それでも良いこともあった(ホーム岡山戦)

記事の初公開日:2016年 05月 09日

マッチデープログラムの表紙を今一番信じられる選手たちが飾っていた。
心身ともに本当に戦えている彼らがいるから今日こそ勝てると思っていたが、完敗だった。岡山は強かった。うちの弱点をスカウティングしててそこをついてきた。相手のストロングポイントが分かっているのに消しきれない我がチームはすべてに後手になってやられてしまっている。もう多くは言わない。
ただうちで最も戦えている高杉選手が途中交代したのが気になる。恐らくどこかを痛めたのだろう。大事にいたりませんように。

試合前のスタジアムはいつもに増して楽しげでワチャワチャしていた。マスコット大好きの長崎に九州のマスコットが勢揃い。
久しぶりのニータン、元気な姿をみせてくれたロアッソくん、ヴィヴィくんサポがお兄ちゃんと呼ぶギランさん、カテゴリーは違うけどアビーくんビビーさん、ウイントスくん、さらに鹿児島からはマスコット以前にキャラ立ちしてしまった担当さんまで、にぎやかにぎやか。長崎はマスコットにとってもマスコット好きにとってもパラダイスだろうなあ。
マスコットの愛くるしさと献身性は人々の心を開かせて、さらにお財布の口も開かせる。九州だJ!のタオマフ300枚、1時間で売り切れ!マスコットたちが持つ募金箱には次々と募金が入れられる。それに対していちいちきちんとグリーティングするマスコットたちの人柄(?)とプロ意識 に感激してしまう。
この日はヴィヴィくんのお誕生日祭ということもあって、ヴィヴィくんはいつもに増してプレゼント攻め。趣向をこらしたプレゼントが次から次へと渡される。その様子を近くでみていた服部GMも予想以上の光景ですねと驚いていた。

マスコットフィーバーから少し離れて日陰を探していると、「こんにちは!」っと元気な声が。
間違いなく私に向けられた声だったのでその方を見るとVファーレン長崎のジュニアユース(正式にはどう呼ぶのかな)の少年たちが10人ほど芝生の縁石に腰を下ろしていた。
その中に見覚えのある顔がある。ニコニコ笑ったその顔も「ほら!」って感じでこっちを見ている。「あっ、募金の時会ったね!」「そうそう!」。その子が私にかけてくれた「こんにちは!」だった。意外な再会!
前のホーム戦で熊本地震災害救援募金があった。バックスタンド側で村上キャプテンと一緒に募金箱を持って呼びかけていた小学高学年か中学生かなという年頃のユースの少年たち。彼はその一人だった。村上選手の箱に入れてのち横の彼らに気づいた。この子たちの箱を優先すべきだったなあと思ったので彼の持つ箱に500円玉を入れて一言二言ことばを交わしたが、それを覚えていてくれたのだ。
ものすごく嬉しかった。とっても爽やかな気持ちになった。
学校やスポーツクラブなどでは「挨拶をしましょう!」と言われているのか大人に会うと元気に挨拶する子供達とはよく出会う。しかしこの子のように顔を覚えていたとは言え、積極的にその人をに向かってコミュニケーションを取ろうという挨拶に出会うのは珍しい。すごく素直で積極的で素晴らしいコミュニケーション能力。さらにその笑顔がくったくなく子供らしい。この個性は貴重じゃないかな。プロ向きなんじゃない。Vファーレン長崎の選手と初めて普通の会話を交わしたなあという感じ。だって、トップの選手達とはフラットに人間的な交流はないもんなあ。ファンサは特別な人にあわせてもらっているという感じだものね。
このユースの子が大きくなってプロのサッカー選手になってくれますように。中村俊輔みたいにずーっと見続けられる選手になってくれないかなあ。そんな気持ちにさせるサッカー選手の卵くん。
こんな子が10年ぐらいのちVファーレン長崎でプロ選手として活躍してくれる、そのころVファーレン長崎がJ1で上位争いするチームになっている…そんな未来を応援したいなあという気持ちにさせてくれた再会だった。

頑張れ、彼!
彼がその背中を見て憧れる選手であってくださいトップチームのみなさん。

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