出涸らしLIFE
紅茶が好きなので、毎日飲む。
と言っても、異国情緒漂う如何にもなお高いやつじゃない。
誰もがお世話になってるお馴染みのやつ。
お湯を注ぐだけでできる簡単なやつ。
本当は午後の紅茶のストレートが1番好きなんだけど、なぜか近所のスーパーに置いてないので毎日飲むことは叶わない。ストレート置いてない癖にミルクティーだけあるのだ。なんでだぁぁっ。
確かにミルクティーも大好きだけど、常に飲みたい!ってのはストレートなので、やっぱりそういうことなんだろう。
そんな訳なので、毎日湯を沸かす。
1人暮らしをするようになって、電気ケトルの有用性というものを日々実感している。
やかんも良いんだけど、勝手に湧いて勝手にスイッチを切ってくれる電気ケトルやっぱりすげぇなぁと感心してしまう。
実家から連れてきたやつで、なかなか古くなってきてる筈なんだけど毎日当然のようにお湯を沸かしてくれているので心配はしていない。
ベテランの威厳ってやつだろうか。
「まだまだ現役だぜ」と言わんばかりの熱意。
痺れるじゃないか。
そんなベテランの渾身の一投を、ティーパックを入れたマグカップに注ぎ込む。
次第に赤らむマグカップ。
恋か?恋なのか?
故意である。知ってて淹れているのだから。
そんな茶番を頭の中で繰り広げていると、ティーパックを外すのをすっかり忘れてしまう。
濃い。何事もタイミングが重要である。
しかし美味いので無問題。
こだわりの一杯でなくたって、紅茶は美味い。
それで十分だ。
僕のティーパックはここでは終わらない。
その場で3回くらいはおかわりをする。
いわゆる出涸らしってやつだ。
まぁ後日に繰り越すことはないし大丈夫だろう。
ケチなのではない。長く楽しみたいのだ。
きっと理解は得られないだろうが、それでいい。
でも、もしも「私も出涸らすよー」って人がいたら、良き友達になれそうだ。