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日記的なもの 45「タバコ自販機の盛衰的な話」
1950年代にタバコ屋が乱立したのは、戦争による未亡人の働き口を政府が斡旋するために行った政策の一つというのを見て、だから昔の町のタバコ屋は女性が多かったのか、と納得した。
で、世界的な禁煙ブームの中でタバコ屋も減っていってるなぁと思って改めて街中を散策してみると、タバコの自動販売機も結構減っていることに気づいた。
ほんの数年前まではタバコ屋やコンビニの前にはほぼ確実にタバコ販売機があったはずだが、今は逆にタバコ販売機を探す方が難しそうだ。
そもそも14年前にタスポを始めたことで、タバコ自販機はタスポ対応の為に一新された。けれどもタスポはまず、作るのが面倒くさい。次に誰かが持っていれば誰でも買えてしまう。タバコ屋の横にある販売機にタスポがぶら下がっている光景などは当たり前だったのだから、このシステムが失敗だったことがよく分かる。
その結果、去年の時点でタスポそのものが5年後、つまり2026年に廃止となることが決定された。
そりゃ今の自販機が壊れたらそのまま撤去するのだから、今後もタバコ自販機は減っていくだけなのが目に見えてわかる。
このタスポ、本当にどうしようもないものだった。
一応電子マネーとしてタバコ販売機で使えたのだけれども、逆にタバコ販売機でしか使えない電子マネーだったと言える。他にも使えたようだが、どこで使えたのかが分からない時点で使えないのも同然だ。
また通信障害が結構発生していて(ほかの危機での通信障害が発生していなくてもタバコ販売機だけが通信できないような状況だったために、機器についている機器がお粗末なものだったのだろうと思われる)、それだけでタスポ内の電子マネーが使えなくなることもあった。
それ以前に、電子マネーサービスが付加されていることを知っている人がほとんどいなかった。宣伝戦略の失敗だろうことが推測できる。結局2015年には電子マネーサービスは廃止となった。
なんだったんだろうな。
あと4年後のタスポ廃止後は自販機に運転免許証の認証システムをつけることになっているため、新しく設置しなければならず、店舗によっては支援金が出るとしても嫌になって撤去を第一に考えるだろう。今後、タバコ自販機は急速に減っていくであろうことは予測できる。
もはやタバコ自販機は衰退の道しか残されていない。
ってかこの際、タバコ販売機は23区内なら廃止でもいいような気がする。