『下田スケッチしわ本』の模写レビュー
摸写したのはコチラ。結論、良かったです。
どのあたりが良かったのかまとめまーす。
キッカケ ~服のシワが分からん~
三十路も過ぎてお絵かきをはじめてから、
「お手本をみれば上手くなっていく!」と思っていました。
手や身体はちょーっとだけなら
見ないでも人間の雰囲気が出せるようにもなりました。
漫画っぽいものも描けるようになってルンルン。
なので、服もそんな感じで上手くなるやろと構えて3年。
何 も わ か ら ん 。
例えば、お手本を見たときに
手は「ここが曲がって、ここの形がこうなってて……なるほどー」
身体は「腕がこうついてて、ああ、このあたりが脇になるのかー」
という納得感があって身についてる感があったんですよ。
「このまま頑張れば応用力が付いて、
それっぽく描けるようになるかも!」という
手ごたえがあったと言いますか。
服はダメでした。どうしても。
手ごたえが、なにもない。一生描ける気がしない。
ずっと絵描き仲間に
「服のシワわかんない…
もう棒人間で本を出すしかない……」
嘆き続けていました。
そこで出会ったのが『下田スケッチ シワ本』。
下田スケッチさんの、Xで流れてくる解説に
「これならわかるかも!」と思ったんです。
「服を着ないキャラばかり描く!」
と開き直る勇気もなかったので、
すがるような思いで購入しました。
私の進め方
1日1ページ進んだら最高!としました。
時間帯はおおむね夜。
摸写には買いすぎたクロッキー帳を使うことにしました。
夜にタブレットを触ると寝られなくなったり
眼精疲労がひどくなることがあるのでアナログで。
疲れた日は、
クロッキー帳を開くだけ、線一本だけ、
前にやったところを眺めるだけ、と
ハードルを下げに下げて「続ける」を目標にしました。
あと漫画パートは余力のある日しかやらないと決めました。
漫画パートまで全て摸写すれば
画力、とくにパースをとる力は間違いなく上がると思いましたが
とりあえずは完走することを第一に……!!
かかった期間はこのユルユルな感じで3か月くらいでした。
感想
”某学校のシワ研究部に入部した2人の女子生徒。
部室にはシワを愛してやまないシワ博士がいた。
2人は博士から教えを受けてシワについての理解を深め
3人で楽しく活動していたのだが……!?”
というストーリーの中で
女子生徒2人とシワについての理解を深めていきます。
絵柄と設定がかわいいですし
3人が和気あいあいとシワについて勉強しているのが
とても微笑ましかったです。
私も部活に参加した気分になって楽しく学べました。
先輩と一緒に成長しているようで
安心感もありました。
技術書というと、”本が先生、自分が生徒”の感覚が
当たり前だったのですが
いままで技術書の模写で挫折をしてきたのは
この感覚もあったのかもしれないなーと思いました。
(権力に逆らいたい欲求がにじみ出てますw)
これから違う技術書を模写するときは
頭の中でシワ部のような存在を作って
やってみようと思いました♪^^
成果
しわが怖くなくなった
キャラクターを描くときに
服のシワを描こうとすると「うっ!」となっていました。
手本を見ても「どうしてそうなるのか」の
見当もつかないのは本当に不安でした。
線一本で印象が変わることを知っていただけに余計。
自分が描きたいポーズが
お手本にあるほうが珍しいですし。
摸写を一通り終えた今、
こういう怖さが無くなりました!
「なぜそうなるのか」が法則から解説され、
「難しくないよ~楽しいよ~」と誘導してもらえました。
この本と、ちょっとの手がかりとで
何とか形にできる気がしています。^^
背景、省略の勉強になった
漫画パートがまた秀逸なんです、このご本。
可愛い絵柄だからマネしよーと思って描きだしたら
情報量がすごかったw
背景の書き込みと切り取り方、
人物の省略の仕方がすごすぎて
目からウロコがボロボロ落ちました。
摸写したくなる絵柄なのも
ありがたかったです……!
自分のものにするには向き合い方が足りませんでしたが
ちょっと摸写しただけでも
勉強になることが多かったです。
絵がうまい人、省略がうまい……はやくそうなりたい。
コツコツできる自信が付いた
ユルユル続けたのが良かったのかもしれませんが
これが初めての技術書摸写・完走になりました。
「自分に合う技術書を模写すれば、私もコツコツできるんだー」
という感動を与えてくれた本にもなりました。
大感謝です。
気が付いたこと
数を描かなければ上手くはならない。
これは完全に自戒です。
理解しただけではうまくならないんだよ、私。
どの技術書もそうかもしれないんですが
シワ本、読んで頭に入ってきやすいだけに
絵まで上手くなったと勘違いしかかりましたw
ただシワ本をやってから
服を前より描きたくなっているので
この「描けるかもしれない!」と思える喜びを忘れず
これからも楽しく描いていきたいと思います!
オススメしたい人
①服のシワの理解に絶望している人
これは本当にそう。
手本を見て「なんでこうなるの……?」
自分の絵をみて「なんで思った感じじゃないの……?」
と泣いている人はおススメです。
②分厚い技術書が苦手な人
『シワ本』は全部で100ページくらいです。
私はところどころ飛ばしたので
実際に模写したのは80ページくらいだと思います。
自分を追い込みすぎなければ
摸写も楽しいと思います。
③部活の雰囲気が好きな人
読み物としても楽しいです。
一緒にワイワイする感覚になれます。
④いろんなアングルの背景を描きたい人
とくに学校の雰囲気が好きな人には
とても嬉しいと思います♪^^
『下田スケッチ シワ本』購入するには
Boothで書籍版と電子版の両方が発売されています♪
すっかり推し技術本なのでご興味ある方はぜひ!
さて次は何しようかなー。【了】