商品を監修するということはその商品の一番のファンでなければならない
今日は仕事観というか、ご依頼いただく仕事の決め方について。わたしらしく。
監修している製品が発売になった。
森下仁丹株式会社から2021年10月に発売開始となる”プレバランス”。オリゴ糖と水溶性食物繊維が摂れる食品だ。
監修するか決める前にやっていること
わたしは、管理栄養士という立場からいくつか食品やサプリメントを監修させていただいている。
監修するかしないかを決める前に必ず自分で試してみるという、当たり前のことをやっている。
わたしを起用していただくのは、その製品の信頼度を高めることを期待していただいているのだと思う。わたしはタレントではないから。
だからこそ、監修をする製品は、わたしが本当におすすめしたいものに限っている。
こうして書くと、そんなの当たり前やん、と関西人的にはツッコミたくなりそうだが、一時、弊社にサプリメント等の監修依頼に関するお問い合わせが頻繁に来ていた時期があった。
ただ、あまりその製品に関する思いやこだわりをお伝えいただくことが少なく、どちらかというと「タレントの○○さんにも広告に出演していただいています」などといった文句で説明されることが多かった。
わたしからすると、それがどうした。である。
商品に「管理栄養士監修」と書きたいメーカーさんが増えた、業界的な流れだとみている。それは管理栄養士としてとてもうれしい光栄なことだ。
だけど、名前を貸せばいいのではない。ましてやちょろっとコメントを書いて報酬もらえばいいのではない。
それをまずは自分が本当におすすめしたいか、自分がお金を払って買いたいか、毎日摂取したいかがないと監修はできないと思っている。
だから、監修させていただく商品は、いつも自分で買っている。メーカーさんは「送ります、いくつでも言ってください」と言って下さるのだけど、わたしは自分で買いたい。
買いたくないものなら監修なんてできない。
それくらい思える商品しか監修できないと思っているのだ。
もっと言うなら依頼がなくても、ファンで愛用しているものに対して監修依頼が来たらそれはもう小躍りだよね、片思いしていた人から告白されたときのあの心躍る感じに似ている。
監修に至らなかった製品のはなし
もう何年も前だが、あるサプリメントの監修依頼をいただいた。
妊婦さん向けのサプリメントだったと思う。
妊娠期は必要な栄養素が増えるが、なかなか食事だけでは難しいところもあり、栄養補助製品を賢く摂ることが望ましい。
だけど、体が非常にナイーブであることも事実。できれば妊娠してからサプリメントを新たに摂る、というのは慎重になってもらいたい。ベストは妊娠前から妊娠期に必要な栄養が摂れるように食事やサプリメントを見直してもらいたい。
そういった思いをもって栄養院オンラインでは妊娠期の方にオンラインの栄養カウンセリングを提供している。
だから、この案件に関してもっとその製品を知りたいと思った。わたしが提案した条件はこうだった。
2週間から1か月、御社の製品を飲んでみたいと思います。それからのお返事になってもいいですか?
サプリメントや健康食品の監修ご依頼は多数いただいておりまして、弊社としましても安心・安全、そして健康に有効な商品をしっかりと把握した上で推薦したいと考えております。
結局先方からお返事が来ず、監修には至らなかった。
わたしは自分で『上沼恵美子方式』と呼んでいる。
上沼恵美子さんがご自身の料理番組で紹介する料理は上沼さんがおいしいと思ったものしか紹介しない、というのを聞いたことがあり、プロとはこういうものかと非常に感銘を受けた覚えがある。
番組MCであるのは、その番組の顔であり、そういった信念のもとに料理を紹介しているから信頼とともに長く続く番組になるのだろう。
わたしもこうありたいと思った。
ながいかよが監修しているということは、ながいかよが勧めているということだよね、とみている人は当然に思うだろう。
そこにそうだよ、本当にお勧めです、特にこんな人におすすめです、と胸を張って大きな声で力いっぱいお勧めしたい。
そんなわけでプレバランスは絶対おすすめです。コーヒーに溶かしたり、料理に入れたり。1日1~3包は摂ってます。
発売前にサンプルでいただいていたのがそろそろなくなるのでドラッグストアに買いに行こうと思います。
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