【修理&改造】BMOジャパン製高圧ポンプ(BM-SP2000V)
ども!NGFC編集長です!
今回はタイトルの通りBMOジャパン製の高圧ポンプ(BM-SP2000V)を修理&改造していきます。
以下目次です。
1.概要
この高圧ポンプはゴムボートに空気を入れる際に使用するもので
低圧/高圧を自動で切り換えて規定値まで自動的に空気を入れてくれる便利な代物でございます。
これが無いとボートへ手動で空気を入れなければならなく
あると無いとでは準備時間と疲労感が3倍くらい違ってきますので
ゴムボーターにとっては実質必需品になります。
最近このポンプの調子が悪くて
空気を入れる際、低圧モード→ある程度空気が入った→高圧モードへと切換となる仕様ですが
いきなり高圧モードが作動してしまう不具合が発生しました。
インターネットで調べていると同じような症状に悩まされている方々がたくさんおり今回の修理へと至りました。
ただ、インターネットにはこのような症状が出たという情報しかなく
修理の実績が殆どありませんでした。みんなその都度買い替えてるのかな…
まだ1年しか使ってないし
税込約¥25,000のものをホイホイ買い替えるのもどうかと思ったので
自己流で基盤を解析して修理に臨みます。
また、このポンプですが誇張抜きで工事現場にあるランマー全力打ち込み級の半端じゃねえ騒音を出しますので静かな早朝に稼働させるのが非常に億劫でございます。
そんな悩みを解消するべく修理のついでに防音ケースに入れたまま使用できるよう外部スイッチを増設しようと思います。
2.本体の分解
まずは分解前の写真から
空気圧はダイヤルでセット
緑色の部分にホースを挿して
STARTボタンONで送風するシンプルな構造となっております。
高圧モードではちゃんと設定圧で停止しますので機械式センサーは壊れていない事が確認できました。
今回の症状はいきなり高圧モードになる事ですので
おそらく低圧/高圧を切換するセンサーが逝ったのが原因です。畜生め!!
早速分解していきます。
※ここから先は保証が効かなくなりますので開ける際は注意を
まず背面の説明書きステッカーを剥がします。
画像赤丸の部分にビスが入っておりますのでドライバーで取り出していきます。赤丸のない穴はダミーですw
背面カバーを開けるとメカメカしい構造とご対面
一見複雑そうに見えますがじっくり見ると結構シンプルな構造です。
機械が苦手な方は恐らくこの時点で"無理!"ってなるかと思いますので元に戻す事をオススメします。
あと画像中央の高圧ポンプとモーターに嚙み合っているギア部分にシリコングリスを塗った方がいいかもですね。
グリス塗布はメーカー推奨ではありませんが金属のギアにプラスチックのギアを噛ませてるなんてワタクシの仕事柄どうしても目についてしまうので塗布しました。
※グリスはシリコングリスでないとダメです。プラスチックのギアが速攻でダメになります。
3.内部構造解析
分解が完了したら内部解析しながら故障個所を見つけます。
んでもって件の圧力センサーってのがコイツでございます。
基盤を解析すると
ある程度空気が入ったらコイツがONして高圧ポンプの回路に切換させるという実にシンプルな構造でございます。
ということはポンプ起動後コイツがすぐにONしてしまうのが原因ですね
替えのセンサーなんぞまず素人が用意できるわけがないし
とりあえず使えればいいので
低圧/高圧をスイッチで手動切換式にすることで対応します。
後述の改造もあるのでどんどんバラしていきます。
センサーの修理をする前にON/OFFのスイッチへアクセス
コイツを分岐して外部スイッチから操作できる様にします。
画像赤丸部がON/OFFスイッチの基盤です。
小型ゲーム機等でよく見るタクトスイッチが基盤にはんだ付けされているだけです。
背面を確認して配線のペアを解析していきます。
・赤/白 → START(ON)
・黄/黒 → STOP(OFF)
以上組み合わせでございます。
4.配線加工
ある程度構造が理解できたところで配線を加工していきます。
いきなりですが配線を分岐した後がこちら
圧力センサーは簡単
黄色線のラインにシリーズで接続するだけです。
このラインを外部のモーメンタリSWへ持っていきます。
※1パルスで自己保持できるのでモーメンタリSWでOKです
ON/OFFスイッチは各配線をパラレルで接続します。
本体のスイッチと外部スイッチの両方で起動できるようにする為です。
※純正のタクトスイッチもモーメンタリSWなので外部SWもモーメンタリでOK
それらを配線を本体の外へ出していきます。
モーター等と干渉しない様に配線ルートを決定
【追記】配線保護のためグロメットと熱収縮チューブを追加しました
高圧ポンプは振動が凄いのでグロメットは絶対着けた方がいいです。
配線が切りっぱなしの穴に擦れて断線する恐れがあります。
熱収縮チューブは配線がバラけるのを防ぐ目的ですね。
そしてこれらに中継用コネクタを付けて脱着式にします。
そうしないとメンテナンスするのに苦労しますので
本当は6極が良かったのですが家にあったのが2極と4極でしたのでとりあえず装着
これで本体の修理&改造は一通り終了です。
5.防音ケース収納&加工
本体の全てを元に戻して防音ケース内へ収納
防音スポンジの取付をお忘れなく
※このときポンプ本体の上下に吸気口があるのでそこを塞がないように注意
ケース本体にも吸気口を設けました。
このあたりはかなり適当
ドリルでバンバン穴を空けました。
右側のコの字切欠きはホースの出口として使用します。
防音ケースはこちらを選定
選定ってか家にあったので使いましたw
たぶん洗車用で買ったんだと思います。
6.外部スイッチ加工
そしてお待ちかね
外部スイッチの加工です。
ケースのフタに12mmの穴をあけてモーメンタリSWをインストールします。
モーメンタリSWは念の為、防水対応品を選定しました。
スイッチの見た目が全く同じなので
一応名称銘板を左側へ貼り付けしておきました。
上から
・低圧/高圧切換
・ポンプON
・ポンプOFF
手書きだと見た目があんまりカッコよくないので
そのうちテプラ等で作り直そうかなと思います。
これで完成!!
自宅で試しましたがスイッチで問題なく稼働し
防音性能もバッチリでございます。
体感で半分近く音量が削れたのではないかと思います。
(それでも多少うるさいですが…)
7.付属品収納
付属品も全部このケースに入ります。
あとホースを純正品から変更しました。
純正のホースはめちゃめちゃ硬くて取り回しが非常に面倒でしたので
それよりやわらかめの工業用耐圧ホースへ変更しました。
内径19mm×外形25mmであれば問題なくフィットします。
ホームセンターにの園芸コーナーに売ってると思います。
※耐圧じゃないとホース自体が膨らんでしまうので注意
8.おわりに
以上、高圧ポンプの修理/改造でございました。
一応大成功という結果での幕引きとなりましたが
実際にボートを膨らませていないのでまだどうなるか分かりません。
今後何か気付いた事などありましたら本記事に追記という形で記載していこうと思います。
最後に一言だけ
※本記事を参考にされるのはOKですが修理/改造は自己責任でお願いいたします。
普段はハイパワーバイオレンスな釣り動画をYOUTUBEにUPしておりますので
そちらも要チェケ的な感じでお願いいたします!