DAC(DAC/AMP, ヘッドフォンアンプ)

最近と言える程ではなくなってきたが,オーディオに凝っている.
とは言っても高級なオーディオ機器には手が出ない.
上を見ればキリがないからだ.

特にこだわって探しているのがDAC(DAC/AMP, ヘッドフォンアンプ)だ.
DACはDigital Analog Converterのことで、デジタル信号をアナログ信号に変える装置のことだ.
我々がiPhoneで音楽を聴く時、中のデータはデジタルだが、デジタル信号では聴くことが出来ず、アナログ信号に変えて聴いている.
このDACを作っている会社はメジャーなものだけで以下の4つがある。

  1. 旭化成(AKM)

  2. ESS

  3. Cirrus Logic(シーラスロジック)

  4. Burr Brown(バーブラウン)

現状2大メーカーと言われるのが1. 旭化成、2. ESSである.
各社のDACは単なるデジタルアナログコンバーターでありながら、それぞれちょっとずつ音が異なる.
その中で私は少し前までの旭化成のDAC(AK——という型番)が好きだったりする.

私は音楽を聴く時、何かをしながら聴いていることが多い.
例えば、勉強、ネットサーフィン、noteなど.

旭化成のDACが良いのは聴き疲れがないことだ.
何かをしながら、何かに集中しながらまったり聴くのに丁度良い.
ESS、Cirrus Logic, Burr Brownはいずれも良い音なのだが、聴き疲れする.

とは言っても、最近の旭化成のDACは他の3社に音質が近くなってきた.
先程、少し前までのと記載したのは、少し前までは電圧出力だったのが、最近は電流出力に変わったからではないかと個人的に思っている.

電圧出力は電力出力と比較して極僅かながら、フィルタ作用により出力に違いが出る.
(Panasonic INDUSTRY インダクタ(コイル)の基礎知識(2)〜特性・種類〜: https://industrial.panasonic.com/jp/ss/technical/b6)
簡単に言うと周波数が高いほど,通しにくくなる.
それもあって,高周波数成分(高音域)が減衰し,聴き疲れしなくなっているのではないかと愚考しているのではないかと愚考している.
また、生演奏を昔よく聴いていたが、一番楽器の原音に近いのは旭化成の音のような気がする.
そもそも演奏というアナログ信号をデジタル信号に置き換える際に、本来もう少し滑らかな波形だったのが急峻になる瞬間があるのではないかと思う.
他の3社のDACだと、「この楽器、こんなにキンキンしてたかな」と思うことが多い.
もちろん,耳の特性は人によって異なるだろうが,私の耳にはそう聴こえる.

あと、エルガー(Elgar)の「愛の挨拶(Salut d'amour)」の始まりを聴くとよく感じるが、電圧出力時代の旭化成のDACは曲がゆったり聴こえる.自分だけかもしれないと思っていたが、聴き比べを隣で聴いていた義母も何も言ってないのにすぐに気付いた.これこそが旭化成のDACの音の一番好きなポイントかもしれない.

音というのはDACだけで決まるものではないし、他のアナログ回路で決まることの方が圧倒的に多い.
同じDACを使っていても音が異なるということはよくある.
ただ、各社微妙にニュアンスが異なるのではないかという程度だ.
その違いはもしかしたら音質全体の1%にも満たないかもしれない.

しかし、それは少し前までのことだ.
いまは残念ながら旭化成も他の3社と同じく電流出力になってしまった.
その辺りの経緯はハイファイ堂のサイトが詳しい(本当かどうかは検証できないが).
(ハイファイ堂 DACチップはESSか旭化成か?その2: https://www.hifido.co.jp/merumaga/osu/200313/index.html)

ただ、ハイファイ堂のサイトにも記載があるようにDACの性能は既に人間の認識できる範囲のほぼ限界に達してしまった感がある.
DACのスペックを競う時代は早晩終わり、その後に訴求点となるのは先に述べたようなニュアンスではないかと個人的には思ったりする.

話が逸れたが、その電圧出力の最後のフラグシップDACがAK4497だ.
直後に旭化成の工場が火災に遭ったこともあって、搭載機種が極端に少ない.
私が調べる限り中国メーカーで数メーカー、日本のメーカーで一つしか確認できなかった.
どうせ買うなら日本のメーカーのものが欲しいと思っている.
TEACのUD-505だ.
(https://teac.jp/jp/product/ud-505/top)

しかし、冒頭でも書いたがオーディオ機器はいかんせん高い.
しかしながら、この製品は既に生産終了となっている.
旭化成の工場の火災の影響でDACが多く仕入れられなかったことによると思われる.
型番がほぼ同じの後継機種UD-505-XはESSのDACを使用している.
買うなら早く買わないとな….

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