留学2か月でめちゃくちゃ泣いている話

 イギリスのちょっとした大学に学部交換留学に来ているのですが、2か月目にしてここ一週間弱ほど【めちゃくちゃ】泣いているので、ここに吐き出そうと思います。


英語が伸びない焦り・重圧・人付き合いが嫌い

 英語が伸びない。お母さんや周りからの重圧に苦しんでいる。人付き合いも年々苦手になっていって英語を練習する機会は失うし、キラキラ留学生活から遠ざかっていく。
 
 イギリスに来てから2か月、英語が本当に伸びない。リスニングはちょっとずつ慣れてきた気もするが同時に相手がこちらの英語力にあわせてきてくれているように思えるので、おそらくあまり伸びていない。一番伸びていないのはダントツでスピーキング。本当にどもるし全然言葉も出てこない。
 理由は、人に関わっていなさすぎて留学しに来ているのに全然練習できていないこと。せめて英語のコンテンツ見て英語に浸ろうと考えても、内容が面白くなくてすぐに日本語のコンテンツを見てしまう。
 人と話していても、聞く側に回ってしまうというのもある。特に自分から話したいこともないことが多いし、話を聞いているときのほうが楽だし、相手も話させてあげてるほうが嬉しそうだし…。スピーキングは一向に伸びない。

 人付き合い嫌いが進行していっているのを感じている…。年を経て成長していくにつれて、会話のテンポ・話題・相槌の言葉・どちらがどれだけ話しているかなど、話しているときに気を付けることがだんだん増えていっている気がする。気を付けることが増えているということは、こちらが気になってしまうことも増えているということ。会話がだんだん苦になっているのは確か。
 加えてこちらに来てから海外の人と話していて、心の底から死ぬほど笑ったことがない気がする。日本にいたときに本当に面白かったのって、教授のものまねとか悪口とか、同じサークルの人の悪口とか、ちょっとした下ネタとか…。言語の壁のせいで面白いことも言えないし、教授がネタになるほど教授と絡んでない(?)。話題がない。

 そして重圧が辛い。周りの人や特にお母さん…。お母さんからは金銭的な面から重圧を感じている部分が多い。イギリスビザ・渡航費に何十万もつぎ込んでくれて寮費も払ってくれて…。月8万の奨学金をもらっているとはいえ、いくら払ってもらったか考えると何も成し遂げられていない現状を許せない。お母さんは世界で一番大好きな人なので、その人からお金をチューチュー吸いとっているなんて…。「親が勝手にやってるんだから、かけてもらって教育費は気にしなくていい」「親でも結局他人」とかいう言説もあるけど、そういうことではない気がする。

そもそも自分は本当に留学に来たかったわけではなかった

 正直、日本にいたときから日本の良さは重々分かっていて留学直前でさえもあまり行きたくないなと思っていた。洋楽は好きでもないし、洋画もEmily in Parisは好きだけどそれ以外はあまりはまらない。アニメが好きだし、わたしの宝物(田中圭のドラマ)が今ものすごく見たい。海外でよくあるパーティ文化・クラブ文化だとかも何が楽しいか分からない。そもそも西洋自体、世界史・国際関係を勉強して西洋中心主義をひしひしと感じることがあって若干嫌悪感があった(なんなら旅行で【ヨーロッパっぽい】豪華絢爛な建築・絵画を見ても、ケッと思ってしまう)。よくいる海外大好き留学生ではなかったということ(陰キャを再認識)。
 留学を決めた理由は、ほぼ使命感からだった。お母さんが過去に留学していたみたいで、あなたも行きなさいとポジティブな感じで小さいころからずっと言われていて植え付けられていたんだと思う。大学も成績が良かったので、就活にも有利になりそうだし未完成な英語も鍛えないとだし、これは行かなきゃいけないかと申し込んだ。
 
 正直、今「就活に有利そう」「英語も鍛えないと」という理由でさえも最近見失いつつある。就活も商社・コンサルのようなキラキラした職業だったり、官僚みたいな周りの同級生がなりそうな職だったりも、心が躍らないし自分が働いているビジョンが見えない…。英語もこれから特に海外で働く以外だったら一定以上はいらないかもという気持ちになっている。今の英語力でも十分旅行はできるし。海外の人にも特段興味があるわけではないし。

 自分の意志で決めていない留学なのでこれといったゴールがなく辛い…。

リフレッシュする方法がない

 私が東京にいたときは、リフレッシュしたいときは天気のいい日なら多摩川まで散歩したり、用もないのに1時間かけて浅草に行ってみてきれいな景色を見たり、新宿・渋谷に行ってぶらぶらウィンドウショッピングをしたり、学校帰りの下北沢で無印・KALDI・300均で目新しいものを見つけたりしていた。
 今いる学校は正直言うと田舎(日本に置き換えると岐阜駅からバスで20分ぐらいのところ)で、上のようなリフレッシュ方法がとれない。これが大分辛い。イギリスはこっちが落ち込んでいるときは天気が悪いから散歩できないし、田舎だから周りに何も面白い・かわいいお店もない。キャンパスの中に住んでいるので牢獄状態。
 最寄りの街の中心はさびれているし治安が悪いし、中心まで行って帰ってくるバスも往復800円する。名古屋ぐらいのところまでいくのには2000円ぐらいかかる。
 何かスポーツとか絵描きとか楽器とか趣味があればよかったかもしれないが、はまらなかった。サークルも特に合うものがなく。旅行は大好きだけど金銭的に毎週バンバン行けるものでもないから、旅行に行っていない間は地獄。
 キャンパスにいる間は何も楽しみがない。ストレス発散もできない。辛い…。もっと都会の大学にすればよかったと後悔。それか天気がいい国。

アカデミックも「なんか違うな」感が

 とっている授業すべて「なんか違うな」感が強い。
 授業の内容については、東大でやってきたことの復習になっている授業や、もっと具体的なセオリーなどを知りたかったのにずっとその分野の定義づけを議論している授業、教授が理路整然に全然話さないので何が起きているかよくわからない授業。
 セミナーもまず形式から少し違って、こちらでは3本ぐらい論文が1つのセミナーに与えられて読んできて、セミナー内では「核抑止はあると思いますか?」「戦争の原因はなんだと思いますか」のような漠然とした問いが投げられ話すという形式。漠然過ぎる…(絶句)。東大では一つの論文についてその論文を批判するという形でやっていたので、議論の軸が定まっていて助かっていた。問いが漠然すぎると、各々自由に発言していくので、こちらが事前に準備していなかったことが頻繁にでてきて対応できない。前の人の発言がお題からずれていても、英語最弱なので「それ、ずれているよ」なども言えないし…。

寮生活もストレス

 人が常にいる音が聞こえてくるのがストレス。廊下でドアが開く音、勢いよくドアを閉める音、歩いている音、鼻歌、雑談している声、許される範囲の音でもそれがひっきりなしに聞こえてくるので辛い。
 話している声は自分が孤独なのを比較して感じてしまうためさらにストレスを感じる。

頑張る(耐える)ぞ

 陰キャが留学するとどうやら厳しいというのが分かった気がする。あと8か月旅行とかに行きながらなんとか耐えようかな。早く帰国したいな。


いいなと思ったら応援しよう!