思えば遠くへ来たもんだ。約100年前の日本サッカー、その有り様を覗いてみよう。(free or tip)
※全文フリー公開のチップノートです。
こんにちは! 初めての投稿で、ちょっとドキドキしています。
反応がないと悲しいので、無難な感じで、時流に乗って「サッカー」の話題をお贈りしてみますね。
FIFAワールドカップ(R)で、サッカーの日本代表、あえなくトーナメントには進めず、敗退となってしまいましたね。
6月20日のギリシア戦、私は朝から出張取材へ出かけなきゃいけなかったので、イアフォンを耳に装着し、ラジオ(文化放送)でサッカー中継を聴いておりました。
そこで、新たな発見!
サッカーって、ラジオで聴いたら、何が何だかワケわからんですよね。
相当集中して耳を澄ませても、今、誰が蹴って、ボールがどこへ転がっているのやら、サッパリです。
その点、野球は守備と攻撃がビシッと、ハッキリ分かれているから、ラジオ中継でも情景を想像しやすいんですなあ。
そう書くと、まるで私がプロ野球ファンみたいですが、野球中継もめったに聴かないんです。
さて、私は、あえなく負けてしまったサッカーの日本代表を励ましたい!
FIFAワールドカップ(R)の前回大会では、日本代表、ブブゼラの音色に乗って勢いづき、なまじっかトーナメントに進んだものだから……
今回の結果で、まるで「後退した」みたいにののしる人がいるけれど、そんなことはない!!
そんな私、油断してると、本田選手と柿谷選手がゴッチャになる「ニワカ」だけれども、それでも!
重たい責任を背負って頑張っている人たちは、応援したいのです!!
確かに、世界の壁は厚い。
だけど、サッカー日本代表、彼らは確実に進化しています!
ちまたのビジネス書には、よく、自信を付けるコツとして、
「他人とは比較するな!」
「過去の自分と比較して、成長を実感せよ!!」
なんて書かれてますよね。
なので、過去の日本サッカーと、今の日本サッカーを比較してみましょうよ。
ここに、ある古新聞記事があります。
今から95年前、東京朝日新聞のスポーツ欄 特集記事です。
私はここ数年、ライターとしての調べ物のついでに、こういう古新聞の記事をチェックするのが、趣味みたいになっています。
文章表現がいちいち、現代ではありえないぐらい、深い味わいがあって、たまらないんですよね。
サッカーが「ア式蹴球」という、得体の知れない名で呼称されていた頃、この記事では一般庶民向けに、「そもそも、サッカーって何なの?」というところから、懇切丁寧に説明しています。
舶来の新スポーツ、サッカーについて教えてくださっているのは、当時の学校教育の総本山である東京高等師範学校(筑波大学のルーツとされる)の講師です。ありがたいですね。
『ア式蹴球は年一年と盛運に向かってきたものの、なんといっても、まだ野球のやうには一般に普及しておらない。したがって、これを観てもその規則に通じない人がだいぶ多からうと思はれるので、極めてだいたいの説明をしておいたほうが、この際、適当な処置と思われる』
……というわけで、サッカー選手のフォーメーションについても、図で解説してくださってます。
当時はフォワードが5人もいた。これがおそらく標準的だったんでしょうね。
サッカーゴールについても、見たことのない人にはイメージが持てないので「門塁」(鳥居型をした門)という表現を使っていますね。
アレが、鳥居に似てるかどうかはともかく。
その鳥居型の門を守る役割のゴールキーパーは、「門将」と呼ぶのだそうです。
神社でいえば、狛犬みたいなポジションでしょうね。
そして、最下段のサッカー解説が、なかなか出色なのです。
『もっとも、手以外の部分ならば、足はもちろん、胸でも腹でも頭でも、一向におかまひなしであって、上手な選手などになると、飛んでくる球を頭で受け、又頭でこれを味方に送り渡すやうな、珍妙な芸を下手な足以上にやる』
当時の日本サッカーは、ヘディングですら「珍妙な芸」だったのです。
この1世紀で、日本代表が、どれだけ進化を遂げたか、痛感する次第であります。
さて、いよいよFIFAワールドカップ(R)も決勝戦を迎えますよね。
ドイツ対アルゼンチンです。
ちなみに、今から60年前のワールドカップ決勝戦の記事、こんなもんでした。↓
ドイツが優勝したという一報なんですが、当時は「ダークホース」呼ばわりだったんですねえ。
そして、この扱いの小ささ!
いくら一般紙とはいえ、今ではありえないでしょう。
日本サッカーが隆盛期を迎えて、国内で最初のブームに沸いたのは、1968年、メキシコオリンピックで銅メダルを獲得したときです! 当時の得点王が、釜本です!
いきなり、世界3位ですからね。「俺たち、イケるんじゃね?」と思ったに違いありません。
思えば遠くへ来たもんだ~!
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