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好きな人と同じクラスになれない理由
1)クラス編成は一大イベント
卒業式シーズンですね。高校は既に終えたところが多く、これから中学校、小学校とつづきます。
式への参加には制限が掛かるようですが、状況を考えると致し方なしでしょうか。
さて、卒業生にとっては、新しい環境への期待と不安で過ごす時期ですが、在校生にとっての関心事は新クラスですよね。
学生にとっては、自宅と学校、あとは習い事で世界が完結しています。
つまりクラス編成は、生活を左右する一大イベントだと考えて差し支えありません。
中でも、気になる異性がいるなら更に重要度が上昇します。
2)お付き合いしている場合
既にお付き合いしている相手がいる場合、残念ながら同じクラスになる事はありません。これは経験則として皆さんもご存知でしょう。
何故なのか?教諭を務める3名の先生に事情聴取してみましたところ、全員同じ回等でした。
「同じクラスにすると碌な事にならないから」
身も蓋もありませんね・・・。
これはまあ、理解できます。上述しました通り、自宅と学校で世界が完結しているのです。
という事は、残念な結末を迎えた際に逃げ場がありません。当事者だけでなく周囲も気まずいですよね。
逆に、仲睦まじく過ごせるとしても、それがクラス全体に好ましい影響を与えるのかといえば、正直微妙でしょう。
「お付き合いしている場合は違うクラスにする」これは妥当だと考えます。
3)好きな人がいる場合
それでは、お付き合いはしていないけれど、好きな人がいる場合はどうなのでしょう?いわゆる片思いですね。
この時期、お越しくださる中高生と話していると「同じクラスになれるようお参りしてきました」という学生さんが少なくありません。
きちんと縁結びの神様を選んで参拝しているのですよ。健気ですよね。聞いているだけで微笑ましくなります。
というわけで、同じように質問してみたのですが、またしても全員一致、即答でした。
「同じクラスにはしません」
さすがに無慈悲すぎやしませんか・・・。
理由としても大体同じで、「全体の事を考えると良い影響を与える可能性が少ないから」とのこと。
いやいやいや、好きな人の前だと、従来の3割増しくらいで勉強も学校行事も頑張れますけど?
そう反論したのですが、それは当事者に限定された話であって、クラスとして考えるとよろしくないのだとか。
4)クラスはこうやって決まる
それでは、実際にどうやってクラス編成をしているのか気になりますよね。尋ねてみました。
まずは、学力が均等になるよう振り分けるそうです。
次に、運動能力の高い生徒に注目し、偏りがないよう同じレベルの学力を有する生徒と入れ替えていくのだとか。
その際、特定のクラブに所属する生徒が多すぎる場合、やはり学力を基準に入れ替えていきます。
最後に、交際している生徒同士はもちろん、好意を持っている相手(片思いの事)とは違うクラスになるよう調整するそうです。
ちなみに、同姓における交友関係も考慮されています。つまり、仲良しグループは分散される可能性が高いのです。
ただし、「分断するのは不味いと考えた場合は、仲良しであっても同じクラスにします」とのこと。
要するに、一緒のクラスにする、あるいは違うクラスにすることで、どういう化学反応が起こるのか予想し、クラス、ひいては学年が平穏無事で過ごせるように調整していくわけです。
というわけで、好きな人と同じクラスになりたいのであれば、好意を持っている事を周囲に気取られない、これが肝要になるかと。
なお、当記事は3名の先生方から聞いたお話であって、全ての学校が同じだとは限りません。あくまでも参考程度にお考えください。