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【04】暖かい場所で僕は何を祈ればいいのだろう

連日、舞台「嘘つき」の応援、誠にありがとうございます。
残すところあと1日、寂しいですが気を引き締めて頑張ります。

アフタートークにて役作りについて聞かれたものの、そういったことを語るのがどうにも苦手だったので「役作りは特にしていない」なんて誤魔化してしまいました。悪いところです。

と言ってもこれはあながち嘘ではなく、立花ショウ役の氏家蓮くん、第4の人格アユミ役の小林れいさん、工藤モエ役の若松春奈さん、手塚役の田中彪くんの4人が凄く沢山の表現を持ち込んでくれるお陰で、感情も言葉も自然と沸き上がってきてあのママになっています。
4人が一緒でよかったです。

そういう意味では、その時その時の皆の在り方に対して純粋であろうと心掛けていることがママの役作りに繋がっているかもしれません。
とはいえ、これは他の作品でも常々気を配っていることでもあります。過去に出会った先輩や演出家さんたちから教えてもらった大切な財産が、皆さんにとって魅力ある役作りに繋がっていたら嬉しいです。

ママはショウと出会ったとき、何を思ったんだろう。
目的を持ってショウに手を差し伸べたのか、何の意図も無かったけど偶然ショウにとって救いだったのか、あるいはそのどちらでもないのか、このあたりは蓮くんとも何度か話し合ったし、稽古で試したりもしました。
僕たちの着地点は是非本編で感じ取っていただけたらと思います。

あとは、僕が演じるわけですから、僕自身の哲学を取り入れています。

誠実、という言葉が昔から好きです。
これは随分前から色んなところで言っているのでご存知な方も多いかもしれません。演劇について話す時も、プライベートでもよく使う言葉です。

嘘自体に善悪があるのかは分かりませんし、きっとこれからの人生で僕も必要に応じて嘘をついたりもするのでしょうが、
ついた嘘の数よりも遥かに多く本当の気持ちを伝えられる人であれたらと思います。
誠実な人間であることを心掛けて生きてきたし、これからもそうだと思うので、ママにもきっとその部分は少なからず乗っかっているのでしょう。

皆さんがどう感じたのか、聞かせて下さる言葉が毎日の楽しみになっています。
およそ3年ぶりのツーショットチェキもあるので、久しぶりの皆さんとの会話がすごく楽しいです。ありがとうございます。

残り1日。
普段はあまり終わりを意識することはありませんが、役柄のせいか母性のようなものが芽生えてしまって、チームの皆との別れが寂しい今日この頃です。

寒い日が続きますが、どうか皆さんの心にあたたかな救いや、照らすべき未来を示す時間を作り出せますように。
ここまでくればもはや祈ることしかできませんが、引き続き誠意を持って舞台に立ちたいと思います。

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