから急いだ。間に合うように勢いよくおしっこを出して、そんな勢いで廊下を走った。

玄関を抜けたとき、ちょうどよく花火が上がった。

僕はゆっくり歩きながら花火を見てこう思った。

「ああ、俺の高校生活はこんなものだったのか」と。


僕だって友達に囲まれて、学祭を楽しんで、友達と花火を見てという高校生活を送ってみたいという欲はあった。

花火が開くと同時に、その欲が、僕の中で思い起こされた。

まあでも、これでよかったと思う。


高校を入学したてのとき、落ち着いた高校生活を送りたいと思った。

中学のときは友達に恵まれたけど、正直これが自分に合っているとは思わなかった。大勢より少数、むしろ一人でいたいと思うことが多かった。


だから、なんやかんや言って、今の自分に満足しています。

そんなことを、一人で花火を見ながら思いました。


一応言っとくけど、高校に友達はいるからね! 他校にも友達いるし、彼女もいるし!

その人たちを大事にしたいと思います。


その後は友達と帰った。

普段あんまり喋ったことない人だったけど、趣味が合っていて楽しかった。もっと喋りたい。


そしてダンスの先輩とボドゲカフェに。

これまた趣味が合う人たちで、楽しかった。

趣味が合うとやっぱり楽しいな、僕に合った場所があるんだな、改めてそう思った日でした。


気が付けば0時40分。

急いで帰って、がんばって風呂入って、即睡眠。


こんな人生も、悪くないですよね。

陽キャとか、陰キャとかあるけど、この言葉が大嫌いです。

僕は僕なりに、楽しく生きようと思います。





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長月龍誠|小説
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