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夫がネットの海からバイクを拾ってきた

また昔話を続けます。

不本意な形で原チャリを手放してから、スクーターもバイクも全く乗らずにいました。というのも学校を卒業する間際に自動車の免許を取り、就職して自分の車を買ってからは四輪車の運転が楽しくなりました。特に夜の首都高を走ると、自分はこんなに垢抜けちゃってもうすっかり都会人じゃん、などと激しく勘違いを起こすほど流れていく風景が美しくきらびやかで私の宝物となっていきました。

そして結婚を機に会社を辞め、今住んでいる宇都宮へ転居。あっさり妊娠出産(×2)。当時は今より子育て支援が薄く、離れて住んでいる実家も頼れなかったため専業主婦の道を選びました。という訳で、この地方都市で子育てするためには自家用車が不可欠となり、バイクのことはすっかり忘れていきました。

月日は更に流れて、上の子が大学進学と同時に一人暮らしをすることになり、ID代わりにと原付の免許を子どもに取ってもらいました。もっとも上の子はバイクに興味がなく乗る気はなかったようです。

一昨年の3月に上の子が実家を出た後、銀のスクーターが突然家にやってきました。

「あなたこれどうしたの?」

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夫曰く、上の子が原付免許を取ったのでもし乗りたいと言ったらいつでも乗れるようにとヤ〇オク!で買ったとのことでした。

「でさぁ、この車体に書いてある『100』ってなに?」

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「ああそれ?100ccって意味だよ」

へぇ…

100ccだあ?

夫に私と子どもの免許じゃ乗れないじゃない、もし子どもが乗りたいって言ったらどうするのよ?と聞くと曰く

「そんなの…免許がなければ取ればいいじゃない」

マリーかよ!!
その上からの発言に腹が立ったので強めに突っ込んでおきました。まあ、夫は自動二輪の免許を持っているので、これからしばらくは彼が乗ることになり無駄にはなりませんでした。

そこでさっきの言葉をもう一度思い出しました。

そうよね

なければ取りに行けばいいのよね

その時、私の心に火がついたのは言うまでもありません。

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ながまき さい
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