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ALOHA AEONMALL in いわきを終えて
かれこれ3年以上、イオンモールいわき小名浜さんはいわきアリオスとの芸術文化関係の連携事業を継続してくださっている。そのなかで感じたのは、いわきに限らず、イオンモールのGMやスタッフさんには、文化活動を通して地域をプロデュースすることに可能性を感じている方が結構おられるということ。そして、我々のように特定のエリアだけのことを考えているだけではない、スケールの大きさや視野の広い展開の仕方が勉強になることが多い。(そしてそれが自分の企業だけの利益だけを考えているのではない、ということも、話していればよくわかる)。プロデュースへの意欲と、個別の施策に対する現場のディレクション(これはこちらの仕事)の共同作業が噛み合うことで、お客さまや、地域の方々にとても充実した経験をお渡しできるのではないか、というのが、この3年余りやってみての実感だ。ショッピングモールというある意味、常に人通りがありそこそこのノイズがある空間ではあることは確かだが、経験の質も追究できる、と思う。それはアーティストや参加者の皆さま、お手伝いくださる方々のお力添えもあってのこと。
今秋、東北6県9店で展開中の「ALOHA AEONMALL」は、イオンモール山形南のGMが2年前に山形県内のモールで始めた「ALOHA YAMAGATA」が、昨年フラの“聖地”いわきに飛び火し、今年からは、東北全体での開催に拡大した。各地でのイベントを制作しているのは地元FM局やイベンターが多いのだが、いわきは浜イオンさんと連携事業を手掛けている公立文化施設が仲間に入れてもらえているのがありがたい。協賛も大企業が入っているので、各社の担当から聞く会社のヴィジョンや戦略、その落とし込み方は勉強になる。各地の担当の相互に情報交換があって、イベントのつくりや、各地のフラ団体の交流を深める仕組みづくりについての意見交換、また、今後、各地でフラガールズ甲子園の出場団体をつくることができないかといったリサーチもすることができて考えさせられることが多い。
いわき市は日本のフラ文化の発祥地であり、独自のフラ文化が花開いているが、東北各地にも、フラを愛し、文化を育てている指導者と愛好家の皆さまがおられ、踊りや、衣裳の細部にも工夫を凝らしたステージを披露してくださっている。昨年、今年と、いわきのステージの最後は、さまざまな振り付けによる「月の夜は」が披露されて面白かった。昨年は山形南に、初代フラガールのレジェンド、マリエモアナラニ三井先生とお弟子さんをご招待いただいて地域の皆さまに喜んでいただいた。昨年、今年と、いわきには山形県山形市と天童市から日帰りでゲストが来てくださり、刺激を与えてくださった。今年は山形南のGMが、東日本国際大学附属昌平中学・高等学校の生徒によるフラ体験コーナーに感心して喜んで帰っていったので、来年以降は各地でそういうプログラムが充実するかもしれない。
このあと24日(日)イオンモール新利府でのグランドステージには大塚製薬株式会社からご協賛いただき、いわきからフラガールズ甲子園出場校の福島県磐城第一高等学校の皆さんが参加させてもらえることになった。こういう、温かで刺激的な交流の場が、いろんな人の手によって深められ、盤石な社会システムになっていってほしいし、ホールでの事業運営そのものからは逸脱する話かもしれないが、地域の文化状況のことを考えれば、そういうことのために労力を割くべきだと思う。
あと、個人的な話ですけど、ALOHA AEONMALLの現場は当日相当バタバタするんですが、いわきアリオスの開館以来ずっと一緒に仕事をしてきたふくしまFMの矢野真未さんが司会を引き受けてくれてるのが、とても嬉しい。進行台本さえ渡せば、ほとんど打合せなしでも阿吽の呼吸で、ぶっつけ本番の素晴らしい進行をしてくれ、出演者の方ともコミュニケーションを取ってくれ、素晴らしい話を引き出してくれるのだ。リスナーの皆さんも来てくださり、イベントから元気、勇気をもらったと話しかけてお帰りになって、それがとても励みになった。