旅の話.7 アリススプリングス
マタランカを出て次に訪れた街は、オーストラリアのど真ん中、アリススプリングスだ。
大昔、ここは無線の中継地点として作られた街だそうだ。
砂漠のど真ん中は過酷な辺境だ。街の名前の由来となる“アリスの泉”を中心に街は作られ、かつて無線基地だった“オールド・テレグラフステーション”が今は観光名所になっている。
次の日、自転車をレンタルして街をひと回りした。
地図を片手に、“アリスの泉”を探してみた。地図には一応、印が付いているのだが、近くまで来ても案内らしきものはない。人に聞いても「知らない」「わからない」と言われた。しかし、何人目かの人が教えてくれた。
「あの辺だよ」と指差したのは、川だった。
「あの辺から水が湧き出しているんだよ」との事だった。
街の名前の由来に対しても、この程度の扱いとは・・・・・・いい感じで雑。
オーストラリアのこういう所、好きだ。
ちなみに、数日前に大雨が降って、道路が水没している。季節は乾期が終わり、雨期が始まろうとしている。