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ヨーガな縄文①

縄文時代は、今から約1万6,500年前に始まり、約2,300年前に終わるまでの約1万年間もの長きに渡り続きました。


その文化は、いまだ多くの謎に包まれています。遺跡の発掘、調査が進められ、これまでに二万点を超える土器や土偶が見つかっていますが、その造形や装飾がなにを意味するのかは分かっていません。


縄文時代の人々は、いったい、どのような信仰をもっていたのでしょうか。



yuki_alm_misa 筒型土偶 2015年撮影


その謎の一部を解く鍵になるかもしれないのが、神奈川県横浜市にある稲荷山貝塚から出土した筒型土偶です。


筒型土偶とは、中が空洞になった筒状の胴を特徴にもつ土偶のことをいいます。約4,000年前の縄文時代後期、現在の神奈川県辺りでよく作られ、同じようなものは中部地方からも出土しました。数十体しか発掘されていないため、作られたのは短い期間だったとみられています。


こうした筒型土偶には土偶を焼くときに中の空気によって破裂しないように、胴部にいくつかの空気穴が開けられています。


稲荷山貝塚の筒型土偶には、その穴に沿って文様が施されており、それらをヨガの身体論と比較すると、実は、多くの共通点があることがわかるのです。



図 ナーディとチャクラ


ヨガの哲学では、わたしたちの身体にはプラーナと呼ばれる生命エネルギーが流れているとされます。そのプラーナは、ナーディという通り道から全身に運ばれていきます。


身体には、たくさんのナーディがありますが、そのなかでも重要なナーディは3本だといわれます。それらは、ピンガラー、イダー、スシュムナーと呼ばれ、ピンガラーとイダーは、身体の中央のスシュムナーに対して巻きつくように交差しながら伸びており、これらのナーディが重なってプラーナが集まるところに、それぞれ、チャクラがあります。


筒型土偶の穴と文様は、このナーディとチャクラにあてはまります。


そして、ヨガの身体論との共通点をもつのは、この筒型土偶だけではありません。


(ヨーガな縄文②に続きます。)

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