⑵【大江戸今昔めぐり】江戸時代へタイムトラベル!?「江戸前」って言葉の語源。
今宵は『食べ物』をテーマに、江戸の古地図関連のネタ。
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お寿司を食べる時に「江戸前寿司」、「江戸前のネタ」なんて言葉を耳にしますよね。
この「江戸前」って言葉。
語源は諸説ありますが、その一つに、【江戸前島】を指しているとも言われております。
地図は現在の東京と大きく違いますよね。
江戸城の前に入り江?
江戸前島??
この地図を現在の場所に当てはめてみると、
【日比谷入江】は、「丸の内」、「日比谷」。
【江戸前島】は、「東京駅」、「京橋」、「銀座」。
江戸前島の東側にに広がる海(江戸湊と記載されているエリア)は良好な漁場だったようです。
ちょうど東京湾の最奥地に位置し、潮の流れが行き着く場所であり、
魚が豊富にいたと推測できます。
(こうやって推測するのもタイムトリップの魅力かも知れませんね)
城及び城下町のすぐ目の前で採れた新鮮な魚を使った握り寿司は、
今の東京では味わえない、美味なお寿司だったんじゃないかと。
そりゃ、江戸前寿司という一大ジャンルが形成されるわけだ!
ちなみに、江戸期以前のお寿司は巻き寿司や押し寿司がメインでしたが、新鮮な魚介類が取れた事と、せっかちな江戸気質から、握るだけの寿司が出来たそうです。
江戸が生んだ奇跡。握り寿司。
余談ですが、「江戸前」の定義は、江戸の街の拡大により範囲を広げていきます。
江戸中期には、品川と葛西辺りに囲まれたエリアまで拡大。
その後は定義も曖昧となり、
神奈川県横須賀市観音崎と千葉県富津市を結んだ
東京湾の内湾を指す事もありました。
ただ、範囲が曖昧であった為、2005年に水産庁が、
神奈川県三浦市劔崎と千葉県館山市洲崎を結んだ東京湾全域を「江戸前」と定義つけた形
となったとの事。
江戸開府から400年以上使われている言葉「江戸前」。
言葉を地図を見ながら考える。
これも立派なタイムトリップなのかも知れませんね。
パブリックドメインQ
江戸地図を眺めていると、まさに水と共に生きた江戸の街が蘇ってくる。タイムトリップの醍醐味です。
水や水辺は現在もその形を残しながら、私達の生活に欠かせないものであり、時の流れを感じさせる一部となっている、尊い存在なんだなと。
古地図というと小難しく思われそうですが、自分達の生活に繋がる何かを見つけられたら、すごく身近な物になりませんか?
ネットやアプリで簡単に手に入る古地図も沢山あります。
自分に合った時代の地図を探すこと。そこから旅が始まる。
是非昔の地図を眺めて、タイムトリップしてはいかがでしょうか。
□ ライター オキツ カズヒロ
隅田川と神田川の近くで生まれ、3歳の時見た二子玉川兵庫島からの夕日の素晴らしさに生まれて初めての感動を覚える。それ以降、足しげく多摩川に通う等、水を身近に感じながら育つ。水泳、スキューバダイビング、と水に触れる趣味を持ち、大学でも水理学を学び、その後、スイミングインストラクターとしてスポーツクラブに就職。人生の半分を水と共に過ごす。 残り半分は街歩きに従事。地図片手に、東京を歩き回る。スイーツ求めて走り回る。美味しさがしてかけずりまわる。東京の良いとこ、悪いとこ発信していきます。
COVER Photo by (c)Tomo.Yun
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