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第7回:EO/EO Growth Forum(4)|地方スタートアップ起業家の挑戦
こんにちは、マークです。こちらを楽しみにして下さる有難い読者のみなさん、今月は色んなイベントがあって、頻繁に更新できずですみません!今日は前回の続きで、Keith Coats氏の講義での学びをシェアしたいと思います。
未来派主義者の持つスキル・能力とは?
前回、未来派主義者とは、「意図的にキャパを作り出し、変化の意味やもたらすものを考え、理解することができる人」のことで、先述の6つの習慣を持っているそうです。スキル・能力としては、Adaptive Intelligence(適応知能)と呼ばれるもので、以下の4つで構成されます。
①変化や不確実性を受け入れる
絶え間ない変化により、ある時を固定の参照時点とすることも難しくなっている。そのような変化や不確実性に富んだ時代に生きていることを認識して、受け入れる。
②多様性を高める
会社や個人の多様性を高めることで、さまざまな変化に対応できるようになる。まずは、自身の最も信頼する10人の性別、人種、教育レベル、年齢、国籍などを書き出してみよう。
③学びを取り入れる
21世紀の教養は読み書きではなく、学び、忘れ捨て去り、再度学び直すこと。これにより常に時代に必要な知識やスキルをアップデートすることができる。(Learn、Unlearn、Relearn)
④自立性を重んじる
持続的な組織とは、自立化できた組織のこと。SemcoのSeven-Day Weekendを参考にしてみると良い。
(例)
Employees set their own working hours(従業員が何時間働くか決める)
Employees choose their own salaries(従業員が自身の給料を決める)
All meetings are voluntary and open to everyone(すべてのMTGは強制ではなく、全員に対してオープンにする)
Employees hire their own bosses(従業員が一緒に働く上司を選択する)
Learn、Unlearn、Re-Learnって?
具体的な例として、自転車のハンドルを改造して、ハンドルを向けた方向と逆方向に進む自転車に乗ってみたエンジニアが紹介されました。
この動画を見て、これまでの数字や短期的なアクション結果の振り返りの打ち合わせやEOで学んだ内省の仕方をUnlearnして、Re-learnしてみたりしています。Unlearn→Re-learnするとこれまでの思考や行動と全く違う方向に進めたりするので、とても面白い考え方だと実感していますね。
ルールなしで会社を経営する方法?
自立化した組織の代表例として、ブラジルのSemcoが紹介されていました。究極の自立化組織として有名らしいのですが、私自身は全く知りませんでした。これまで私が経験したどの組織とも全く違う経営スタイルで大きな衝撃を受けるとともに、「自立化組織をどのように作っていくか?」と考えるときにこの企業を意識しようと思いました。
TIDESのテクノロジーの例とは?
観察・分析すべき5つの社会の破壊的変化:TIDES(Technology、Institutional Changes、Demographics、Environmental/Ethical Changes、Social Values)のテクノロジーについてもいくつか動画で共有してくださいました。特に韓国のVRを使って亡くなった娘さんと再会する母親の動画は心が非常に傷むと共に、テクノロジーの使い方の難しさを考えさせられました。(2019年のマイクロソフトのイベントで紹介されたホログラム技術についても、それから既に3年近く経っているのでその技術がこの間にどこまで進化したのかすごく興味を持ちました!)
TIDESの人口動態の例とは?
最後に人口動態の例として、1980年・2020年のストックホルムと上海の風景写真を見せてくださいました。
重要都市としての上海のこの40年の目覚ましい発展に比べ、ストックホルムは古き良き伝統的な街並みを残しています。このような変化一つとっても未来派主義者と呼ばれる方々は、「人口動態変化が乏しい環境では、世界的なTIDESの変化を感じ取るのは難しい。そういう人こそ、意識的に環境を変えてTIDESを敏感に感じ取れるようにする必要がある」と考えていることにとても感銘を受けました。
他にも有益なフレームワークが載っている書籍をいくつか紹介してくださったので、四半期に1冊はキチンと読んで自分のものにしていきたいと思います!(読後、ここで紹介していきますね)今回みなさんにご共有したフレームワーク、ぜひ私生活やお仕事で活用していただけると大変嬉しいです!次回は、「マルチプラットフォームの利用判断」について綴っていきますので、お楽しみに!