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久々に学校アウトリーチ公演を見に行くーーおでかけアリオス研究会第4期生 名和俊さん(コントラバス)

なかなか学校アウトリーチの現場に行けない状況が続いていたのだが、きのう午後はチャリンコで行ける学校での実施だったので、急遽見学に行った。
ぽんこつママチャリで急な坂道を登って辿り着いた先は、いわき市立平第一小学校。アリオス館内で行う月イチの「あそびしょくどう」に来てくれる子が多い学校の、4年生78名を対象にした回だ。

アーティストは、おでかけアリオス4期生のいわき出身、#仙台フィル コントラバス副首席奏者の #名和俊 さん。ピアノは長らくライプツィヒで学び現在は郡山を拠点に活躍の #田中絢子 さんでした。

おで研の4期生は自分もオーディションから立ち会ったので、3年間の研修期間(コロナ禍と重なる)の後、どう活躍されるのかも気になるのだが、いやいや名和さんはちょっと拝見しないうちに素晴らしい進化を遂げたなぁ、と。ベースとなる「伝えたいこと」を磨き上げるために、演奏はもちろん、児童への視線の向け方、声の掛け方、トーン、問いの投げ方、注意喚起のしかた、そして大事なメッセージはよりわかりやすくシンプルな言葉で伝わるようにするなど、プログラム中のあらゆる行為が明確な意図をもって繰り出されている印象だった。それゆえ、子どもたちとのやりとりも自然でありながら、投げかけたこと以上のアクションを引き出し、また記憶にも残るような好循環を生むプログラムになっていたように思う。

名和さんは、ベルリンでエル・システマの申し子エディクソン・ルイース(ベネズエラ出身で、ベルリン・フィルに17歳で入団した天才コントラバス奏者)にも師事したことも関係するのか、相馬市のエル・システマ「相馬こどもオーケストラ」の指導にもあたられている。そうした経験も、プログラム実施のなかで生きているのかもしれない。福島県浜通り~宮城県(常磐線沿線)の音楽界の未来や交流を考えるうえでのキーパーソンになりえると思った。
いずれにしても、日曜日に三和ふれあい館の一般向けに始まり、この日は、学校アウトリーチ4校目の現場でしたが、ツアー全体を通してすごくいい感じだったのではないかと思う。
アリオスのスタッフもきのうは3年目、2年目、1年目の若手トリオで現場を担当していたけど、とてもいい動きで、こんないい雰囲気の環境をつくれるんだなぁ、って感心した。素晴らしい。行ってよかった。

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