長田淳司の株式投資・経済ニュース解説(2021/6/24)
本日は、以下の内容で放送しました。
ブラックモンブランうまいです
私は九州出身ではないのですけれども、祖父母が九州に住んでいたので、よく帰省した時に買いに行ったものです。たくさん外で遊んでから食べるブラックモンブランはおいしかったなぁ。チョコレートのコーティングがボロボロこぼれるけどそんなことお構いなしに食べました。
10年ぐらい前まで九州限定のアイテムでしたが、社長が代替わりして関東にも積極的に展開するように。近所のおかしのまちおかで通年手に入れられるようになったのでうれしいですね。でも私の想い出は祖父母宅でたべた懐かしい味のままです。そんなブラックモンブランを作っている竹下製菓のウェブサイトはこちらです。
コロナ予算、30兆円使い残し 消化はGDP比7%
予算が余るのはいつものことですが、国の会計はいまだに単年度主義、現金主義を貫いています。複数年度にわたって予算を計上するという仕組みになっていません。
企業だと数年間の計画を立てて予算を作るのが当たり前なのですが、国の会計は単年度主義なのです。もちろん長期間にわたるプロジェクトは複数年にわたって予算を確保することになりますが、それを毎年するのが単年度主義なのです。
使われた予算を見てみると、特別定額給付金(国民全員に10万円)、持続化給付金(個人事業主100万円、法人200万円)の支給はほぼ100%。皆様もらえるものはキッチリもらうということですね。
ですからそれ以外の予算についての予算執行率はさらに低かったと評価することもできます。コロナの影響がどれくらいになるのかわからなかったので大目に予算を取る必要があったことが原因ではありますが、今年はその予算がどのように使われるのかが改めて問われます。
予算使い残し常態化 規模ありき、実効性の検証欠かせず
石川県能登町は、名産のスルメイカをアピールするため観光交流施設「イカの駅つくモール」を3月に設置。日本で一番有名な全長13メートルのイカのモニュメントです。政府の地方創生臨時交付金から2500万円で製作されました。これは無駄遣いと批判の声が上がりましたが。これを広告宣伝費としてみると、とてもコスパのいい投資といえます。
どんなにお金を出したとしても、地上波のキー局がプライムタイムにあれだけスルメイカのモニュメントについて放送してくれることは少ないでしょう。石川県能登町以外にも町おこしで予算を使った地方自治体はたくさんあるでしょうが、あれだけ全国区にアピールできた市町村はあったでしょうか?スルメイカだけに、つくってからじわじわと味がでる代物ですね。
「プア中間層」が割を食う 実質賃金2%減
この話は昨年今年始まった話ではありません。ここ10年ぐらいは継続的にサラリーマンの待遇は下がり続けています。いや、消費税が増税されて、社会保険料も上がっていますから、さらに実質的な手取りは減っているでしょう。サラリーマンの待遇は次第に悪くなってきているのです。
それはずっとわかっていることなのだから、それを嘆くのではなくてどうすれば自分で稼げるようになるのか。自分で稼ぐすべを身に着ける時代はやってきています。
税制は自分で学んだもの、自分でお金の出し入れの権限を持っている人にやさしい仕組みになっています。このカラクリをなるべく若いうちに知って、どのように人生を組み立てていくのかはこれからを生き残るうえで大切です。
新興企業株に三重苦 外国人売りに個人疲弊、市場再編
日経新聞の記事だからといってうのみにする必要はないという意味でとりあげました。新興市場株は上下が激しいので、東証一部銘柄よりも日々値動きに注視して取引するか、長期的な投資を心がけたほうが無難です。個人が疲弊といっていますが短期投資の人に当てはまる話で、私のような投資スタイルにはあまり当てはまりません。
なお、東証の上場制度改革の影響を受けて、創業一族の保有株主割合が多い銘柄は短期的には株主を増やすための公募増資・売り出しが行われて株式の需給が緩む可能性があります。記事中に出てきたLib Workも成長性が高い企業ですが、公募増資と売り出しを決定してから株価は弱含んでいます。
この弱含んだ局面を、買い付けのチャンスと見るか、それとも目先は上昇しないとみるか。株式投資の期間で見方が変わる局面です。
すでに始まった金融引き締めフェーズ(NY特急便)
FOMCはこれまで2023年いっぱいは短期金利をあげないとアナウンスをしてきましたが、新型コロナウィルスの影響が減少していく中、予想以上のペースで米国のインフレが続いています。2021年5月の米国消費者物価指数は前年同期比で5%と大幅な上昇となりました。
最も前年のこの時期は新型コロナウィルスで市場がマヒしていた時期ですから、高く出がちです。その影響が曲がりなりにも落ち着いてきた2020年夏以降の数字が正味のインフレ率として意識されるところでしょう。
パウエル議長はインフレ率をにらみながら、丁寧に市場関係者に利上げのメッセージを伝えていく微妙なかじ取りを迫られています。が、いざとなればためらうことなく金利を上げてくるでしょう。米国の短期金利はプラスで推移するのが当たり前で、経済が回復してくればあるべき水準にまで引き上げるでしょう。
景気回復局面での利上げは短期的には混乱があるかもしれませんが、大きな相場の流れとしてはマイルドに株価が上昇していくとみています。
毎日相場を見てないと怒られるプロじゃないんですから、議長発言に一喜一憂する必要はありませんし、それを面白おかしくスピーカーで拡声しつづけてハウリングを起こしている市場参加者の声なんて聞かなくていいです。新型コロナウィルスが終息すれば、金利上昇圧力が強まり、いずれはインフレ対応のため金利が上がる。それだけ意識していればいいでしょう。
放送予定について
当方の都合で、空いた時間に放送します。平日はお昼(12:00~12:30)ぐらいか、夜21:00以降に放送することが多いです。放送直前にTwitterでご連絡しますので、LIVEをお聞きになりたい方はツイッターのフォローをお願いいたします。
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